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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

「エヴァ? ああ、あのロボットのやつ?」



大人ならだれもが一度くらい、
この発言をしてしまったこと、ありませんか?

私は高校生のころにやりました。
あの時はすまなかった。



もはや日本のアニメ・オタク・メディアミックスを語る際に
間違いなく登場する庵野秀明とエヴァンゲリオン。
もう文化遺産みたいなものですよ。社会の教科書に載せてほしいくらい。

しかし、なんやかんやで観ることがないまま
30歳もとうに過ぎてしまったわけです。そんな人もいます。

こんまま、いつまでもアニメ映画について語ったところで
深みが出せるのだろうか??

で、いまさら履修をしたいと思った私は
劇場版から手を付けることにしました。


なんか予告編っぽいの見つけたけど、
雰囲気ちがくない?



エヴァンゲリオンなんてもはや
「日本アニメ界のビートルズ」みたいなものですから、
今更新しい技法などがある訳ではないんですよ。

映画ならスターウォーズとかに例えたらいいのかな?



とか思っていましたが、面白かったっす。

「序」だけ観て、なにを語るんだ! と、
きちんと履修した皆様は思うかもしれないですがご容赦を。

とはいえ正直なところ
語るに及ばないといいますか、非言語的な映画でしたね。

もともとの題材からしてなのですが、
神話的というか、原則的というか。
余計なことが削ぎ落された作りを徹底されてる感じでした。

ぱっと見でわからないことばかりなんですよ。
世界観の説明とかされないし、大人の年齢とかほとんどわからないし、
明示されない情報が背景に多い。

なんでまぁ一部ちんぷんかんぷんではあるんすよね。
やたら道路のアップダウンが激しくない? とか。


でもきちんと映画のカタルシスは感じる。
見た目と映像の作り方は特撮でジオラマを扱うときに近いのかな。
ウルトラマンで育った私にも多少の既視感がありつつ。

特に最後のヤシマ作戦の時の興奮は良かったですね。
アニメ名場面的なので知っているけど、それでも興奮できる映像。
何年たっても色あせない、さすがだと思いました。


アニメの話で言うと、カット1枚における無駄が非常に少なかったですね。
関係ないところは動かさない、こだわりすぎない。
観客に見せるべきところを設計し、良い意味で余計なリアリティを省いた作りには、
日本アニメーション商業文化の発達を感じます。

日本アニメといえば1960年代の鉄腕アトムから商業的アニメーション制作が始まり賛否が分かれてはおりますが、
これは一種の芸術なのではないか、と僕は思っています。


リッチにグワングワン動かすアニメもいいですけどね!
今敏の「パプリカ」なんかは真逆の思想で観客を引き込んでいるので。
いろんな進化があってよいと思います。


ストーリーの流れやキャラクターについては、
さすがに全部観終わってから、ということで、今回は控えめに。


・・・ヱとエの違いってなんなんだろう。

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