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図書館の天使かな

どうも西尾です。

昨日は1日中雨でした。

今日の大阪も曇り後雨・最高気温17℃予報(Yahoo!天気より)で、午後から降水確率も上がっております。

晴れ間が欲しいですね。

図書館の天使かな

大阪市立図書館にて

大阪市には公立の図書館として、大阪市立図書館があり西区に中央図書館が、西区を除く各区に地域図書館が設置されている。

因みに、中之島には大阪府立中之島図書館と、こども本の森 中之島がある。

私も日頃から図書館にはよく行くタイプで、本や雑誌の閲覧、閲覧場所での自習等も可能な場合は、ちょっとした作業などをしに行くことも多い。

ある時、私が図書館で本の閲覧をしノートに書き写していた時のこと。

その本の内容はというと“お店の始め方”に関するものだ。

“お店の始め方”…

どうしてか?

それは何故なら、私には“自分のお店を持ちたい”という願望がある。

お店はガラス雑貨をメインとした雑貨屋だ。

これは“したいことのうちの一つ”で、私はしたいことが多すぎる人間だと思う。

他にもしたいことを挙げると正直キリがない。

ワニの絵柄で有名なブランドのLACOSTE(ラコステ)のように、カメやドラ焼きの絵柄でブランドを創りたい、なんてこともしたいことの一つ。

KAMESTE(カメステ)やDORASTE(ドラステ)?

どこか拍子抜けするような名前だ。

こりゃ、怒られそうだ。

するとしたらKAMESTE(カメステ)やDORASTE(ドラステ)はないな。

そして、このnoteで日々走り書きをしている文章もいずれ世の中に出したいという願望がある。

こんな文章で世に出せるわけ無いだろう!と言われそうだ。

確かに…

国語が嫌いで出来が悪かった自分には厳しいかもしれない。

それでも、日々書いて一人でも読んで笑ってくれる人がいるとそれだけで嬉しいことだ。

暗い世の中なんだから、少しでも笑って明るくしようじゃないか。

LED電球のように。

明る過ぎるかもしれない。

白熱電球くらいの柔らかくて暖かい明るさがいいな。

おっと、話が脱線してしまった。

“したいこと”については別の機会で書きたいと思う。

本題だが、私が図書館にて“お店の始め方”に関する本を閲覧し、ノートに書き写していた時のことだ。

私は図書館の外にあるトイレに立った。

トイレを済ませて再び図書館へ戻る。

図書館の入り口には、美術館や博物館の展覧会、学校紹介、生活や福祉・仕事に関する情報が掲載されたチラシやパンフレットの類のものが置かれていることが多い。

これらを見るのも好きなことで興味のあるものは貰って帰る。

その時は、大阪歴史博物館主催の淀川・神崎川の歴史散歩、のチラシを貰った。

因みに、神崎川は淀川の北の方を、大阪府と兵庫県の県境周辺を流れており、阪急電車神戸線に神崎川という名前の駅もある。

そんな歴史散歩のチラシを貰い、図書館に入り自席に着く。

とりあえずチラシは机の上に置いておいて、再び本を読みながら必要なことをノートに書き写す。

カリカリ…

夢中でノートに書き写していると、突然耳元で声が聞こえてくる。

「おお!」

な、なんだ?

「神崎川か!懐かしいな!」

「そのチラシどこにあったん?歴博のやつか。」

私は急に話しかけられたの気が動転していた。

見上げるとそこに立っていたのは身長170cmくらいの細身で白髪のお爺ちゃん。

「ああ、はい〜」

と私は小声で言って、動転した気を抑えるのに必死だった。

皆さんも生まれて一度は図書館を利用したことがあるかと思うが、本や雑誌を閲覧するので、館内ではお静かに!がマナーである。

そんな図書館内で喋り出すと、皆こっちを見てくる。

注目の的になってしまい顔が真っ赤になる。

いや〜びっくりした!喫茶店や無いんやから…と私は思い、自分を落ち着かせる。

少し落ち着いてきたので再び本を読み始める。

数分経っただろうか。

ドサッ!ザザッ!

あ、隣の席に誰か座るんだな。

この席は隣との隙間があまり無いから嫌なんだよな〜と内心思いながら、誰だろうと思い、頭を上げて見てみる。

お爺ちゃん⁉︎

先程のお爺ちゃん!!!

あれ?何でこっちに来たの?と見ていると、元々別の場所に座っていたのに、こっちに本や資料をせっせと移動しているではないか⁉︎

ええ〜⁉︎あっちで座っとけばええやん!と私は心の中で困惑し、ひたすらお爺ちゃんに突っ込んでいた。

私の心の中での困惑もよそに、お爺ちゃんは無事に引っ越し完了。

はれて私の横の住人となり、お隣さんとなったわけだ。

席に着くお爺ちゃん…

私は動揺していたが、何も無かったかのように本を読み、ノートに書き写す。

でも、ダメだ…

集中できない…

その時マスクをしていたが、マスクの下はにやけ顔だった。

「わしも昔、神崎川の方で働いててん!」

ああ〜、やっぱり…

喋り出したよお爺ちゃん…

「ちょっとチラシ見せてくれるか?」

と言われたので「ああ〜、はいどうぞ」と応える。

お爺ちゃん熱心に書き写す。

「はい、ありがとうね」

「ああ、はい〜」

よし!これで終わりだ!と思った。

でも期待は裏切られ、まだまだ続いた。

「これ歴博のやな〜。いや〜懐かしいわ〜。わしも神崎川の方で働いてたからな〜」

真っ赤になって困惑している私には眼中になく、夢中で喋り続ける。

これだけ喋ると他の人たちもこっちをガン見だ。

受付カウンターの方もこっちに来るではないか。

「あの〜お静かにお願いします」

お爺ちゃんはカウンターの方に促されるも「歴博の神崎川のやつ、カウンターにあるんかな?」と今度はカウンターの人に話し出す。

すかさず私が「図書館の入り口の所にありますよ」と伝える。

お爺ちゃんとカウンターの方の2人は図書館の入り口に向かって歩いていった。

私は束の間の静けさで自分を落ち着かせるのに必死だ。

熱い、熱い…

気がつくと汗もすごくかいてる。

お茶を飲んで少し落ち着く。

数分後…

帰ってきたお爺ちゃん!

帰ってきたウルトラマン!かのように。

お爺ちゃんだと直ぐやられそうだ。

スペシウム光線も出せないだろうと思う。

私も出せないが…

お爺ちゃんは席に着くと一言「ありがとうね」だけ言った。

私も小声で「いえいえ」とだけ。

お爺ちゃんのチラシ騒動は終了した。

私も気を取り直して続きをする。

お爺ちゃんも本を読み、ノートか手帳か何かにメモをしている。

カリカリ…

「グ〜、グ〜、グ〜」

な、なんだ?

隣を見ると、お爺ちゃん、寝てる⁉︎

そうか、お爺ちゃん、喋り続けて疲れたんやな…

面白いお爺ちゃんやな。

私のマスクの下はにやけ顔だ。

「グ〜、グ〜、グ〜」

お爺ちゃんはぐっすり眠りについた。

どれくらい経っただろうか。

30分くらいか。

お爺ちゃんは目が覚めて体を起こす。

ふぁ〜あ〜、と大きな欠伸と共に。

眠たかったのだろう。

私は本を読みノートに書き写し続ける。

バサバサッ

ドサドサッ

隣を見るとお爺ちゃんは片付けをしていた。

片付けが終わって一言…

「わし、帰るわな」。

私も「ああ、はい〜」とだけ。

お爺ちゃんは帰っていった。

お爺ちゃんの帰った後は、嵐が去った後の静けさだ。

私は笑ってしまった。

面白くて可愛らしいお爺ちゃんだった。

この日一番のハイライトだったかもしれない。

束の間の幸せを運んできてくれた白髪のお爺ちゃんだ。

お爺ちゃん、幸せをありがとう。


因みに、このお爺ちゃんは図書館の常連のようで、私も行く度に見かける。

このお爺ちゃんを見かけると何だが良い一日になりそうだ。

私はこのお爺ちゃんのことを“図書館の天使”と呼んでいる。



以上になります。

お読みいただきありがとうございました。


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