作品「処世術」


処世術


都会の
オフィスで
くまの
プーさん
のような人に
出会った
彼は
いすに座って
ふんふんふんふんと
うなずいてばかり
目をつむって
うなずいてばかり
そうやって
すべてを
やりすごしている
分かっているようで
分かっていない
分かっていないようで
やっぱり
分かっていない
ひたすら
ふんふんふんふんと
うなずいてばかり
そうやって
すべてを
やりすごしている
ときどき
目を開けて
ふふっと笑う
たまに
お尻をあげて
おならをする










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