蛙のキモチ
人間って不思議だな
太陽が出ていても
自分で雨を降らせることができるんだ
それは普通の雨よりなぜか少ししょっぱくて
ポツポツとしか降ってこないんだけど
人間だからこそ降らせることのできる雨
僕らには降らせることができないんだ
まぁ、しょっぱい雨なんて
僕らはごめんなんだけどね
この大きな葉っぱの傘でいくらでも受け止めてやるさ
傘越しに上を見上げて、その雨を降らしてるやつの顔をみれば
だいたいくしゃくしゃな顔して歯を食いしばってる
僕らよりずっと大きな身体をしてるのに
何を小さくなっているんだろう
僕らよりずっと広い世界を見ているはずなのに
何をそんなに我慢しているんだろう
人間には足があるのに飛び跳ねたりはしないのかな
少しジャンプしてみれば違う景色が見えることを
この人たちは知らないのかな
人間って可哀想だな
僕がもし人間に何か伝えられるなら
「おい!下ばっかり向いてるんじゃないよ!
雨を降らせている場合じゃない!
お前が見ることのできる世界はもっともっと広い!
背伸びしろ!僕らみたいに飛び跳ねろ!
見える景色は違うはずだぞ!」
そう言ってやるんだ
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