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「どうしても、オススメ出来ないものがあります。」「取材を受けました。」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。


「どうしても、オススメ出来ないものがあります。」
 あくまでも個人的な独断と偏見です。そこのところを踏まえつつ、読んでいただけたら幸いです。(おススメできないと言うよりは、好きになれないと言った方が正しいかもしれません。)

 私が、どうしてもオススメ出来ないもの。それはナローネックとアジャスタブルサドルです。たまたまどちらも基本的にはギブソンの仕様の一つですが、ギブソンが嫌いな訳ではありません。

 ナローネックについては、自分の指の太さも影響しているのは間違いありません。お世辞にも、細くて綺麗とは言えない指です。どちらかと言えば太い方かもしれません。ナローネックのように幅が狭いネックは、人差し指で1~6弦全体をセーハする押さえ方ではなく、ウエスタングリップと呼ばれる押さえ方に向いているようです。

ウエスタングリップ、またはシェイクハンドグリップと呼ばれている押さえ方
(写真はネットから引用させていただきました。)

 ナローネックのギター、何本かは弾いたことがありますが、メッチャ弾きにくかったです。弦間が狭いので、どうしても押さえなくてもよい弦に触れてしまいます。当然のことながら、綺麗な音にはならないです。手が小さくて指が細い人には良いのかもしれませんが、ナローネックが合う人は少ないと思います。自分の使いよいナット幅はだいたい43〜44㎜ぐらいなので、どうしても弾こうという気にはならないのです。

 アジャスタブルサドルは、プレイヤビリティという面から見ればよい部分なのかもしれません。が、サウンドの面から見れば、マイナスの部分の方が大きいように思えてしまうのです。科学的なデータを取った訳でもありませんし、理論的にきちんと説明することもできません。あくまでもそうなんじゃないのかな?という個人的な見解です。

交換用のセラミックサドル(Blue-Gさんのホームページより引用)

 アジャスタブルサドルのサウンドで一番よく耳にするのは、カッティングに向いている、パーカッシブな感じを創りやすい。ということがあります。これはおそらく、サスティーンが比較的短いところから来ているのではないかなと考えています。それが悪いと言っている訳ではありませんが、どうしても使い勝手が悪くなってしまうのではと思わずにはいられません。

※参考に(楽器買取専門店Qsicさんのホームページより)
 これらの構造はサドルとブリッジが密着しないため「振動を表面板に効率よく伝達する」という点においてはあまり良いものではないかもしれません。ですが「効率が良い≒音が良い」とならないところが楽器の面白いところです。アジャスタブルサドルは通常のサドルのような骨太さやサスティンには欠ける分、バツグンの軽やかさと歯切れの良さという個性を持っています。明確なトーンキャラクターは好みの分かれるところではありますが、例えば「60年代のJ-45の音」はこのサドルの構造に負うところが大きいと言えます。※

 そんな訳でギブソンのヴィンテージに関しては、ナローネックになる年代の前のものにしか興味がありません。それは自分の好みなので仕方がないのですが、価格が・・・問題です。ほぼほぼ年代が同じだとしても、価格はぜんぜん違ってきます。やはりそれだけ人気の差があるということだということなんでしょうね。
 アジャスタブルサドルに関しては、そうでもないみたいです。50年代のJ-45等では、逆にアジャスタブルサドルの方が少ないので希少価値があると評価されているのかもしれません。プレイヤビリティの面から見ても、サドルがアジャストできることが弾きにくさにつながる訳ではありませんので。

 ナローネックやアジャスタブルサドルが好きな方もおられると思います。そういった方から見れば、ある意味偏見になってしまうのかもしれません。単純に個人の好みのお話です。ご容赦を!!


「取材を受けました。」
 少し前のお話です。某有名新聞の本社デジタル編集部記者の方からこんなメールをいただきました。

「フリマサイトでのトラブルや詐欺被害について特集を組むことになりました。その関連で色々と調べていたところ、アコギ部長さまの「フリマサイトの闇」を見つけました。率直なお願いなのですが、今回のギター売買の経緯について、お話を伺えないでしょうか。」

という内容でした。

 最終的に、取材と言っても電話によるものだけでしたが、やはりネットでこういったトラブルは相当あるんだなと感じました。「自分なりに"注意喚起"ができたらいいな。」という感覚で記事を書いたのですが、現実はもっともっとひどい事例がたくさんあるようです。
 自分も男だから思うことなのですが、男性の場合そういった商品に引っかかってしまうことが恥ずかしいことだと考える人は少なくないはずです。ですので、そのような経験があっても表に出さないようにしている人が相当数おられるのではないか?と、自分なりに想像しています。

 あの記事を書いた後、たまにしかフリマサイトを見ていませんが、時々「冗談じゃないの?」と思ってしまうような価格設定や説明を見かけることがあります。相場を知らないのか、勝手に自分で判断しているのかはわかりませんが、買い手のことをまったく考えていないということはよくわかります。買い手に"ここで買うことのメリット"をちゃんと与えてあげられないようであれば、売れる見込みはありません。フリマサイトでの個人間の売買は、基本的にアフターサービスも保証もありません。商品を買う上では、ものすごいリスクです。
 ショップで買うより安くてもアフターサービスや保証がないのですから、ある意味それは当たり前です。それでも買うメリットがあるという理由を、はっきり見出せなければ買うべきではありません。

※参考に「フリマサイトの闇」のURLです。

 これは1回目の記事で、全4回になります。興味のある方は記事を探して、お読みいただけたら嬉しいです。


 おまけ、と言っては何ですが、明日(5月26日)東京ハンドクラフトギターフェスに行きます。

 例によってギターのレポートがきちんとできるかどうか?は、はなはだ疑問ですが、可能な限りそうなるように心がけようと思っています。あまり期待せずにお待ちください。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
 アコギ庵は「ギターを弾いてもらって、ゆっくりアコギの話をする。」そんな場所です。勝手ながら、完全予約制で運営させていただいております。
お手数ですが、まずはメール、もしくはメッセージでご連絡をお願いいたします。
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