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アコギ回顧録NEW ⑦「委託販売について」「String Magic その②」

 ギターを道具(弾くもの、使うもの)として捉え、プレイヤーの視点から見た良いギターとはどのようなものか?その答えを追い求めて50年余り。所有したギター本数も3桁に届くぐらい?!
 その答えと言えるかどうかわかりませんが、過去~現在を振り返って自分なりの考え方をまとめてみようと思いました。アコギ好きの方、興味のある方にとって、少しでもお役に立つことができれば幸いです。

「委託販売について」
 ギターを買い換える時、処分する時等々、手持ちのギターをいかに効率よくお金に変えるか?
 一番手っ取り早いのは、買い取ってもらうことでしょう。そのかわり最も金額が低くなる可能性があります。どうせ手放すのなら、できるだけ高く売りたい!そう思うのは誰しも同じだと思います。一番高く売れるのはおそらく個人売買だと思いますが、原則現金なので高額のギターは素早く売るのが難しくなります。
 そうなってくると委託販売が手っ取り早いかな?ということになってきます。その場合には販売力のあるショップを選んだ方が良いのは当然ですが、手数料の問題もあります。一般的には20%が最も多いパターンですが、売買する金額によってパーセンテージが変わるところもあります。あまり多くはありませんが、15%、10%というところもあります。お金の話だけをすれば手数料のかからないところに越したことはありませんが、販売力の問題もあります。手数料が安くても、いつまでも売れないようでは困ります。またショップと懇意にしているかどうかでも、それぞれの判断は変わってくるでしょう。
 大きな量販店や全国的に知られているショップであれば大丈夫だと思いますが、トラブルに巻き込まれることもあります。数年前に神戸のギターショップが倒産した際、委託販売のギターの代金が未払いのまま夜逃げしたという話がありました。他にもその類の話はちょこちょこあります。私もそれに近い経験をしたことがあります。今回はその顛末を書いていきます。

 今現在はもう無くなっていると思いますが、栃木県のさくら市にアコギ基地というショップがありました。委託販売をメインにしているショップで、販売手数料が7%というのがウリでした。縁あってこのショップのオーナーと親しくなり、家に泊めてもらったこともありました。自分のギターをこのオーナーに売ったこともあります。そのつながりの中で何本か自分のギターを委託に出しました。
 平成14年に1本、平成15年に1本、それぞれの売価が280,000円、880,000円で2本委託に出しました。合計額が1,160,000円、自分の受取額は1,078,800円になるはずでした。その後も年に2~3回ぐらいは会っていましたし、奥さんや子供さんにも会っていました。知り合いのミュージシャンのライブを開催してもらったりもしていました。そんな付き合いだったので、彼のことも信用していました。    
 ギターの委託後アコギ基地力から連絡がなく、こちらから特に催促しないまま3年が過ぎてしまった平成18年に「売れないなら引きあげよう」と思って連絡しました。返事は「売れているんですが、下取りのギターが多くて全額を現金で支払うことが出来ない。」とのことでした。出来るだけ早く支払ってもらうように伝えましたが、その後1年経っても支払いがありませんでした。業を煮やして翌年(平成19年)の夏にアコギ基地まで行き、自分が受け取る代金の中からアコギ基地のギターを1本買い、残金を現金で支払ってもらうことになりました。結局この後も支払いはなく、この時買って帰ったギターも返すことになります。話が長くなるので端折りますが、最終的にすべての代金を回収したのは平成22年でした。代金の利息分も上乗せして支払ってもらったので金銭的な損失はありませんでしたが、その間の手間と労力を考えたら全然元は取れていない気分でした。もちろん個人的なお付き合いも、完全に無くなりました。
 アコギ基地に関して似たような話は、たぶん全国にあったのではないかと思います。知り合いのギターショップ(地元)のオーナーも「うちのお客さんでアコギ基地に委託して、お金もギターも回収できない人がいる。」と言っていました。委託手数料7%は、売り手にとっては非常に魅力的でした。が、そんな委託手数料では、現実的に商売を継続させるのは無理でしょう。店頭販売のみである程度の数をさばくことができれば可能なのかもしれませんが・・・。
 
 以上が自分の経験で一番困った委託販売でのお話でした。確率的には非常に低いかもしれませんが、まれにこういった不運に見舞われることもあるかも?という教訓です。

「String Magic その②」
 前々回の記事でString Magicの第1回目のことを書きましたが、今回はその後の第2回から第5回までのことをまとめて書きます。
第2回のフライヤー

第3回のフライヤー

第4回のフライヤー

第5回のフライヤー

 出演されていたミュージシャン、豪華な顔ぶれです。こんなコンサートを個人経営の小さなギターショップが5年間、しかも無料で!開催されていたというのが驚きです。ひとえに「アコースティックギターの魅力を、より多くの人たちに知ってほしい!」という思いから始まったコンサートでした。
第2回以降はずっとスタッフで参加していました。出演されているミュージシャンの協力があってこその"String Magic"だったと思いますが、スタッフも毎年ボランティアで頑張って様々な雑用をこなしていました。毎年残暑が厳しい時期でしたが、暑い中たくさんの方が開演前に並ばれていたのを見て喜んでいました。しんどかったこともありましたが、良い思い出です。

最期に自分のお宝写真を出します。

String Magic第3回の打ち上げの写真です。エドと奥さん、そして後ろに坂庭省悟さん


 偶然ですがヒロ・コーポレーションのYou tubeチャンネル、最新動画でこのString Magicのことを話されています。興味のある方はご覧ください。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
宛先 e-mail:mail@acogian.com または twitter(@acogibucho)にお願いします。


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