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アコギ回顧録 Vol.22 「2本目のヤマハ、カスタムL-53」「御茶ノ水界隈」

 ギターを道具(弾くもの、使うもの)として捉え、プレイヤーの視点から見た良いギターとはどのようなものか?その答えを追い求めて50年余り。所有したギター本数も3桁に届くぐらい?!
 その答えと言えるかどうかわかりませんが、過去~現在を振り返って自分なりの考え方をまとめてみようと思いました。アコギ好きの方、興味のある方にとって、少しでもお役に立つことができれば幸いです。

「2本目のヤマハ カスタム L-53」
 マーチンD-45を手に入れた後、次の目標となったのはそれまで一度も所有したことないギブソンのギターでした。まだヴィンテージのこともよく知らなかったので、当時の新品で探すことにしました。親しかった楽器屋の店員さんに相談したところ、それほど高額ではなく普段使うのに良いんじゃないかということで、サザンジャンボを勧められました。(1970年代の新品です。)持って帰ってもいいよということになり、とりあえず家に持って帰って自分のギターと弾き較べることにしました。(今では考えられないことですよね。古き良き時代でした。)

 結果は×でした。それまで持っていたギターのレベルが高かったのかどうかはわかりませんが、ギブソンのサザンジャンボはまったく買う気にはなりませんでした。音の線が細く、単音で弾いてもストロークをしても「物足りなさが増すばかり。」という感じでした。

 楽器屋さんに返しに行って、「何か他に良いギターない?」と聞いたら、「ヤマハ L-53カスタム」があるけどどう?と言われました。このL―53はこの楽器屋さんがヤマハに依頼して造ったカスタムモデルで、カタログモデルではありませんでした。初めてオーダーしたギターLー54カスタムの音が思ったほど良くなかったこともあり、ほとんど期待はありませんでした。とりあえず弾いてみようと思って弾かせてもらったら、期待を裏切る?「ええ音」でした。ほかにL-55やS-51などもあったので弾かせてもらい、かなりの時間をかけて弾き較べることができました。そしてめでたくL-53を購入。このあと何本かのヤマハのカスタムを弾く機会がありましたが、過去に自分が弾いたヤマハのギターの中ではこのL-53(1977年製)が最高のヤマハでした。

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YAMAHA L-53関連の②

 ヤマハ L-53カスタム、ギターだけの写真は見つかりませんでした。こんな写真ですみません。
 この時点ではこのL-53が唯一の「ハカランダもの」でした。ヴィンテージギターに興味はあったものの弾いたこともなく、買おうとか、探そうかとか言う気持ちはまだありませんでした。

「御茶ノ水界隈」
 1985年頃だったと思いますが(あまり記憶が定かではありません、ごめんなさい。)、初めて東京、お茶の水の楽器店街へ行きました。21~22歳ぐらいのときに日帰りでギターだけを見に来たことがありましたが、ゆっくりギターを弾かせてもらったのはこの時が初めてでした。

 その頃仲良くしていた友人が転勤で東京へ行ってしまったので(その友人もギター好きで、もともとエレキだったのがアコギに転向したところでした。)、これ幸いと遊びに行き、二人でギターショップめぐりをすることになったという次第です。

 当時この界隈で有名なギターショップは、黒澤楽器、石橋楽器、谷口楽器、カワセ楽器ぐらいだったと思います。現在では考えられないほどたくさんのオールド(ヴィンテージ)ギターがありました。黒澤には50年代のD-28だけで5~6本ありましたし、60年代などはもうゴロゴロところがっている、そんな状況でした。ギブソンも相当数(J-45やJ-50が合わせて20~30本)が店頭に置かれていました。珍しいところでは初期のラルビー(L-28など)もちょこちょこ見られました。まだサンタクルーズやその他個人の製作家のギターはほとんど出回ってはいませんでしたし、情報も今ほど多くありませんでした。

 本当に状態の良いギターは少なかったけれども、たくさんのオールドを弾き較べることができたのはラッキーだったと思います。このあたりから自分のギター人生で最も面白い時期になっていったように思います。

 アコギ回顧録、このあたりでやっとファーストステージ終了です。次回からはいよいよヴィンテージの世界へ。セカンドステージが始まります。

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YAMAHA Lー54を弾いているところです。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。
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宛先 e-mail:mail@acogian.com または twitter(@acogibucho)にお願いします。

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