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アコギ回顧録NEW ④「やっぱりハカランダはすごい!」「ギターの梱包について」

 ギターを道具(弾くもの、使うもの)として捉え、プレイヤーの視点から見た良いギターとはどのようなものか?その答えを追い求めて50年余り。所有したギター本数も3桁に届くぐらい?!
 その答えと言えるかどうかわかりませんが、過去~現在を振り返って自分なりの考え方をまとめてみようと思いました。アコギ好きの方、興味のある方にとって、少しでもお役に立つことができれば幸いです。

「やっぱりハカランダはすごい!」
 今まで何度かハカランダがイマイチのようなことばかり書いてきましたが、そうではないということも書いておきます。

 こちらの例は、MartinD-45の1969年製と1974年製。この1969年製のD-45(仕様は1968年と同じで、丸ヘッドでした。)、譲ってしまった後にわかったのですが、大当たりの個体だったようです。その後何本かハカランダのD-45を弾かせてもらう機会があったのですが、「おっ!」と思った個体はありませんでした。自分のD-45を譲った方も「1968年〜1969年のものを20本以上弾いてきましたが、これがダントツです。」とのことでした。譲った時には「同じぐらいのギター、また見つかるだろう。」と思っていましたが、二度と同じようなサウンドには出会えませんでした。(手前味噌満載の文章で申し訳ありません。自分の正直な思いです。)本当に良い音のギターに出会えたら、大事にしましょう。逃した魚は、自分が思っていたより大きいことが多いです。

 話を戻しましょう。1969年製のD-45を手放して何年か後に、1974年製のD-45をホールドしました。ショップの方の話でも「70年台としては最高の部類。」とのことでした。期待してお店に足を運びかなり長い時間弾いてその音を確認しましたが、69年の45と比べるとどうしても埋められない差がありました。結局キャンセルしてしまいましたが、全く後悔はありません。この時は「ハカランダでしか出せない音がある。」ということを思い知らされました。低音の閉まり具合、高音の煌びやかさ、全体的な音の閉まり具合等、全てが別ものでした。
 この74年製の45、後日談があります。自分がキャンセルしてすぐに世界的なギタリストの方が購入されたそうです。 (めちゃくちゃ気に入っておられたとのこと)

以前所有していたD-45 1969(前に使ったことがある写真です。)

 同じような経験を、MartinのD-41でもしています。69年製と72年製、ハカランダとインディアンローズウッドの違いです。69年製のD-41は31本しか生産されておらず、その音を知っている方は非常に少ないと思われます。どこまでお伝えできるか疑問ですが、個人的な感想を書いていきます。
69年製と72年製のD-41、まったくの別ものです。同じモデルとは思えないほどそのサウンドは違いました。41は45と比べると、煌びやかさを少なくして武骨にした感じでした。違う言い方をすると、45は女性的で41は男性的なイメージです。今あらためて自分のフェバリットギターは何か?を考えた時に、一番先に思い浮かぶのは69年の41です。どちらも既に手元にはありませんが、先に45を手放して41は長い間持っていました。(どちらも委託などには出さず、欲しいと言っていた友人に譲りました。)

以前所有していたD-41 1969(これも前に使ったことがある写真です。)

 同じモデルで同様の感想を持つことは、ほとんどの方にも当てはまると思います。自分の所有したギターでは、MartinのD-28、サンタクルーズのトニー・ライスモデル、同じくサンタクルーズのDとD Pre warなどでもはっきりとその差を感じました。同じモデルで比べると、その違いがよくわかりました。個体差はありますが、全体的な傾向として間違いなく差があります。


「ギターの梱包について」
 メルカリやラクマ等のフリマサイトを利用してアコースティックギターを購入される方も少なくないと思います。自分も過去に何本が取引をしました。結果的に2本だけ良いヴィンテージギターをゲットすることができましたが、圧倒的にキャンセルするパターンの方が多いです。どちらかと言うと、「もうフリマサイトでギターを買うのはやめようと思っている。」というのが正直な思いです。手間と時間がかかり、それなりのストレスが必ずあります。

 ヴィンテージギターはショップで買ったものでも自分が納得して使うためには、ほとんどの場合かなりのリペアとセットアップが必要になります。(平均で1本あたり10万円ぐらい)なので「どうせ費用がかかるんだから、素人さんから買ってもいいかな?」という考えでした。が、そもそも商品の状態(コンディション)の説明がきちんとできていない。こちらの質問に正確な回答が返ってこない。梱包が雑!予想以上の酷さでした。(非常に少数ですが、良心的で丁寧な方もおられます。)安く買えるというメリットよりも、デメリットの方が大きいと感じています。

本題に入りましょう。
 ショップで買った時でさえ「ずいぶん雑な梱包だな。」と思うことがあります。価格によっても違うのかもしれませんが・・・。ましてや相手が素人さんともなると、時には信じられないほど雑な梱包で送ってこられたことがあります。当然トラブルが起こる確率も高くなる訳です。 
 アコースティックギターを送る場合、ハードケースと梱包用の専用段ボールは必須です。まずギターをハードケースに入れて、隙間を新聞紙等で埋めます。ギターが移動中に動かないようにするためです。特にネック周りは丁寧に。次に梱包用の段ボールにケースを入れ、ケースが動かないように緩衝材を詰めます。新聞紙等の紙類や段ボール、プチプチ等の緩衝材はかなり使います。その分手間もかかりますが,安全にギターを輸送するためには絶対必要なことだと思っています
 ポイントは、ケースの中でギターが動かないように。段ボールの中でケースが動かないように。もし倒れたりしても、ほとんど気にならないぐらいしっかり梱包するということです。

 参考に、仲の良い友人である(ギターのさまざまな面でもお世話になっています。)M-factory の三好さんからもらったファイルを添付しておきます。

最近ゲットしたギター Fields D-Curly Mahoganyです。
次回はFieldsのことについて書こうと思っています。所有しているギターも紹介します。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
宛先 e-mail:mail@acogian.com または twitter(@acogibucho)にお願いします。


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