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「自分の視点を持つことが大切」「フリマサイトで高額ギターを買ってみた話 おまけ」

 「終活ギター アコギ庵」「アコギ弾き比べサロン アコギ庵」です。
 アコギ一筋54年。アコギの終活をやろうというオッサンが、《何かアコギ好きのためにできることはないか?》というところからスタートしました。アコギ好きのための”Support and Assist”を目標に、何かしらお役にたてることがあればいいなと思っています。
 そうそう簡単に弾くことができないと思われるギターも、何本か用意しています。初心者の方用、中級者用のギターもあります。とにかく来て弾いていただいて、そこから何かが始まることを期待しております。アコギ好きの皆様とお話しすることを楽しみに、お待ちしております。

昨年完成したコンバージョンのD-45のバックです。
同じく昨年完成したコンバージョンのD-45、1月1日に新たに撮った写真です。


「自分の視点を持つことが大切」
 高額ギターの購入に失敗!
 勢いで買ってはみたものの「あれ、何か違うぞ。」「このギター、本当に良い音なのかな?」、果ては「買わなければよかった。」等々、ギター購入にまつわる失敗談をよく聞きます。知り合いにもそんな方がいて、「何で?」と尋ねても「その時は良い音に感じた。」けど、「家に持って帰ってじっくり弾いたら、そうでもないかな?と思えて来た。」というパターンが多いです。同じような経験をされた方、意外とおられるのではないかなと思います。

 あと、何より不思議に思うのが、何度も〝同じ轍を踏んでしまう”方がいることです。自分のお小遣いで何とかなる範疇なら何も言いませんが、かなりの高額ギターの話です。ローンを組んだり、家計にかなりの負担をかけてしまうこともないとは言えないようです。自分からすればマジで「信じられない!」と言えるほど ビックリさせられてしまうことがあります。そんな失敗、一度経験すれば学習するのが当たり前だと思うのですが・・・。

 その人の性分と言うのか、性格と言うのかはよくわかりませんが,そういう方がおられるのは確かです。なぜ同じ轍を踏んでしまうのか?を自分なりに分析してみることにしました。全ての人が同じ理由ではないと思いますが、共通する部分はかなりあるのではないかな?と考えています。

 ではその共通する部分は何なのか?

 最も大きな理由は先入観でしょう。ネットや雑誌あるいは友人などからの様々な情報によって、何らかのバイアスがかかってしまっているということです。時にはショップの方からの情報もあるかもしれません。信頼している方なら、余計にその影響は大きいはずです。
 その次に考えられる理由としては、いざという時(高額ギターを試奏する時)になって舞い上がってしまうタイプの人。ではないでしょうか?いざという時、本当に冷静に判断できる人は多くないと思います。多少は舞い上がって当然、と言っても異論を唱える人は少ないでしょう。こんな時に一度立ち止まって購入を見送ることができれば、失敗する確率は下がるはずなんですけどね。

結論としては
①情報や人の言葉に左右されず、自分の視点を持つこと。
出てきた音を聴いて下さい!情報を聞かずに、ギターの音を聴いて下さい!スペックも大切な要素ですが、スペック=音ではありません。ギターは嘘をつけません。出てきた音がすべてです。

②買わない(思いとどまる)勇気を持つこと。
店員さんの手をさんざん煩わせた後で「今回はやめておきます。」と言うのには、かなりの勇気が必要になります。が,ほんの少しでも迷いやためらいがある時は、購入は見送りましょう。ホールドしておいて2〜3日考えるのもよいですし、時間を空けてもう一度弾いてみるのもアリです。

 買った後からも「弾くたびにワクワクする。」のが、あるべき姿です。そんなギターに巡り会うまでは、簡単に妥協しないようにしましょう。


「フリマサイトで高額ギターを買ってみた話 おまけ」
 noteの記事はFACEBOOKに連動させているのですが、M-Factoryの三好さんからそちらの方にコメントをいただきました。記事の内容の補足のような感じですが、こちらにも載せておきます。

なんとか箱とネック(特にジョイント部)、そしてなにより「重要なポイント=音」がOKでしたので返品はしませんでしたが、説明に書かれていた
「年代の割にはとても綺麗です。ペグはオリジナルのグローバーペグ。
ここまでのコンディションもなかなかないと思います。」
とはほど遠いコンディションで(外見)、その辺にある70年代のマーチンと比較すると、5段階評価で3くらいの感じでした。
なかなかない:×
どこにでもある:○
説明にはありませんでしたが、、ブリッジも交換されていました。
ただし、この部分はオリジナルと見分けが付かないくらいのとても腕の良い職人によるリプレイスメント。信用できる理由がない他人を信用するというのは、なかなか難しいですね。

とのことです。

 三好さんと二人であれこれと相談しながら、「これなら大丈夫かも?」という判断をして買った結果がこれです。何度も繰り返し書いてきましたが、フリマサイトでの高額ギターの購入はお勧めしません。というか、やめておいた方が良いです。ほとんどの場合、リスクがあるのに保証がない取引です。仮にキャンセルができたとしても、時間と労力が無駄になります。時と場合によっては、非常に不快な思いをすることもないとは言えません。
 以前の記事でメルカリが炎上しているというようなことを書きましたが、今もそれは続いているようです。前よりもひどい状況になっているのかもしれません。参考動画はこちら

 ショップで売られているギターに関しても、何も問題がない(リペアや調整の必要がまったくない)商品はほとんどないと言ってもよいです。もしあるとすれば、かなり高額な値段になっているのは間違いありません。何も手を入れることがないほどちゃんとリペア・調整をするためには、相当な費用がかかります。安ければ安いだけの理由があり、高ければ高いだけの理由があります。
 ヴィンテージギターの世界ではオリジナルであることが最も価値のあることとされていますので、リペアや調整をするということは価値を下げてしまうことになります。もしきちんとリペア・調整がされていて価格が下げられているギターがあるとしたら、それは自分の価値観からしたら"お買い得"な商品といえます。音が良くないと、買う意味はありませんが・・・。

 拙い文章をお読みいただき、誠に有難うございます。皆様の感想、ご意見をお聞かせください。 またアコギに関する相談等がございましたら、どんなことでもOKです。遠慮なくお尋ねください。
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