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Sireの多重請け構造における単価相場

こんにちは。たつかわです。

私はかれこれ15年以上、中小Sireで働いています。会社でのポジションは課長クラス。立場上、要員調達や価格折衝などを経験しており、Sireにおける技術者単価はある程度把握しています。

元請けの大手SireであるAやBの場合、SE単価はだいたい140万円/人月と言われています。そこから下請け、孫請けと下に降りてくる訳ですが、そのときにはだいたい25%くらいのマージンが搾取されます。

つまり、例えば元請けがAでSE単価(人月)が140万円の場合、下請けは約100万円、孫請は約75万円、ひ孫は約55万円、玄孫は約40万となります。業種やSireにより多少の差はありますが、一般的なSireの価格事情としてはだいたいこんな感じだと思っておけば良いです。

下請けには元請けの関連企業が参入するケースが非常に多いです。例えば元請けがAの場合、下請けにはAの関連企業であるAほにゃららがほぼ間違いなく入ってきますし、元請けがBであれば下請けはBほにゃららとなります。ただ下請けは一社だけとは限らないため、同じ階層に他の独立系Sireが入ってきたたり、地元の中堅クラスが入ってきたりします。

中規模の案件、例えば地方の公共や産業、あるいは中堅企業向けシステムの場合は、大手の関連企業が元請けとなるケースもあります。例えばAほにゃららやBほにゃららが元請けとなるケースです。おそらく、関連企業を多数かかえるような大手Sireの場合、プロジェクトの規模や価格により本体で請けるか関連会社で請けるかのルールが決まっているのだと思います。例えば5億円以上の案件は本体で請け、それ未満は関連会社で請けるといった感じではないでしょうか。
システム開発は本体で行い、本番稼動後の保守運用まわりを関連企業に投げるケースも多いです。

国内Sireにおける多重請け構造、良いか悪いかは別として、実情はこのような感じだと思います。そして私のような中小Sireとしては、いかに上位の階層で請けることができるかによって、会社の売上が変わってくるのです。下請けも孫請けもやってる作業は大して変わらないのに単価面では大きく異なる。

これが国内のSire事情なのです。

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