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写真展「ご近所論」を終えて

2020年11月18日〜11月25日の期間に開催した「本屋と活版印刷所の屋根裏」での錦戸俊康 写真展「ご近所論」について振り返る。

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今回も展示日の前日に搬入に取り掛かる。毎回、本屋と活版印刷所の屋根裏・店主ダイスケさんが店の入り口に次回展予告のお知らせを出してくださるのだが、この額縁を撮影することが毎度毎度の楽しみになっている。

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前回の展示が月の頭だったので、あっという間に「ご近所論」の展示がきてしまう。今回のテーマは私の住む「熊本県天草郡苓北町都呂々」の写真のみを展示することにした。母の地元であるこの地に住んで丁度10年が経ち、色々と思うところが明確になってきたことに起因している。天草を離れている間は、博多・京都・東京と各地を転々としながら写真を撮っていた。その時々も、やはり自宅を中心とした各所を撮ってはいたのだが、まさか母の地元に暮らしながら10年以上この地の写真を撮ることになろうとは思っても見なかった。

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搬入後に馴染みの中華屋「龍華園」より出前をとってカツ丼を食す。いつ食べても美味しいカツ丼だ。

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一階の「本屋と活版印刷所」の面々も相変わらずの食欲で平和な日々を送っている。世の中は動きづらくなるばかりだが、しっかり食べて生き抜いていかねばとつくづく思う。

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1週間の展示期間、仕事の都合がついたので金曜に寝るまで在廊を急遽決めた。偶然こちらのお店の常連客・シズカさんのお誕生日だった。その場の皆でお祝いすることができた。こういうの久しぶりだなあ。

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そして、お祝いをした後に一番先に寝潰れ布団を敷かれイビキを高々とかいていた私がいる。本屋と活版印刷所の屋根裏は基本的に店主が寝るまで(0時頃)に閉まるのだが、私が眠ったのは23時過ぎ。このところ、早寝早起きの日々を送っている所為か本当に眠くなるのが早くて参る。

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一番早く眠ったので清々しい目覚めの朝だった。寝ている間に10名近くの団体さまが来られたとダイスケさんに聞かされる。なんという不覚。

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寝るまで在廊は金曜だけとなった。仕事の都合上、ほぼ日中の在廊しかできなかったので足を運んでくださった皆さまと直接お会いできず残念ではあったが、連続して展示が続いていたのでこの場所で何とか5回目となる展示を開くことができて正直ほっとしている。

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これまで開催してきた中では一番地味な展示内容になったなと我ながら思うが、気取らず気を張らずの不思議な手応えがある内容になったと確信している。毎回、そのときの自分自身の中にあるものと対峙して展示する写真を決めていきたいと考えている中で、今回の「ご近所論」というタイトルはもう何度か継続してやっていきたいと思っている。

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天草に帰ってきたときは26歳だったが、36歳になっても変わらず日々写真を撮っている。はじめの頃と同じ土地を撮っているけれど、その見方や感じ方が本当に変化したと近年特に感じる。もう10年後、46歳になった私は、なにを見て、なにを撮っているのだろう。写真をやればやるほどにそのことが楽しみになっている。

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本屋と活版印刷所の屋根裏にて開催している錦戸俊康の連続写真展は5回目を無事に終えることができました。また12月も写真展を開催いたします。会場へ足を運んでくださった皆々さま、店主・ダイスケさん、本屋と活版印刷所の関係者の皆さまありがとうございます。

【次回写真展のお知らせ】

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錦戸俊康 写真展
「隣人愛」

本屋と活版印刷所の屋根裏にて開催する、錦戸俊康 写真展、第6弾となります。どうぞご高覧ください。今年最後となる展示では錦戸が天草で出会った人々のポートレート作品を展示いたします。

会期:2020.12.23水~12.30水  入場無料
開場:午前10時~寝るまで
会場:本屋と活版印刷所の屋根裏
住所:863-0023
熊本県天草市中央新町19-1  本屋と活版印刷所 2F ※建物裏に駐車場あり

在廊日は錦戸のSNSでお知らせいたします。こちらの古書店さんではホット・アイスコーヒーが注文できます。

@noyaneura
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