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ミノタウロスの皿を観た

SNSとかをしていると時折広告物が流れてくることがある。
人によって広告の是非はあると思うが、個人的には思わぬ出会いが生まれることもありそんなに嫌いな存在ではない。(自分が広告物を作っているというのもあるが)
そんな中、漫画広告は流行り廃りを経て数年前に刊行された作品を急に売り出してくることがある。
その中で丁度最近見かけたのが「食糧人類」という作品である。

ざっくりというとタイトル通り、人類が食糧、つまり家畜の一種として育てられているという世界の話なのだが、個人的にこういう分かりやすく期待通りのものが摂取できる作品は大好きである。

そのレビューを幾つか観ていると比較として藤子・F・不二雄の「ミノタウロスの皿」という作品がよく取り上げられている。
短編アニメにもなっているということでそこから気になり観てみたところ、シンプルな世界観と後味の悪さで非常に良かった。

自分たちが牛を食べることに疑問を持たないように逆の立場になったとき、家畜である人間はそのことについて疑問を持つだろうか、といった文化や倫理観、価値観の違いを感じることができる作品となっていた。
この一作を読むためだけにも単行本を買う価値があるという人も散見したのだが、短編ながらもストレートに響いて考えさせられる内容なので確かにその価値はある気がする。

本作の価値観の差というのは極端なものだが、小さな違いというのは日常的に存在しているものなので多かれ少なかれこれらの考え方は特に現代で生きることにおいては重要な思考になる。

不意ながらも良い作品と出会えてよかった。

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