ヒゲダンへの愛を語るのに日和ってる奴いる?
こんにちは。ヒゲダンのお陰で今日もなんとか人型を保っている物書きのnishiki(にしき)です。
つい先日、1月11日にアニメ「東京リベンジャーズ」第2期OPの「ホワイトノイズ」がリリースされました。
いや本当……何?
藤原聡さんをはじめ、ヒゲダンチームが生み出す音楽の素晴らしさはずっと身に染みて感じていました。新曲を発表するたびに「こんな曲も作れるのか」と私達ファンを驚かせてくれる無限のポテンシャル。藤原さん、人生何周目ですか?彼らのMVを視聴し、EPやアルバムを購入し、ライブへ足を運ぶたびに何度もそう思いました。
それらを踏まえて言いたい。マジで何?
曲の構造がどうとか、第1期OP「Cry Baby」との対比とか、おいやめろレーサージャケットを着るな私が死ぬとか、言いたいことを挙げればキリがありません。しかし、脳内に溢れ返るあらゆる感動や驚き、興奮を言葉で表そうとするよりも早く、語彙力を失ったオタクとしての私が「本当何???」と頭を抱えてしまう。
Official髭男dism、恐ろしいバンドです。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、今回はそんなヒゲダンの「何???」ポイントを語るべく、特におすすめしたい3曲をピックアップさせていただきました。
1.ペンディング・マシーン
メッセージアプリやSNSを利用したやり取りが当たり前になり、気付けば仕事もプライベートも関係なく液晶画面ばかりを見つめる日々。
そんなスマホ社会への鬱憤がノリノリのダンスミュージックに乗せて歌われた「ペンディング・マシーン」ですが、とにかく韻の踏み方がえげつない。
Aメロ→「Wi-Fi(「ワイファイ」の母音が「ai-ai」)環境がない(ai)何処かへ行きたい(ai) 熱くなったこの額(ai) 冷ますタイ(ai)ムをください(ai)」
サビ→「分かったからもう黙って(e) 疲れてるから休まして(e) 申し訳ないけど待って(e) 迷惑はお互い様だって(e)」
怒濤のパンチライン。いつからヒゲダンが松江ディヴィジョンではないと錯覚していた?ラップバトルしたら相手ボコボコになるんじゃなかろうか。
他にも「型落ちの前頭葉で」「外付けの愛想が出しゃばって」など、スマートフォンやPCなどのデバイスを連想させるワードチョイスが秀逸。
藤原さん、人生何周目ですか?(2回目)
2.アポトーシス
タイトルがもう天才。
生きとし生けるものはいつか必ず終わりを迎えるんだという無常観や、だからこそ今を大切に生きていこうという温かいメッセージが込められた「アポトーシス」。
リリース当時、単語の意味を調べてみたところ「プログラムされた細胞の死」を指すのだと知り、思わず唸ってしまった思い出があります。
こんなの知ってなきゃタイトルにする発想がそもそも生まれないじゃん……「生きる」「離別」のような抽象的なワードではなく「アポトーシス」……生物学……博識かよ……
余計な装飾ワードを置かない潔さと、歌詞一つひとつに込められた藤原さんの死生観を凝縮したかのようなタイトルに痺れます。
サウンドや歌声も美しい。教会で聴いたらそのまま天に召されそう。
3.破顔
新曲「ホワイトノイズ」のMV視聴後、情緒がしっちゃかめっちゃかになりながら運転中にこの曲を流したら余計に混乱しました。
本当に同じバンドか?
ヒゲダンが生み出す音楽の幅広さはインディーズ時代にも勿論いえることですが、近年その振り幅がどんどんデカくなっている気がします。
特にとんでもねえなと思うのが、サビの最後に登場する「途方に暮れる」という歌詞。本来ならネガティブな文脈で使われるようなフレーズですが、この「破顔」で歌われているのは、時に襲ってくる不安や恐怖に打ち勝ち、日々を生きていくための支えになってくれる存在へ向けた「感謝」です。
前向きなメッセージを伝えるために前向きなワードばかりを使わず、あえて「途方に暮れる」とサビを締めくくってしまうセンス、恐ろしい。
「破顔」というタイトルも、聴き手にさまざまなストーリーを思い描かせてくれますね。
比較的直近にリリースされたものに偏ってしまいましたが、メジャーデビュー前の楽曲も本当に素晴らしいものばかりです。
オタクの限界語りにほんの少しでも共感してくださった方、「ヒゲダンの曲って面白そうだな~」と感じていただけた方は、ぜひ今回紹介していない楽曲も聴いてみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。