日本酒と和蝋燭
古い和蝋燭とろうそく立てを買って『稲』の前に飾る。
ボクはしばらく和蝋燭の『炎のゆらぎ』を見ていた。
すると意識が変性する様な危うく妙な感覚に襲われる。
背中に嫌な冷気を感じる。『やだな、やだなー』と思わず早口で呟く。
きっと幽霊が夏に多く現れるのは人を『ひんやり』させるからだろう。
ボクは『怖いよ、こわいよー』を連発していた。
その後、何かに取り憑かれたように『やだな、やだなー、怖いよ、怖いよー』と独り叫び続けた。
そしてついに!
ボクの背後で髭を付けた女の幽霊が囁く。
【キャンドルといえばジュン、
けれど貴方はもう完全に『淳二』の方なのよ、うふふ。。。】
そう『稲』の前に蝋燭を置いた時からボクには稲川淳二さんが憑依していたのだった。
店のヒマと無意識は一番怖い!という今宵のお話。
この辺りで〆とさせて頂きます。うひひひひ。