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「シュレーディンガーの猫」に対する平和的妄想提言(提供:いなばペットフード様を希望します)
タイトル画像:猫が「お願いします」と言ってるイラスト
「シュレーディンガーの猫」という、物理学的実在の量子力学的記述が不完全であると説明するために用いた、猫を使った思考実験があります。
この時点でもうなんといいますか。難解ですね。
小学校の頃から、物理入門的な本が好きで、マクスウェルの悪魔、相対性理論入門などの関連のブルーバックスシリーズを愛読してました。
割と物理の世界では象徴的な言葉で通じる理論は多いのですが、その中でシュレーディンガーの猫、という思考実験はなかなかキャッチー&「猫」が印象的で。
安心してください、私もこれを平易に説明できるような理解は全くしておりません。物理系の学校に進学したものの、ぎりぎりですり抜けた程度に落ちこぼれております。
ここからゆるくてくだらない話になります。
シュレーディンガーの猫、とは
量子力学の論理を説明するための思考実験です。シュレーディンガーと言う人が本当にこれを実験したのではない、と思います。知らんけど、的な書き方をする程度に理解しておりません。
なので、色々なシュレーディンガーの猫に関する説明や解説記事を探しては読んでます。
自分では説明できないので、Wikipediaから引用してみます。
1935年にオーストリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが発表した物理学的実在の量子力学的記述が不完全であると説明するために用いた、猫を使った思考実験。シュレーディンガーは、EPR論文を補足する論文の中で、観測されない限り重ね合わせであるとして記述すると巨視系の状態が状態見分けの原理(巨視的な観測をすれば区別できる巨視系の諸状態は観測の有無にかかわらず区別できるとする原理)を満たさないことを示す具体例としてこの思考実験を用いた
なんでしょう、見るまでは結果は半々で決まってない、的な。
下のリンク:Wikipediaのシュレーディンガーの猫の項目
この実験、というのが思考の中とはいえ、少々痛ましい。
箱に猫を入れておき、その中で50%の確率で猫を死に至らせるガスを噴出する装置が入っている。50%だから、箱を開けて確認するまでは結果はどちらか分からない、というもの。
問題はなんで猫は50%の確率で死なないといけないのか
50%の確率で起こる事象は、結果の確定はいつ起こるか?ということを説明するだけなんですけど、ここで疑問が。
「なんで猫を危ない目に合わせるの!?」
ということ。
特に猫好き、というわけではありませんが、現在、猫を飼おうかどうか揺れ動いてる程度には猫は好きです。
その猫を思考実験とはいえ、なぜ危ない目に合わせる。
イルカは利口だから殺しちゃダメ、みたいなことを言いたいのではなく、単に50%の確率で起こることを確認する方法は、他にもあるでしょ?ということです。
そこで自分だって思考実験しちゃうもんね
死ぬ、という不幸じゃなくて、満足する、という幸福な状態を作り出してみましょう。
実験に使われる装置は、
放射性元素の1時間あたりの原子の放射性崩壊確率を50%とし、ガイガー計数管が原子崩壊を検知すると電気的に猫が殺される仕掛け
となってます。
ここは猫に影響が及ばないよう、放射線はうまく遮蔽してもらってですね。
電気的に猫が殺される部分をアップデートして、
50%の確率で自動的にちゅーるが与えられる
にします。本当は、伸ばし棒は波線なんですが、スクリーンリーダーで読む人に分からなくなるので、普通の伸ばし棒にしてます。ご了承ください。
そうすると、箱を開けると
①50%の確率でちゅーるをもらってご機嫌な猫
②50%の確率で腹減って機嫌悪い猫
のどちらか、を観測することになるのです。
観測者が見るのは猫の表情。すぐわかる上に、猫も危険はない。
題して、「シュレーディンガーの猫改」です。
画像:いなばペットフードさんのウェブのCIAOちゅーるのパッケージ写真
知らないことを知る(或いは近づく)ことの楽しさ
本来の意味でシュレーディンガーの猫の思考実験を語れる人、というのは理論物理や量子力学などの専門的な知識を持っている人だと思います。
自分は、知らないこと、に直面した時、分野はもちろん選びますが「知りたくなり、さらに少しでも知ったら楽しい」という状況になります。
コスメのこととかブランドバッグのことは自分にとっては知るモチベーションはない、でもその分野を貶めることはない、というのが分野を選ぶってことです。
この傾向を理解して実践してきた結果、特に企画や発想や開発、という業務で色々な良い面を見いだせました。
なので、学生にもこの精神をぜひ身に着けよう!と提言してまして、さらにここで記事も書いてます。
下のリンク:知らないことを面白がれるようになればいいことあるよ、という自分記事
物理の専門家が討議してるところに入ることはできませんが、それをうまく解説してくれるのを味わうことはできます。
こういった、基礎物理に対する研究などを上手に説明してくれる文章を読むのは好きなのです。
『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで』という天才学者ホーキング博士の本は、難解な物理の話を、なるべく多くの人に分かってもらおうと書かれたもので、数式はE=mc2乗、という一つだけ。
数式もスクリーンリーダーでも読めるように書いてみました。
科学コミュニケーターという大事な職業
世の中で「研究」という仕事はしばしば理解されません。
縄文時代のことを調べて何の役に立つの?とか、宇宙の起源がなんで俺に関係すんの?とかの疑問を持つ人はたくさんいます。
でも、役に立つか分からないけど研究していたことが、我々の生活を豊かにしてきていることも多々あるのです。
恐らく今の社会インフラを支えている電気の技術の初期研究なんて、そもそも電気を知らない人しかいない世の中で、どれだけの人が理解できるでしょう。
私も色んな分野で「ド素人」です。でも、その分野の専門性を、上手に解説してもらって、少し理解できるとうれしい。その分野への興味にもつながります。
科学コミュニケーター、という立場は、難解な研究などをうまく一般的な概念につないでくれる大事な職業。科学や研究に対する理解を深めます。
「なんのために役に立つか分からないから研究費カットすべき」という方。
あなたが分かるだけのことでこの世の中作ったら原始時代になりますよ。
そんなバカバカしいことが起こらないように、研究や開発は頑張っていただいて、さらにその頑張りを社会で支えていかないと、今の文明は発展どころか維持すらできない。
最後は政治批判になってしまった・・・
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