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人質型ビジネス、ってあるよな、と思った3種

タイトル画像:一万円札の写真

世の中には色々な商売があります。商売として、利益を最大化するために、様々な工夫が「正義」として実行されますが、自由競争とはいえ、やっちゃいかんビジネス、というのもあると思ってます。

そして、こういった話は、自分が消費者の立場と、経営の立場で「正義」すら変わってくる。

今回は「消費者」の立場で書いた、「それやられたら御社のこと、好きになれないです」ビジネス。

「事業者の立場」だとまた違うんですけどね。

人質型ビジネスの定義

若干今、書くのに慎重になるような表現ですが、この場合人質になるのは、「サービス内容」。

このサービス内容は、大きな意味では競争領域にありますが「実質独占」になってるケースを今回取り上げます。

「独占」或いは「実質独占」まではあまり問題にならないやり方はありますが、それを使って「条件を有利に変える」という事。

これを人質型、と定義します。自分定義ですから、よそで使えるかは不明。

1行で書けば

独占状態を作り価格を上げる

という形。

実際にそのケースと感じるビジネスを挙げてみます。

(1)コンテンツ独占契約型動画サービス

Jリーグの試合の配信権を獲得した業者が、価格を設定してサービスを始めます。

そこからしばらくして、いきなりサービス料金を倍にする。

愛好者は他の媒体に逃げる事ができませんので、追従せざるを得ない。

これは、コンテンツをライセンスするJリーグ側が、独占の条件に「独占中の値上げについてはこれこれこのような範囲で」などを入れないと、配信事業者側のやりたい放題になります。

特に複数年契約の中でもそれをやられると、まさにユーザーの想いを人質にしてるのと同じ。

独禁法などに抵触しないのでしょうか?教えて、有識者。

(2)寡占状態の通販事業者

こちらはかなり「複雑で用意周到でスレスレ」です。

法律的にもどうしようもないかも。

順番があります。

①品揃えや送料や配達スピード等で優位に立つ

これは止められない。

②他の業者が疲弊し、撤退する

これも止められません。

③配送料、価格を上げる

十分コンペティターが弱体化したら、よっこらしょ、と色んな条件をあげていきます。こちらも止めにくい。既に顧客を握ってるので。

④自前のインフラを作る

ここがスレスレで用意周到なところ。

サービスの本質部分で相手を疲弊させるのは常套手段です。

同時にインフラも疲弊するようなことが実現できれば(実際にしてますね)、次はインフラを自前で構築。

つまり、通販をしつつ、宅配業の優位なものを作ってしまう。

その国の配送業を牛耳ることもできるのです。

しかも、その国に税金は落ちないようなやり方も作れます。

その国のユーザーは、色んな意味でその業者にお金を払い続けることに。

ファンタジーじゃなく、ノンフィクション。

(3)公営から民営に変わりサービスを都合よくデザイン

日本ではお馴染み、国鉄と郵便局。

国営の段階では、効率や儲けだけでは判断できない部分もカバーします。

もうちょっと分かりやすく言えば、

・過疎地でも都会でも郵便は同じように届く
・過疎地でも最低限鉄道は通っている

この状況が「民営だから利益の出ないことはやらない」の法則で、切り捨てられてるのは、皆さんご存知の通り。

効率の名の下に、生活の質が企業の動きで変わってしまう。実際JR北海道は、他のグループに比べると利益がかなり低い。それまでは、他地域の売上で北海道の事業もカバーしていたわけです。

もちろん国営時代でも、どの程度の人口密度のところまで敷設するか、は判断はされていた部分もあります。しかし、現在の状況よりはマシ。

国鉄として日本全国の鉄道網を「普及」させることも行っていましたが、民営化されたら「刈り取り」しかしなくなるわけです。

しかも、そのベースになるのは「国営だから」という名目で手に入れた土地やインフラがベース。

コンペティターなど生まれるわけもありません。

3つのケースは全部違うが

起こるデメリットは似ています。

・利用料が上がる
・他の事業者が潰れる
・他の周辺事業も独占される
・国内事業者が倒れて税金が海外に

このようなことが公正な競争のもと行われるのか、基本的な生活水準に影響するのか、商法上日本国民が他国から搾取されないか、などを監視、指導するのが政府のお仕事。

さて、皆さんは「お仕事ができてる」とお考えでしょうか?自分は、政府の偉い人が一緒になって業者とこんなことをやってるように見えるのです。

しかし。

自分も事業をする側でもあり、うっかりするとこの形を目指してしまいそう。



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にしけん
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