チック・コリア 音楽を聴く趣味が趣味でなくなっても…それでも聴く音楽Part3
作曲を仕事にしたら、純粋に音楽が楽しめなくなりました。
頭の中で分析大会が始まってしまい、情報の嵐になって、処理能力を取られてしまうのです。
車の運転中の音楽も危ない。
そんな中でも、3種類ほどの音楽は聴けることが分かり、そんな話を書きました。その3種はこちら。
(1)分析するのも野暮な自然な音楽
(2)分析したけど無理!ごめんなさい!
(3)もはや総合芸術、土下座します
それぞれにアーチストを紹介したのですが、あ、これも!というのもいくつかあったので追加記事も書きました。(3)のスペクトラム!
自分ではジャンルが言えないチック・コリア
この人を書かずにいられない、というアーチストを。
(1)分析するのも野暮な自然な音楽
(2)分析したけど無理!ごめんなさい!
(3)もはや総合芸術、土下座します
全部に該当するかもしれませんが、自分的には1、3かなー。
チック・コリアです。
なぜ彼の音に魅了されたか
ジャズの分野で並べられることが多いのですが、自分が演奏を精力的にしてた頃の「JAZZピアニスト」とは違うと感じてました。
ブルーノート系ではなくM7系といいますか。言い方を変えれば、トラディショナルな流れではなく新しい音楽を作ろうとしてると言いますか。
クラシックピアノを習い、吹奏楽で育って、ジャズの音楽にも手を出したのですが、前ノリの染み付いたリズム感はどうにもならず。多少落ちこぼれ感を感じていたのです。
これは聴いてた時は大好きだったけど、チャレンジして打ちのめされた感じ。
でも、チック・コリアの音は、なんかドビュッシー的な香りもあって、少しザワザワしないで聴くことが出来まして(決して弾ける!とかは言えません!真似は必死にしましたけど…)。
自分の中ではモダンジャズでもないしビバップでもないし、何か不思議な音を気に入ってた、という感じです。
最初にハマったアルバムはこれ
このジャケット!懐かしいす。
ラ・フィエスタ、に何か心躍るものを感じて、弾きまくってました。でも、後に最初の曲の何か静かな凄みを感じ、底知れない表現力の可能性を感じて、あとはそこから次の作品なんだろな、で数珠つなぎ。
でも、これでいきなりもう一度びっくり。
ゲイリー・バートンとのデュオ。ビブラフォンとピアノ。なんだこの組み合わせ、なんだこのテクニック、なんだこの2人の息のあった感じ…と3発ストレートをくらったみたいに。
セニョールマウスは、時間の流れで音が流れる一つの曲というより、その時間全部の固まりがすごい、という、もう文章力が追いつかない感覚。
スペインが収録されてます。一番最初に紹介したアルバムの続編に当たる作品。もうジャズというか、チック・コリアというか。この作品群がジャンルみたいに感じるのです。
エレピ、というピアノではない楽器
エレクトリックピアノ、という楽器があります。
ピアノ線を叩く本物のピアノの廉価版的に作られたのですが、それゆえに、ピアノ弾きはあまり手をつけませんでした。
でも、この独特の音色を、新しい表現として使っていったプレイヤーたちがいました。
チック・コリアもその1人。新たな定番楽器になった流れが面白いです。そんなブログも書いてます。
日本だと、ユーミンの初期の曲に多く効果的に使われてますね。
自分でも一番好きな楽器かも。
そうなったのは、チック・コリア大先生のおかげなのです。