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楽しくゲームをすることに長けた先輩たち

自分の「ゲームとの付き合い方のお手本」なるものがあるとすれば、それは『犬マユゲでいこう』と『我輩はゲームである。』だと思う。

『犬マユゲでいこう』は石塚2裕子先生の漫画、『我輩はゲームである。』はえのきどいちろう先生のコラム(挿絵はしりあがり寿先生)で、ともに1994年から今なおVジャンプで連載中だ。

今はもうさすがに買うことがなくなったVジャンプだが、小学生の頃は毎月読んでおり、特にこの2作品が好きだった。
周囲にはファミ通派が多かったように記憶しているが、ジャンプ好きでキャラゲー好きでもあった私は、週刊少年ジャンプの姉妹誌でジャンプ系ゲームの特集が多かったVジャンプを読むようになったのは必然と言えよう。

メインターゲットは小中学生なはずのVジャンプ。
だが『犬マユ』と『我輩』の両作品は、たまにお子様置いてけぼりのネタに走ったり、ゲームをテーマにしているにもかかわらずまったくゲームと関係のない話をしたりと、自由過ぎる作風が魅力だ。
しかし、当時小学生だった私はこれをつまらないと感じたことは一度もなく、むしろ石塚先生とえのきど先生を楽しそうな大人の代表者としてとらえ、お二人に強く憧れを抱いていた。

石塚先生の影響でWiz(ウィザードリィ)にハマったし、えのきど先生のように様々な仕事をしながら同じゲームばかりする生活にも憧れた。
石塚先生は地方のグルメや部屋の結露対策の話をするし、えのきど先生は奥さんが実家に帰ったとか書いてたりする。繰り返し言うが、Vジャンプのメインターゲットは小中学生である。

しかし、子どもって無理に目線を合わせてくる大人より、自分たちが楽しそうにしている姿を見せる大人の方が好きだったりする。
背伸び、というのもなんか違う気がする。
私は子どもって、いずれ自分たちが大人になることはちゃんとわかっていて、だとしたらくたびれた大人より楽しげな大人になりたいな、と思っているからだと思う。背伸びして「今すぐに」ではなく「いずれは」、という話だ。

大人って忙しいんだろうな。でも楽しくゲームをやってもいいんだ。
そう思わせてくれる両作品が好きなので、どうか単行本をもっと出してほしいと思う今日この頃。
(写真の犬マユ1~2巻は絶版なので絶対捨てられない)

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