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ゲームとことば#80「リセットさん」
『どうぶつの森』シリーズでセーブをせずにリセットをすると突如現れる、モグラのお兄さん。
それがリセットさんである。
つるはしを持ちヘルメットをかぶった彼は、プレイヤーの軽率な行動に愛のある説教をかます。
「愛のある説教」と表現したが、これは非常に難しい。
よく「昔は近所のおじさん、おばさんは他人の子どもも叱っていた」という話を耳にする。
実際私も怒られた経験があるのでよくわかるのだが、なかなか他人の子どもに叱るというのも難しい世の中なのかもしれない。
リセットさんは愛嬌がある『ぶつ森』キャラなので、もちろん怖くはない。
だが、この手のファンシーな世界観の作品で、キャラがプレイヤーを叱るということ自体が珍しいだろう。
そんなリセットさんも、最新作でオートセーブとなった『あつ森』では出番がない。
これも時代の流れなのか、叱ってくれる人がいなくなるというのもなんだか哀愁がある。
過去作をプレイできる方は、ときどき彼のご尊顔を拝んでみるのもいいかもしれない。
ところでファミコンの時代、ゲームを終了する際に「リセットボタンを押しながら電源をお切りください」という文言をよく見かけた。
あれはどういうことなのだろう?
上記、任天堂HP「ファミコン年表」1988年のファミコン文化の項目に答えがあったので、引用してみる。
また、このころからRPGやシミュレーション、アドベンチャーなどに搭載されたコンティニュー機能が、パスワード入力からバッテリーバックアップを使用したセーブに。セーブ時は電気的なノイズでセーブデータが破損するのを防ぐために、リセットボタンを押しながらファミコン本体の電源を切る必要があった。
https://www.nintendo.com/jp/famicom/history/index.html
セーブデータ破損を防ぐため、電気を遮断する意味でリセットボタンを押しながら電源を切る必要があったのだという。
いきなりバチンはダメだったようだが、正直私はあまり気にしていなかった気がする。
当時はあまりバックアップありのゲームをやらなかったというのもあるが。
ファミコンの「リセットボタンを押しながら電源をお切りください」のようなメッセージを単に流すだけでなく、「リセットさん」というキャラクターにした『ぶつ森』シリーズはいかにも任天堂らしい。
新ハードが期待されている同社。
さらに遊びの幅を増やしていくに違いないが、こういった機能の制約に絡めた遊び要素にも、つい期待してしまう。
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