#5「パルテティオはカリスマバイヤー?アルロンド百貨店の魅力」~ゲームとお店~
お店:アルロンド百貨店
ゲーム:オクトパストラベラーⅡ
提供サービス:同一施設内の複数店舗による物品の販売(百貨店)
HD-2Dのグラフィックが美しいスクウェア・エニックスの『オクトパストラベラーⅡ』。
異なる目的を持った8人の主人公が、広大な世界を冒険するオーソドックスなRPGだ。
本作の主人公の1人であるパルテティオは、世の中の貧しい人を救う旅をしている商人である。
旅の途中で出会った大富豪アルロンドの協力を得て、百貨店を作るパルテティオ。
彼は優れた商品が一か所に集うことに価値を見出していた。
つまり、商業集積という考え方を大事にしたのである。
『オクトラⅡ』のような、オーソドックスな中世風RPG世界観では、けっこう珍しい価値観だと思う。
町と町が距離的に大きく離れ、それぞれの町に存在する店といえば、ポツポツと存在する武器屋や宿屋、というのがよくある風景。
「魔物やら戦争やらで、国同士の争いが激しい」みたいな作品が多く、人や物の流れが偏っているからだろう。
もちろん、そういった「よくあるRPGの世界」の中にも、都会や田舎の違いが描かれ、大きな商業施設が作られた町もあったりはする。
だが、主人公クラスの登場人物が商人として、百貨店を作るという具体的な行動がおもしろいなと感じた。
世界を救う方法はいろいろあるんだぜ、というメッセージを受け取った気がする。
また、パルテティオは蓄音機など、この世界ではまだ珍しいアイテムの発掘にも貢献している。
彼のシナリオではバイヤーとしての目利き、好奇心のようなものが強調されているのも特徴的だ。
以前取り上げたトルネコと同じく、戦闘面で役立つジョブとしてではなく、きとんと「商人」として世界平和に貢献している。
結論:パルテティオは商業集積の利便性に気付き、世界を豊かにするカリスマバイヤーだ。
≪前回のゲームとお店≫
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