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こいつ...動くぞ!〜福岡県筑紫野市の五郎山古墳〜

天気が良いので、職場から徒歩圏内にある五郎山古墳に行ってきた。
外はまだ肌寒いが、歩いているうちに体が温まっていくといった具合。
きっとこれぐらいが「古墳を見に行くのにちょうどいい気候」なのだろう。

福岡県筑紫野市原田(※はるだと読む。はらだじゃないよ)にあるこの古墳は、直径約32m、高さ約5mの円墳だ。
古墳周辺は一帯が小高い丘の公園になっている。
春になれば軽めのピクニックによさそうだ。

石室の入り口

石室は立ち入り禁止らしい。だが年に一回程度、手前のほうだけ開放されるとのこと。
奥の玄室には装飾壁画が描かれてるのだとか。
玄室というと私はウィザードリィを思い出すので、この扉を開くとモンスターが出てくるのではないかと警戒する。
そして、羽田健太郎さんの戦闘BGMが頭の中で流れる。

公園の入り口に描かれた壁画の再現イラスト

「もんすたあ さぷらいずど ゆう」は叶わなかったが、そばにある資料館に完成度の高い石室があるらしい。
時間があるのでちょっとのぞいてみる。

模型内に再現された装飾壁画

資料館の入館料は無料だ。本記事執筆時点は外壁を工事中だったが入っても大丈夫。
コンパクトな資料館だが解説ビデオの上映室と、ほぼ原寸大の石室(玄室・前室・羨道)の模型がある。
石室は雰囲気を出すために、ライト付きのヘルメットを被って這って入ることができるのだ。
羨道は狭く、膝小僧をこすりながら進むと冒険感が出て楽しい。
だが奥の玄室はそこそこ広い。3m四方ぐらいだから5〜6畳だろうか。
学生時代に住んでいた寮は四畳半だったからそれよりは広い。

この模型のすごいところは、スイッチ一つで通路が広がるところである。
モーセが海を割るように羨道がスーッと横に開き、先ほど這って進んだ道を立って歩けるようになるのだ。
黄泉の国へようこそ!みたいな(正確な文言は忘れた)明るく不穏なナレーションとともに道が広がっていく。
這って入るのが難しい人でも歩いて石室模型を眺められるのでとても良い。
動く模型とは実に素晴らしい。

通路が開いた状態。右半分の狭い穴が本来の羨道。

五郎山古墳は住宅街の中に存在する。茂みの丘、公園といった雰囲気であまり目立ってはいない。
だがJRの駅から徒歩10分程度で行ける。暖かくなったらちょっと立ち寄ってみてはいかがだろうか。 


「五郎山古墳館」
福岡県筑紫野市原田三丁目9番地5 JR原田駅徒歩10分
休館日:月曜日、年末年始
入館料:無料

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