「とるに足りない細部」を読んだ

冒頭からネタバレです。
個人的な感想メモです。











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最初読み終わった後、私は、「ああ、これはフィクションだったのか」と思った。
それをどう受け止めていいのか分からなかった。
何か納得できる結末があるんだろうと思って読み進めていた。
しかしこの話は、フィクションだった。

読み終えたのはバート先の駅のホームで、その後速やかに出勤した私は、あれはフィクションだったのか、と思いながら勤務した。
分からなかった。フィクションとわかる形で、終わらせている意味が。
なぜなんだろう?とずっと引っかかった。

その日はパート先で飲み会があって、終電の少し前まで飲んだ。
帰ってシャワーを浴びて、缶ビールを開けた。
そして、訳者のあとがきを読んだ。

唐突にわかった。
これはフィクションであると明確に分からせる必要があるのだ。
それは、安心させるためではない。
本来、フィクションとは、安心させるものではないのだ。

バチンと頬を打たれた気がした。

これ以上の説明は一旦やめておこう。
感覚を忘れないためのメモ。

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