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第106話あとがき

書店のパートを終え、5キロを走って帰って、夫の用意してくれた鯖の塩焼きと大根おろしを食べ、娘を寝かし、ビール3本飲んだところで、本屋の仕事ひとつやり忘れてることに気がついた今です。
ごきげんよう、ニシハラハコです。
明日はシフト入ってないので、朝イチ電話しようと思ってアラームをセットしました。これできっと大丈夫。文明の利器。ありがとう。しかし文明の利器を使いこなせなくなっても世界に能動的でいたい。

書店のレジ打ちが私の仕事なのですが、なかなか大変な仕事です。
今の世の中、信じられないくらい支払い方法が多い。中でもうちの書店は幅広く対応している方だと思います。

さらにポイントがある。クーポンがある。
「今ならエントリーで5%ポイント還元キャンペーン!」
なんてのもある。

「俺はそんなの知らね」
とばかりに現金払い、ポイントカード無し、というお客さんもいるし、
「このポイントと、このポイントは併用できますか?」
というお客さんもいる。
老若男女関係なく、ある。
「支払い」とは、とても、なんというか、人間性のようなものが表れる瞬間だな、と感じます。
人様のことをどうこういう前に私はどうかというと、客側に立つと、「省エネ」「ぶっきらぼう」っていう感じです。
「…はい、はい、あ、レシートください、はい…どうも…」
みたいな感じ。
それが普通だと思ってました。

違うんですね、世の中には「支払い」に心地よいコミュニケーションをとる労を割いてくださる方がたくさんいます。
まるで昔からの友人のように、気さくに、でも上品に話しかけてくださる方や、ちょっとしたジョークを交えてくださる方。

「余裕」なんですかね。知らない店員にも心地よくコミュニケーションを取ろうという余裕。そこに割くことのできるリソースがある。

でもそんな方々をも疲弊させているのが昨今の支払いスタイルです。
「なんか、わけわかんねえな…」
思わず呟いてしまう方もいます。
こちらはお金をもらって親切丁寧にご案内します。
「今のでいいの?使いこなせればお得なんだろうけどね」
となる人もいれば
「いいや、やっぱり。わかんない」
となる人もいます。

私は近い将来どっちになるかしら、と思います。多分「いいや、わかんないし、面倒くさい」ってなる方だろうな。
時代はどんどん移り変わって、物事は進化し、その変化のあまりの速さに置いていかれた気分になることもあるでしょうが、そんな訳はない。気を確かに持って、世界に対して常に能動的な姿勢でいたいです。

気持ちの話でした。

ではあとがきに入りましょう。

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