6 素敵な写真の裏には、現実的な光景がある
2019/7/6 ヘルシンキ、エスポー、ポルヴォー
朝8時半に目覚めた。朝食を作ってからnoteを更新。今日はヘルシンキから東へ52キロほどのポルヴォーへ行ってみる。ホストのリーが勧めてくれた場所だった。
出かける間際にリーが、「バスのチケットは取ったの?」と聞いてきた。
「取ってないよ。バス乗り場に着いてからスマホで予約するよ」
「今日は土曜だから、満席かもかもしれないわよ」
取れなかったらしょうがないけど、まあたぶん大丈夫。海外にくるとなぜか謎の自信が湧き出て困る。
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エスポーからヘルシンキのカンピ駅へ地下鉄で移動し、巨大な構内を歩いてバス乗り場へ向かった。ひとまずOmio(旧GoEuro)でバスを調べると、11番ホームから出ているらしい。案内看板を見ながら、プラットフォームを目指した。
地下のプラットフォームはかなり広大で、50近くの乗り場がある。チケットを取るべくバスの予約サイトOnniBusのページを開いた。昨日リーから、「バスの予約はこのサイトを使うといいわよ」と教えてもらったのだ。
操作すると、ちょうど30分後にポルヴォー行きのバスが出ていた。帰りは余裕で取れたのだけど、行きは数席しか残っていなかった。操作にまごつくうち席が埋まっていき、ぼくが取れたのはおそらくラスト1席。リーの言う通り、危ないところだった。料金は往復チケット代・サイト使用料・座席指定料の合計で15.4ユーロ(約1,878円)
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ヘルシンキから50キロと言えども、バスはすぐハイウェイに入り高速で移動した。所要時間はジャスト1時間。旅情にひたる間もなく、いつの間にか着いた感じ。
バスが街に入ったとたん、強い雨が窓を濡らし始めた。歩くのもままならずで屋根のある場所でたたずんでいると、10分ほどで降り止んだ。今回の旅は天候に関してツイているというほかない。
ポルヴォーは見るからに田舎町で、なんら特徴のない日本の小さな地方都市みたい。「これは失敗したかな」と思ったら、ポルヴォー川まで歩くと風景が開けた。川沿いの建物はどれも淡いパステルの北欧カラー。夏は観光地として賑わうらしく、家族連れがたくさん歩いていた。
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