No.116 「コミュニケーションの1級建築士」

今月、「実践コミュニケーション研究所」を旗揚げした。
人類がかつて経験したことのない時代の変化に比例し、人々のコミュニケーションに対する不安や苦手意識は、急速に高まった。
「どげんかせんといかん!」
対人コミュニケーションの専門家として、この危機感に強く心を動かされた。

独立にあたり、「コミュニケーションの1級建築士」をイメージした。
どんな家を建てたいのか、敷地面積や環境はどうか、予算はどのくらいかなど、あらゆる希望や条件をもとに、最も満足度の高い家を設計建築する仕事、それが1級建築士である。
まさに建築を知り尽くした家造りのプロだ。

どのようなコミュニケーション力を身につけたいのか、直面する対人問題は何か、用意できる時間はどのくらいなのかなど、あらゆる希望や条件を伺い、その中で最も満足度の高いコミュニケーション研修を提供する。それが私がイメージするコミュニケーションの1級建築士である。

目指すのは、「建売住宅」ではない。「注文住宅」だ。
コーチング、NLP、マナー研修、話し方・伝え方研修などなど、主催者側から提供される「建売住宅式」の研修は多々存在するが、すべての希望や条件を聞き入れる「注文住宅式」のコミュニケーション研修は、なかなか見当たらない。
当然、注文住宅を引き受けるためには、相応の知識と経験が必要となる。

大学教員生活の12年間、様々な対人コミュニケーションに関する知識を
身に付け、体得し、指導を行うことに、一意専心してきた。
まさにコミュニケーションを知り尽くしたプロを目指し、研鑽を積んだ。

これから、コミュニケーションの1級建築士としての責任と自覚を持ち、
人々のコミュニケーション能力向上に誠心誠意努める所存である。

一人でも多くの人に、コミュニケーションの醍醐味を再認識してもらうために。

2009年6月

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