軽度ASD(TMS治療)
そして、、、
私の中で、私の普通のほぼ全てが覆されていくようになっていった。
私の知ってる正しいものが正しい訳ではない。
常識や当たり前が、、
正しさが、、、
こんなにも彼女を苦しめているのだから。生きる事を辛くさせるのだから。
彼女はそんなものに脅かされるに値する人間ではない。愛情深く、温かい、美しい心の持ち主だから。
彼女はある日、
私が辛くて泣いたであろう事に気づいた。
そして、私にこう言った。
ねぇ、泣いたでしょ。何があったの?
言わない。大丈夫。そう答えた。
すると、
私の頭をなでなでした。
ママは今日1日頑張った。えらいえらい。
わたしも1日頑張った。えらいえらい。
今日は一緒に寝てあげる。
お風呂も一緒に入ってあげる。
そう言った。
笑顔が好きだと知っていて、何度もニコニコしてくれた。
私なら
何があったのか言いなよ~。
ねーねー。
と繰り返すだろう。
思いやりと、愛に溢れる彼女の対応に、
急激に
胸が締め付けられた。
なぜ、この子が苦しんでいるのか。苦しまなければならいのか。わからない。心がそう叫んでいた。
いつしか、私は、
彼女の事が分からない 事より、
彼女が、受け入れて貰えない事の方がわからなくなっていった。
私を見捨てないでいてくれる事が本当に恵まれていると自分で思うよ。ありがたいよ。私は介護士になって、ママの老後は私が面倒見るよ。と。
ある日そう言った。
ママのせいで!ばかり口癖のように嘆くが、こんな一言も言ってくれる。
その一言の重みを、、私は知っている。本気で、老後は面倒見てくれているだろう。そう思う。
ママのせいで!と嘆く彼女を思い出すと、正直面倒見をられる側になるのも少し怖くもあるが(笑
そこは、しっかり受け入れながら、彼女の言う通りみてもらおう。
やっぱり嫌。私は自分の人生で忙しいの!
となってくれたら、それが一番嬉しい。
何がともあれ、私の普通や、常識は覆されて、
私もまた、この世の迷子になっていった。