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創作大賞2023コミックエッセイ部門にてオレンジページ賞を受賞
創作大賞2023のコミックエッセイ部門にてオレンジページ賞を受賞しました!
受賞できると思っていなかったので、びっくりすると同時にとても嬉しかったです。
読んでくださった皆様、応援してくださった皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました!
授賞式へ
そんなわけで、先日行われた授賞式のほうにも、参加してきました。
懇親会でも、いろいろな方とお話やご挨拶できてよかったです。
授賞式に参加するにあたってまずは....
着る服が無い!
普段、保育園のお迎えや娘と遊ぶ以外は、家でマンガを描く引きこもり生活。仕事着といえば、ジャージとかスウェットとかユニクロとかジャージとかジャージとか。さすがに社会不適合脳でも授賞式にそれじゃまずいということはぼんやり理解できた。ということで、ジャケットなるものを新調し、さらにぼさぼさな頭を散髪するなど、受賞により発生するサブイベントも楽しみつつ、無事授賞式にのぞんだのだった。
頭痛のタネ
着る服がないという頭痛のタネは解消したものの、次なる問題が発生。
普段めったに人前に出ることがない人間が浴び慣れないスポットライトを浴びて、めちゃくちゃ緊張してきたのだ。
自分が壇上に上がる順番は受賞者の中で後の方だったので、その間にどんどん緊張していったのだが、それだけでなく緊張のせいか頭がどんどん痛くなっていった。頭痛のタネが頭痛というね。助けてロキソニン。
10年越し
順番が来ると、壇上に上がりnote株式会社代表取締役CEO加藤貞顕氏からトロフィーを受け取り、パシャパシャと写真撮影。プレゼンターの加藤氏はホリエモンこと堀江貴文氏が出所直後に出したベストセラー『ゼロ』を手掛けた編集者としても知られている。
それから10年の月日が経ち、そんな加藤氏からホリエモンの獄中記『刑務所なう。』でマンガを描いた自分が、創作大賞トロフィーをうけとることになったのも、何かの縁を感じた。世の中面白いことが起きるもんだ。そのことも個人的にはなんだか感慨深く、ひそかに嬉しかった。
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受賞は娘と
そして自分があいさつする順番が回ってきた、頭が真っ白にはならなかったけど、半透明くらいにはなっていたので、ぼんやりとした挨拶に。
読者や関係者への感謝と、娘への感謝、あと賞金をあてに娘の自転車を買ったということは言えたので良かったが、一つ言い忘れたことがあった……
今回受賞できたのは娘のおかげというのが本当に大きいので、できれば娘と受賞したいと思ったが、会場に連れていくわけにもいかない。そこでジャケットの下に娘のイラストをプリントしたTシャツを着ていったのだった。
それを言おうと思っていたのに、スポットライトと頭痛のかなたに消えていた。
それが心残りだったのだが、後日noteの方が受賞者に共有してくれた授賞式の写真の中に、そのTシャツをアップで撮ってくれたものがあり、ありがたかった。
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ちなみにTシャツ売ってます笑
受賞作について
コミックエッセイの呪縛
創作大賞のコミックエッセイ部門に応募するにあたり、正直受賞は厳しいだろうなと思っていた。
というのも、ネット等で人気のコミックエッセイは特別なシチュエーションや人物、境遇などを綴ったインパクトがあるものが多いと感じていたからだ。そういう作品が評価されやすいと感じていた。
今回の受賞作『ちかごろのわかい娘と』は、何か特殊なことを描いたわけではなく、娘との何気ない日常を綴ったコミックエッセイだ。
もちろん自分にとっては特別な日常なのだが、読者にとってはそうではない。だからこそ特別な出来事でなくとも、マンガとして面白く読めるものを描こうということは心がけてはいた。
ただやはり受賞とかは厳しいかなとも思っていた。
ところがオレンジページさんに選んでいただき受賞の運びとなった。
選評:オレンジページ
ささっと読めるんだけど、あとからじんわりと心が温かくなる秀作でした。一話読むと、次も読みたくなる魅力があります。日々の娘の言動と行動を、父親が最大限の愛を持って、でも努めて冷静に表現していることに好感。子供あるあるネタと、想定外テーマの緩急が絶妙で、描き過ぎない点にもセンスを感じます。なんでもない日常の尊さを思い出させてくれる作品として、「ちかごろのわかい娘」の成長をともに見守りたいと感じました。
もちろん受賞したことはうれしかったのだが、特にこの選評は、自分が心がけていたことが認められたようでとてもうれしかった。
コミックエッセイの呪縛にとらわれていたのは自分だった。
描きたいものがない問題
自分はどちらかというと、原作付きの、特にノンフィクション物のマンガを描くことが多い漫画家だった。なのでもう随分オリジナルのマンガからは遠ざかっていた。
そして、もともと自分は仕事以外に絵を描くタイプではなかったし、描く時間もないと思っていた。
それはすなわち、自分には心の底から描きたいものなんてないのではないかという考えにつながり、そのことに悩んでもいた。
本当に描きたいものがあるなら、時間がなかろうが描いているはずだと。
しかし娘が生まれてから、その姿勢が変わった。
娘の絵を描きたいという気持ちがどこからか湧いてきたのだ。
娘の絵を描くのは楽しかった。
娘イラスト365日連続投稿
そして何を血迷ったのか、毎日娘のイラストをSNSに投稿するという寄稿ならぬ奇行を始めた。
○○の日という記念日にちなんだ娘のイラストを365日連続で投稿するという目標を立てたのだ。急に。親バカ、いやバカ親ここに極まれりといった感じだ。
本当は娘のマンガを描きたいという気持ちだったのだが、そんな時間はないと思っていたのでイラストを描くことにした。
これが意外と続いて、驚くべきことにこの奇行は365日続いてしまった。
![](https://assets.st-note.com/img/1699416404932-B6KZTO2ukn.png?width=1200)
#MUSUMEKAWAII 日替わりイラスト毎日記念日シリーズ10月分まとめてみた。#先月描いた絵を晒そう #イラスト #art #illustration #毎日投稿 #毎日イラスト #子供 #dailypost #一日一絵 #イラスト好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/uChfW9PHu4
— MUSUMEKAWAII (@musumekawaii24) November 18, 2021
あれ?意外に仕事しながら仕事以外の絵も描けるじゃん
365日達成したことにより、得たものが二つあった。一つは描く時間は気合を入れれば捻出できることが分かったこと。もう一つは娘のキャラクター化だった。毎日描くことにより、娘のキャラが定まってきた。そのことによりこれはマンガも描けそうだと思えるようになった。
こうして娘のマンガを描き始めることになり今に至る。
だからこの度の受賞は、今までコツコツ積み上げてきたものがいろいろなことが報われたような気持ちになり、とてもうれしかった。
今回の受賞は、あらためて描きづづけることが大事だと思えると同時に、これからも描き続けようという気持ちが大きくなった。
娘のマンガを描き続けるには娘との関係が大事なわけだけど、はてさていったいいつまで仲良くしてくれるものかな。
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