SUNSHOW夢ハウス 美濃加茂支店10周年を迎えて VOL.2
こんにちは、SUNSHOW夢ハウス 三承工業株式会社の西岡です👨
今年2024年10月、SUNSHOW夢ハウス 美濃加茂支店は、創業から10周年を迎えました。
この10年間を振り返り、その想いをしたためたブログです。前回のVOL.1はコチラから
1) 言葉の壁を乗り越えるために
こうして無事SUNSHOW夢ハウスで外国籍のお客様が家を建てるお手伝いが出来たのですが、地域の方々に対しては、マイホーム建築後も継続して対応しています。
気になったことや直接言いにくいことなどを弊社で伺い、お客様に伝えるという間を取り持つことでトラブルを回避するなどの工夫もしています。
また、マイホーム建設工事の前後には、地域の方々や自治会の役員の方に弊社スタッフが外国籍のお客様と一緒に挨拶に伺っています。
ご挨拶に伺った際に“この町はこういうところなんだよ”と直接顔を合わせて話を聞くことで、外国籍の方にとっても安心感が得られるからです。
しかし魅力を感じて頂きせっかく自治会に加入しても、言葉の問題で一度も自治会の集まりに参加しない外国籍のお客様も多くいらっしゃいました。
子どもは学校生活や遊びの中でどんどん日本語を習得していきますが、大人は仕事や生活の場でも同じ国籍同士で集まる傾向が高く、加えて子どもが通訳をしてくれれば生活に支障がない場合も多いことから、日本語を学ぶモチベーションが高まらないのです。
そんな現状から、何か支援ができないかと考え、弊社では可児市が運営する日本語学校へマイホーム建築の売上の 0.1%を寄付しています。
一人でも多くの方が日常会話ができればより共生できる世界が進むはず・・
そんな思いで寄付を続けたことで、日本語学校の受講料を半額にでき、受講者が倍になりました。
2) 地域の顔の見える関係 -交流イベント開催-
そして、外国籍の方が日本語を話せるようになる取組以外にも、外国籍の方が地域の方々との交流を深めることも大切だと感じていました。
外国籍の方は自治会に入られない方も多く、万が一の事態にはどう災害を防いでいくかが課題であったからです。
弊社は防災のための家づくりにも力を入れていることから、災害時に備えたペットボトルでつくる「水のろ過装置」や防災頭巾づくりのワークショップなどもしもの時に備えた取り組みを行いました。
その他にも紙相撲や伝統的な組紐づくり、着物の着付け体験など日本の文化に触れる体験、天ぷらやうどんなど日本の食文化を楽しむイベントも実施することで交流を図ってきました。
3) SDGs in MINOKAMOプロジェクト
そんな中、 2019 年に、美濃加茂市の多文化共生の一つの形として、外国籍の世帯だけがまとまって住む地区があってもいいのでないかと考え、団地の造成を計画しました。
しかし、外国籍の方が多い市とはいえ、候補地近辺の地域には少なかったこともあり、団地化計画は容易には受け入れてもらえませんでした。
この課題については、弊社と地域の方々だけで解決しようとするのではなく、行政、企業、地域、支援団体の四者が連携する「SDGs in MINOKAMO」というプロジェクトを立ち上げました。
1.外国人のお客様がマイホームを持てることによる自己効力感の向上
2.災害などの際に、言葉が壁となり孤立して支援が得られない人を出さない、助け合える地域づくり
3.そのような新しい地域コミュニティを目指す、 誰 一 人 取 り 残 さない地域づくり
これらを目的に掲げたのです。
4) 共感、そしてプロジェクト始動
このプロジェクトについて美濃加茂国際交流協会に相談したところ、「企業が行政などと同じ方向を向いて、一緒に取り組んでいこうという姿勢に共感した!」とのお言葉を頂き、私たちも意を強くし、取り組みも加速していきました。
キックオフイベントとして団地に家が建った際に、その団地や地域の方々と関係者をご招待した交流会は新聞など多くのメディアに取り上げて頂きました。
地域の仲間である外国籍の方々の困りごとを解決し、希望を叶えるお手伝いができればと考えて始めた事業でしたが、ありがたいことに、美濃加茂支店を通して夢ハウス事業も大きく成長しました。
5) そしてこれから
この10年の間には、多くの苦労がありました。しかし、山口をはじめとする社員一同、ひとつひとつの課題に真摯に向き合い、時には創意工夫を凝らしながら乗り越えてきました。
美濃加茂支店が多くのご支援を頂けるようになったのも、パートナー企業や地域の皆様がいたからこそ。
持続可能な社会を作るためには、企業一社の力だけでは到底成し遂げられませんでした。
マイホームづくりのお手伝いを通して、外国籍のご家族が安心して毎日を暮らせる「心の健康」、
体をしっかり休め、仕事にも意欲的に取り組む「体の健康」を手に入れることができましたが、
人間関係がうまくいき、他人から認められ孤独を感じない「社会的健康」に関しての施策については今後より明確にして行く必要があると感じています。
これからも、行政や民間企業などと連携を取り、国籍にとらわれず全ての方が共に成長し生活していくことのできる「共生する世界」が実現するよう邁進していきます。