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東日本大震災から10年 ~天変地異について考える
3.11東日本大震災が起きてから、まもなく10年が経とうとしています。
2万人を超える死傷者を出した未曾有の大地震は、多数の住宅を壊滅し、交通をストップさせ、経済に深刻な影響をもたらしました。今なお影響を与え続けていることを考えると、これは天変地異といえるのではないでしょうか?
私たちの日々の生活を振り返ってみると、どうしても自然の存在というものを忘れてしまいがちです。そしてある日突然、思いもよらなかった大地震が起きて、大きな被害を受ける。昨日まで当たり前だった生活が送れなくなることに、大きなショックを受けます。そしてその時になって、今まで自然の存在を忘れ、自然に向き合ってこなかったことに気付くのです。自分自身がそうでした。
思いつく限りでも、阪神・淡路大震災、新潟県中越沖地震、熊本地震、御獄山噴火、毎年のように発生する豪雨とそれに伴う洪水や土砂崩れなど、近年自然災害が多発しています。日本だけでなく、海外においても同じように自然災害が増加している今の状況は、まさに天変地異の時代だと思います。
地震発生から10年が経つことを一つのきっかけとして、この天変地異について考えたことをメモしていきたいと思います。
自然災害ではありませんが、自然に関わる問題として環境問題も地球上の大きな問題になっていて、その対策が世界各国の大きなテーマの一つになっています。
環境問題にはどのような種類があるのでしょうか?
地球温暖化、気候変動、二酸化炭素の排出問題、大気汚染、
酸性雨、塩害、砂漠化、森林破壊、土壌汚染、
海洋汚染、海洋ゴミ問題、水質汚染、水資源危機、
食糧問題、人口爆発、生態系への影響、放射性物質の廃棄問題
ざっと挙げてもこれぐらいで、他にも多数あるようです。どの問題を見ても、大部分が人為的な原因に基づいて発生しています。飽くなき欲望のまま、人間が生活する上で必要な物質の量を超えて、エゴイスティックな想いで生産を繰り返すことにより、自然の許容範囲をオーバーした結果、これらの環境問題が起きています。環境問題については映像などで見られるものもあるので、人間のエゴが原因となって引き起こしていることが理解しやすいように思います。
そして近年自然災害が多発するのも、実は同じような理由が元になっているのではないかと思っています。
「人間のエゴが多発する自然災害(天変地異)の原因」というと「?」と思うかもしれませんので、身近なところで人間の体を例にとってみます。人は暴飲暴食や不規則な生活を繰り返すとまず生活習慣病にかかり、改まらずに続けていると、命を落とす重大な病気に発展していってしまいます。
同じように、地球を一つの体だとすると、人間の欲望のために過度な経済活動を繰り返すことで、地球が生きていくために適正な状態を超える負担をかけることになり、病気になってしまう。そして地球が痛んで苦しんでいる姿が地震だったり、洪水だったり自然災害として現れるのではないかと思います。
だから天変地異といえる現在の状態は、本来人間があるべき姿から外れていて、そのエゴの想いが原因となって、様々な自然災害を多発させているのではないか、そしてそれは地球という体の病気が深刻な状態だということを表しているのではないかと思うのです。