新潟大賞典 2022 危険な人気馬 開幕週の高速馬場は合わない実績馬

人気上位馬3頭の考察



ステラリア
父キズナの同条件の成績は勝率15% 複勝率46%。単勝回収率は211%とかなり高い数値。出走回数が13回と少ないので数値としても高くなるんですが、よくよく調べると開催が進んで馬場が悪化すると好走してくる傾向。前開催も雨などで馬場が悪化してきた後半に3頭が馬券に絡んで荒稼ぎ今回は開幕週のパンパンの良馬場ということもあるので、データを鵜呑みすることは危険な可能性もあります。母父は欧州型ノーザンダンサー系のMotivator(モティヴィエーター)現役時代はエプソムダービーなどヨーロッパの中距離で活躍。スタミナが産駒にも伝わっており天皇賞春、菊花賞を勝利したタイトルホルダー、ステラリアも母父の影響を受け継ぎ2200mのエリザベス女王杯で2着の実績。ディープ系×ノーザンダンサー系の配合は2年連続で勝ち馬を出す相性の良い配合を保持している点はプラスでしょう。
前走大阪杯は中団を追走し直線勝負に持ち込む。10番人気にながら上がり最速の末脚を使って追込み8着。強豪相手に0.6秒差なら十分な結果だった。1着から5着までが6番手以内と先行馬、また早めに動いた馬が馬券に絡んだ形。前が止まらない阪神の馬場では脚質としては不利だったかもしれない。OPに上がってからは5戦連続でG2以上を使ってきたが今回はG3。メンバーレベルが大幅に楽になった事でここなら実績上位。鞍上川須騎手はローカル重賞で実績を上げている騎手。過去重賞は6勝してますが5勝はローカルコース。新潟ではレッドアリオンで関屋記念を制覇。福永騎手からの乗り替わりも問題ないでしょう。

シュヴァリエローズ
父ディープインパクトは勝率11% 複勝率34%と高い数値。新潟大賞典としても13年、16年と2度制したパッションダンス、15年ダコールと2頭の優勝馬を輩出。ここ5年でも好調で3頭が好走。ディープインパクト×ノーザンダンサー系の配合は昨年2着のポタジェ、20年3着プレシャスブルーと2年連続で好走馬を輩出する配合。今回の人気上位馬の中では最も好走が期待できる血統を保持している点はプラス。
前走福島民報杯は これまでと違い後方での競馬。カーブに差し掛かり徐々に進出し直線では2番手を先行も5馬身差つけられての2着。本来は先行馬で前につける予定も早い馬が多かったため1段下げるレース。切れる脚を持つタイプではないため早め進出したことで脚を使ってしまい直線では余力がなかったようにも見えました。それでも2着を死守できたのは力のある証拠でしょう。今回は逃げ馬が不在ということで楽に前につけれる可能性は高い。前走のように直線で脚が鈍ることもないでしょう。福島民報杯と新潟大賞典の相性は良く、過去10年で3-0-3-20。勝率11%と高い数値。好走したのがいずれも3着以内が多いためシュヴァリエローズも該当。新潟コースは2歳時に新潟2歳Sに出走し5着に破れてますが、中距離で頭角を表してきた馬で参考外。白富士Sではジャックドールに0.4秒差の4着、関ヶ原Sで2着など左回りの中距離では実績を上げているので馬場替わりも気にする必要はなさそうです。鞍上の富田騎手はローカルレースに成績を上げる傾向も新潟での勝率は3% 複勝率16%とあまり数値は高くない。馬自体はこの条件にあっているので好走できるかは富田騎手にかかっている。

レッドガラン
父はアドマイヤハダルと同じロードカナロア。母父は欧州型ロベルト系のシンボリクリスエス。ロードカナロア産駒は年齢を重ねると好走距離が短くなる傾向で晩年は短距離で活躍するタイプが多いんですがレッドガランは年明けの中山金杯を勝利。母系を見ると祖母は菊花賞馬ダンスインザダーク、オークス馬ダンスパートナーの全妹。そこにシンボリクリスエスの配合でスタミナを強化した配合。母は現役時代1000mのレースを1戦使って引退してますが、その後も走っていたら長距離で頭角を表していたかもしれません。その影響を受け継いでレッドガラン自身も父のスタミナ不足を母系が補って中距離でも活躍。
前走大阪城Sは積極的に3番手を追走。インでロスなくリズム良くレースを進めるも前を走っっていたアルサトワを捉え切らず敗退。前3頭が斤量54kg以下に対しレッドガランは斤量57.5kgと最後は斤量差に屈した形となった。5歳の春にOP入りしてからは条件に関係なく安定した成績を残せているのは強み。新潟コースは2度走って0-0-0-2と一度も馬券に絡めず馬場替わりは不安に感じますが、一昨年新潟大賞典に出走。この年の新潟競馬場はスローペースで先行有利のレースで10番手からの競馬では届かず。良い脚で伸びていただけに勿体無いレース。直線が長いので脚をためたのか、スタミナに不安を感じて後方待機したのかはわかりませんが、仮に先行していれば違う結果だった可能性もあるレースでした。今年は逃げ馬が不在のためペースは落ち着くと思うので差し馬には不利のレースになると判断しています。一昨年のような競馬では再び届かずという不安もあるため、鞍上予定の岩田康騎手が先行させるかどうかがポイントでしょう。

▼高速馬場に対応できない人気馬とは!?

フリーランスの競馬予想家。37歳からYouTubeに主戦場を移しJRAの重賞の解説配信活動を開始。血統をと過去走から馬の特徴を判断し予想。現在は週明けは「人気上位馬の考察と危険な人気馬」週末は最終予想をアップ。お仕事の相談はtwitterのメッセージまでお願いします。

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