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「ヤニねこ」令和に逆行したダーティヤニカス漫画

毎週月水金の更新を楽しみにしている漫画「ヤニねこ」の最新7巻が発売された!

コンプラが重視される令和の時代では圧倒的に勧めづらい内容でなんだけど、魅力的な漫画ではあるのでちょっとだけ紹介。

本作の作者はにゃんにゃんファクトリー。複数の作家による連盟のペンネームらしい。サンライズの矢立肇とか東映の八手三郎みたいなもんか。4~5人くらいの作家が1話ごとに漫画を描いているので、1週間に3回更新というまあまあ連載漫画としては珍しい高頻度の更新ができている。

絵柄も結構変わるので、連載の漫画なのにアンソロジーみたいな雰囲気が醸し出されている。なんなら単行本には別の有名作家によって寄稿された、書き下ろしの漫画やイラストが掲載されているので、もうアンソロジーとして機能しているのかもしれない。

内容は、猫の獣人がヤニ吸うだけ。マジでそれだけ。
それだけしかないのに何がいいのかっていうと、それは他の追随を許さない圧倒的な汚さ。

主人公のヤニねこはボロアパートに住む無職の獣人。とにかくタバコを吸う。服も汚い。口も臭い。他責思考なところがあってすぐ責任逃れする。糞もする。特徴を羅列しただけでもクズ要素のオンパレード。

他のキャラも、アブない薬やってそうなヤクねこ、配信者ですぐ失禁するハメねこ、お笑い好きだがセンスのないカンサイねこ、アル中のアルねこ、とまともな奴がほとんどいない。「銀魂」とかでもゲロ吐いたり亀甲縛りされたりとかあったけどそんなレベルじゃない。

彼女らにかかれば、タバコ、酒、失禁、脱糞、犯罪等エログロアングラなんでもござれ。めちゃめちゃヤバいことしてるのに、獣人の女の子の可愛さで首の皮一枚つながってギリギリ成立してる。

いや成立してないかもしれない。デュラハン状態で生き残ってるような状態かも。とにかく、ここまでやれるヤングマガジンの懐の広さは計り知れない。

こんなにもイカれた漫画だけど、日常を生きる自分含めた読者にとって、本作の中で起こってる日常が刺激的な非日常に映ってなんだか楽しそうに見える。ああはなりたくないけど傍から見る分には滅茶苦茶面白く感じられる。

単行本もまだ7巻しか出てないし、ちょうどタバコと同じぐらいの値段なのでこちらにお金を回してみてもいいんじゃないでしょうか?

いや、WEBで無料で読んでタバコ7箱買った方がいいか。

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