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機動戦士ガンダムSEED FREEDOMを観ました

※大変申し訳ありません、ただのかんそうぶんではあるのですが、ネタ的に書いている部分がありますので、ご承知おきください。

 ガンダムSEED FREEDOMを観ました。Netflixにて。
 面白かったです。大満足でした。


序盤 世界の重みを背負って

 FREEDOMを観たのと同じ日に、復習ということで種運命の終盤を観ていました。そのためかもしれませんが、冒頭のMS登場シーンでは、「これはCGか」と感じました。
 ただ、すぐに慣れて、迫力のある戦闘シーンだなと感じるようになりました。民間人の被害も詳細に描く様は、SEED特有の描写…かもしれません。

 前作から二年。
 平和維持組織コンパスに所属してソレスタルビーイングっぽく戦う主人公キラでしたが、終わらない争いに、重い重い疲れをにじませています。   デュランダル議長の「ディスティニープラン」を否定したが故に、なお一層「争いを収めなければならない」という思いに突き動かされてもいるし、囚われてもいる…。

 争いが無くなることはあり得ない…がそれを何とかしようとしたのがデュランダル議長の「ディスティニープラン」でした。

「遺伝子による運命の決定」。病、寿命、適性、番となる相手等々…全てを予め知り、決定し、それに従い生きる。選択を迷うことはもうない。選択が生じなければ争いも生じない。「確定した運命」に沿って生きる。
「僕の考えた最高の理想社会」ですね。

 しかし「そんな状態だったら死んでいるのと同じ」。そう考え、ディスティニープランを否定し、デュランダル議長を討ったのが、キラやラクス、アスランたちでした。ジョジョ第五部最終巻の荒木先生の巻頭コメントを思い出させられます(運命の奴隷)。

「じゃあ人間の争いは無くならないな」というデュランダルの言葉に対して、「戦い続ける覚悟はある」と答えたキラ。

 争いを無くす。そんな終わりのない戦いを、キラは、コンパスという組織に所属してはいますが、独りで続けようとしている。世界の重みを背負おうとしている。

 種運命終盤では、キラは、良くも悪くも柔軟な感じの、けれども強い意思を感じさせる姿を見せていましたが…疲弊した様子が、序盤の描写からは伝わってきます。
(「ブルーコスモス残党のとの戦い」とか聞くと、観ている自分も「うわまだいるのか…」と思いましたし…)

 新仮面ライダーSPIRITS 1巻・2巻あたりの本郷猛の描写を彷彿とさせられます。

新仮面ライダーSPIRITS 第1巻P94より
新仮面ライダーSPIRITS 第2巻P79より

 そしてその疲弊が、ラクスとのすれ違いにもつながってきているような…そんな様子が垣間見られます。

 もがき、戦い続けながらも、決して変わることのない世界と終わることのない争いに、疲れている…そんな姿を描く、序盤であると感じました。
 種運命の最終回観なおしたばっかりだったので、「結局こうなってるんかい!」というツッコミが

中盤1 動く物語

 ブルーコスモス残党首魁がユーラシア連邦の勢力下に潜んでいるということで、コンパスのラクス・キラ・シンたちは、それを押さえるべく、新興国・ファウンデーション王国を訪れます。

 このあたりから、物語が大きく動いてきます。

「結局ボクはラクスの求めることに応えられていない…」とヘタれてラクスとすれ違ってしまうキラと、キラを狙う派手めの女新キャラと、ラクスに押し強くグイグイ迫るファウンデーション王国宰相と、あんまり変わんないラクスと…
 トライアングラーというかスクエアーというか、そんなメロドラマ的展開に「何だこれ…」と感じてしまったものの、「いやそういえば最初の種はこんな感じだった!『やめてよね』とかあった!」と思い直しました。

 種の時には「テメー人の…友人の女に手出しやがって!〇す!」とブチ切れたサイくんを逆に「やめてよね」とボコったキラだったのに、今回は押しが強い宰相にやられるがまま…

 ファウンデーション王国の戦士たちは ムカつく半グレ系 挑発的で、しかしお約束として割とそんなDQNにやられるがままの主人公たちに、観ている側もわかってはいてもフラストレーションを溜めさせられます。

 なかなかに衝撃的な展開が続きます。「かーっコイツらめ」と思わされながらも、見応えがある展開です…。そんなギアス能力みたいなのあったら何でもアリになってしまうんじゃ

でも、フラストレーションがたまれば溜まるほど、後で…
それはそれとしてズゴッグ最高。


中盤2 負け犬

 ここまでの展開に十分に引き付けられていましたが、このあたりから本当に面白くなってくるんですよね…(私個人の場合です)

 ボコられて意気消沈したキラは、「みんなでラクスを助けに行こうぜ!」というアスランに対して、グチグチと泣き言を述べます。

「ラクスは僕たちを裏切ったし…MSも船もぶっ壊されたし…強いし…どうせラクスには何にもしてあげられないし…どうせ僕なんか…」

 ま、負け犬!
 事ここに至って、前作までにあれだけ色んな事があってなおこの負け犬マインド!好きな女の子のことも信じられないなんて格好悪い!ど、どうしちゃったの?!
(いや、それだけ心が疲弊していたということだと思いますが…)

 そんなキラを、アスランが文字通りボコります。ボコボコです。

「キラ!何故お前は全部独りで背負おうとするんだ!どうして独りで戦おうとする!」
「だってみんな僕より弱いじゃないか!」
大草原wwwwwww

 でもこう…前作終盤では完全無欠…ではありませんが、ある意味常人とは違うメンタリティを見せているように思えたキラ・ヤマトが、そんな姿を見せたというのは…彼もやはり一人の人間…

 "人は何故落ちる。這い上がる為さ"

 落ちるところまで落ちれば後は上がるだけ。落とせば落とすほど上がった時の盛り上がりは…というところではあるのですが、容赦ない落としぶりが印象的でした…。

 また、ディスティニープランのために、

 はるか昔からコーディネーターを超えるコーディネーターを生み出す試みは始まっていて、最高傑作・スーパーコーディネーターとされていたキラ・ヤマトすらその超コーディネーター2に比べれば失敗作なのだ! 

 という設定は、クルーゼあたりが墓から蘇ってきそうな気がしましたが、個人的には最近「ドラゴンボール超」を読んでいたので大丈夫でした。
(超サイヤ人3を超える「超サイヤ人ゴッド」とか、それを超える「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」とかそれを超える身勝手の極意とか、上には上がいるもんだなーって)

「わりとこう…今後の人類の進む先を左右するような出来事の最中だと思うんだけど…それでも色恋沙汰は大事か?
今そんなことしている時か? あ、大事ですか、おかしいのは私ですか、そうですか、申し訳ございません…」


終盤 圧倒的カタルシス

 アスランにボコられたキラは真空管テレビみたいに復活し、反撃が始まります。

 もうここからはひたすら圧倒的に面白いだけでした。画も凄かったです。
 壁を…壁を越えやがった…!と思いました。

  • ガンダムでここまで艦隊戦…というか単艦戦闘を描写した作品があっただろうか。まるで、まるで、キラ・ヤマトとは別のヤマトみたいだ!もしくは葛城艦長だ!

  • ヤマトといえば…「こんなことがあろうかと」が最高でした…

  • ズゴッグ!それは予想していなかった!っていうかそれどうなってるの!?

  • アスランッ!ジョジョ的発想ッ!

  • シンッ!それはええと、霊的なヤツ?! あと分身は根性?

  • 超コーディネーター2の超能力がネタ扱いッ!

  • なんでそんなにエロプラグスーツなの?!

  • フリーダムtueeeeee!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww もう何の攻撃かわかんねえけどtueeee!!

  • 石破ラブラブ天驚拳

  • ガンダムでここまで愛…愛を叫んだ作品があっただろうか。

  • キャラクターデザインで女性の唇に着色するようにしたのは、どういう意図があったのだろうか。

「星の鼓動は愛」は、ガンダムSEED FREEDOMのことだったんだ!

 円盤買います。

 …自分もふざけてしまいましたが…こう…感想としては「とっても面白かった」です。

 序盤は本当に雰囲気が重く…ガンダムSEEDのテーマの一つ…「異なるもの同士の争い」を描いていくお話、「決して解決することができないものに対して、どう向かっていくのか」を描いていく物語になるのかな…と思っていました。
 ある意味、描いていましたね…。

 星の鼓動は愛。だったんだ。(終わり)

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