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美術館についての雑談配信をするとしたら

美術館の帰り路、湧き上がるイメージ
玄関で靴を脱ぎ、上着を掛けて、鞄を仕舞えば
雲散霧消
〜おかあさん詩集第三篇陽炎より


 訳
 美術館に行くと画家でもないのに創作意欲が湧いてくる。あんなことやこんなことを色とりどりのアイデアで。あの美しい技法は?あの迫力は?あの色彩は?そんなことを思いながら電車で小一時間揺られ、スーパーに寄って、玄関にをあけ、さあこれから始めようと、靴を脱いで手を洗ったり鞄を片付けたりしていると、全て忘れているのである。

 美術館で絵を眺めているときどんなことを考えていますか。とリスナーからの質問がありました。おかあさんは、例えば玉ねぎの静物画を見て、玉ねぎはよくあるモチーフなんですが、スーパーの買い物リストを更新したり、あ、最近高いですね玉ねぎ、とか、この額縁面白いなあデジタル額縁デザイナーになろうとか、この絵のポストカード買えるかなとか、美術館ってすっごいオシャレな人あんまりいないなあとか、AIに3Dプリンタ使わせて彫刻作らないのかなあとか、後半の常設展は流し見になりがちだなぁとか、

 あるいはゴッホは絵の具の塗りが大胆に厚くて物理的にも光沢があって鮮やかで、分かりやすく皆に愛されそうだ、そういえばモニターはノングレアよりグレアが好きなんだよねとか、この絵は他の美術館でも見たなとか、

 やだ綺麗♥となる絵はそんなに多くないです。ちなみに行ってきたのはアーティゾン美術館でマリー・ローランサンというフランスの画家の展覧会です。ソフトな?キュビスムを御照覧あれ。

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