NUSの人文社会学部 【過去記事】
みなさんこんにちは!
NiSCでは2021年から前の公式ウェブサイトでシンガポール国立大学についての記事を投稿していました。今年からこのnoteに移行して記事配信を行なっていますが、過去の記事もこちらに随時移行していきます!少し古い情報もあるかもしれませんが、随時内容更新も行なっていきます。
ぜひこちらの過去記事も読んでみてください!
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投稿日付:2021年12月12日
はじめに
今回の記事ではNUSの人文社会学部 (Faculty of Social Sciences, FASS) を紹介していきます。
NUSの人文社会学部はQS World University Rankings 2021において世界9位と評価が高く、20にも渡る専攻の豊富さと200以上の提携大学というネットワークの広さが魅力で毎年とても人気の高い学部となっています。
NUSは2021年度から学部編成を行い、それまでの人文社会学部と理学部は統一されCollege of Humanities and Sciences となりました。
これにより新しく13個の単位からなる共通課程(Common Curriculum)ができたほか、お互いの学部の施設利用などもより自由になりました。
ただ、人文社会学系の専攻を履修すれば Bachelor of Arts (文学士号) / Bachelor of Social Sciences (社会学士号)を、理学系の専攻を履修すれば Bachelor of Science (理学士号)を取得する点においては変更はありません。
この記事では人文社会系の進路について紹介していきます。
1. 共通課程(Common Curriculum)
参考:https://chs.nus.edu.sg/programmes/#prog-overview
人文社会学部と理学部が統一されたCollege of Humanities and Sciences ではCommon Curriculumと呼ばれる、学部・専攻によらず履修が必須な単位が13個あります。
それらを下の表にまとめました。
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2. 専攻
参考:https://fass.nus.edu.sg/wp-content/uploads/2021/07/Modular-System-2021-Cohort_final.pdf
FASSでは、4年間かけてBachelor of Arts (文学士号)かBachelor of Social Sciences (社会学士号)どちらかを取得することができます。Asian Studies & Humanities 系の専攻を履修すれば前者を、Social Sciences 系の専攻を履修すれば後者を取得します。
[Asian Studies & Humanities系 (文学士号)]
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[Social Studies系 (社会学士号)]
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3. Second Major / Minor
自分の専攻以外に興味のある分野があれば、その学科・専攻が提供しているSecond MajorやMinorを履修することができます。
これらは普通に専攻するよりも凝縮されたパッケージになっていて、基本の専攻は60MCであるのに対し、Second Majorは40MC、Minorは20MCとなります。
また基礎単位を既に履修していればもう一度履修する必要はなく、例えば40MCのうち4MC分を既にとっていれば、40 – 4 = 36MCでSecond Majorがとれる、ということになります。
だからそれを狙ってより負担の少ない(=基本の専攻と被る所が多い)Second Major / Minorをとる人もいます。ただ、あまりに内容が似ていると大学側が履修を禁止している場合もあります。これはFASS以外の例となってしましますが、例えば経営学部でBusiness Analyticsを専攻している人はData AnalyticsのSecond Majorを履修するはできません。
もちろん、全く違う分野のSecond Major / Minorをとる人もいる人もいます。その場合は基礎単位から履修しないといけないのでSecond Majorなら40MC、Minorなら20MCとフルの負担になります。
FASS内ではどの専攻もSecond Majorが用意されています。また、FASS以外の学部からSecond Majorを選ぶこともできます。
Second Major や Minor を完了すれば、卒業する時にTranscriptに記録として残ります。就職するときのアピールポイントにもなるでしょう。
4. Double Degree Programme
Second Major とは違い、DDPでは二つの学士号を取得します。履修する単位は自然と多くなり、卒業は一般的に5年とされています。
Second Major とは違い、DDPでは二つの学士号を取得します。履修する単位は自然と多くなり、卒業は一般的に5年とされています。
FASSでのDDPは次の通りです。
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また、早稲田大学など海外の提携大学とのDDPもいくつかあります。
詳しくはこちらのサイトに記載されています。
5. Concurrent Degree Programme
参考:https://fass.nus.edu.sg/psy/concurrent-degree-programme/
CDP は、学士号と修士号を同時に取得できるプログラムとなっています。FoSでは二つの道が用意されています。
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ただしこれらはNUSに出願するときではなく、NUSに入学したのち、いくつかの必須科目を履修した後に出願することになっています。
またDDPと同様に海外の提携大学とのCDPもいくつかあるのでこちらのリンクから見てみてください。
6. FASS Internship Programme
参考:https://fass.nus.edu.sg/career-preparation/internship/fass-internship/
コンピューター科学部や、工学部とは違い、FASSではインターンシップは必須ではありませんが、インターンシップをすると期間によっては授業単位として数えることができます。
もし興味があれば、NUS Talent Connect というNUSの学生専用の職探しポータルを使って学生自身がインターンシップを見つける必要があります。
7. FASS 2.0 Industry Tracks
参考:https://fass.nus.edu.sg/industry-tracks-fass-2-0/
これは2019年に発足された、FASS学部生の就職に向けたスキルを養成するプログラムになります。
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以上の5つの分野から興味のあるものを選び、その分野で特に必要とされるスキルを座学のみならずインターンシップなどを通して身につけていきます。
おわりに
College of Humanities and Sciences ができたことにより、人文社会学の道に進みたい学生でも理学の分野を、理学の道に進みたい学生でも人文社会学の分野を学びやすくなりました。
一つの分野に偏らせず、広く勉強させようという姿勢はいかにもNUSらしいですね。
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最後まで読んでくださりあがとうございました!
これからの新記事も、過去の記事も楽しみにしていてください。それではまた〜