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反応ではなく対応する

「成功者への道」第4日目

どっちのキャンセル?

飛行場へ行ったものの、航空会社が悪天候や機械トラブルで飛行機を欠航させることはよくある話。

普通の人なら1日の予定のすべてをキャンセルすることになるのかも知れない。

ここで考えてみよう。

航空会社がキャンセルしたのはあなたの予定?

それともあなたの1日?

この2つの違いが分かるだろうか。

予定はあくまでも予定であり、あなたの1日はまだ決定していない。

つまり、飛行機が飛ぶ予定をキャンセルされたからといって、あなたの1日がキャンセルされたことにはならない、ということだ。

それは、だれに対しても同じ。

あなたの1日をキャンセルすることは、だれにもできないのだ。絶対に不可能。

1日はあなたのもの。いや、実際には神様のもので、神からあなたに授けられたもの。

神様は私たちに、毎日を喜びにあふれたものにするように諭している。

航空会社には、予定をキャンセルさせてあげよう。彼らも本意ではない。

だが、今日という1日を積極的に活用する権利は、あなたのものだ。

航空会社にキャンセルさせるのは、予定だけにして、あなたの1日はキャンセルさせない。

つまり、何事も"反応ではなく対応"するように心がけてるということだ。


不愉快な1日

あなたは、高速道路を走っていて、急にどこかの愚か者に割り込みをされたという経験はないだろうか?

慌てて急ブレーキを踏む、クラクションを激しく鳴らして、コブシを振りあげる。

「バカヤロー!どこに目をつけてんだ!殺す気か!」

こういうタイプの人は、自分の感情をなかなか鎮められない。

職場に着いても腹立ちは収まらず、大声でわめき、怒鳴り散らし、荒い息を立て、不愉快な1日を過ごす。

その人は同僚に会うたびに、こんなことを言うだろう。

「なんであんな奴に免許をやるんだよ。おかしいよ、まったく!」

何時間でも際限なく、相手の運転手の悪口をまくし立てる。

しかし、その当の運転手はというと、自分のことをいつまでもののしっている人間がいるなど思いもかけず、涼しい顔で天下の往来を走っているのだ。

飛行機のキャンセルの話と同じ。

反応するだけのその人は、涼しい顔で車を走らせている運転手に、自分の人生を支配されていることになる。

これは、とても好ましい状態とはいえない。


すべてに"反応"するだけ

私たち人間がこうした態度をとるようになったのは、いつからだろう。

文明が発展した近代になってから?いいえ、そんなことはない。

そんな最近ではなく、エデンの園の昔から。

エデンの園は完ぺきな楽園で、神様はアダムとイヴにすべてをお与えになった。彼らはすべてを持っていたが、ただ1つ禁止されたことがある。それは何か?そう、二人は神様からリンゴを食べることを禁止されていたのだ。でも、知ってのとおりアダムとイヴはリンゴを食べてしまった。その夜、神様はアダムにこう尋ねる。

「アダム、おまえは、あの木の実を食べたのか?」

イエスかノーで答えられる単純な質間なのに、アダムの答えはどちらでもなかった。

「神よ、あの女がいけないのです」

次に神は、同じことをイヴに尋ねた。すると、イヴの答えも、イエスでもノーでもなかったのだ。

「神よ、あのヘビがいけないのです」

彼女はそう答えた。


この話を通じて伝えたいことは、困難な状況に直面したとき、それを自分以外のものや他人に責任転嫁してはならないということである。

そのような行為は、自分自身の立場を危うくするだけで、決してプラスにはならない。

あなたにとって重要なのは、反応せずに対応する方法を習得することだ。

成功する人は、反応することをもっとも避け、対応するようにしている。

彼らの行う、"対応する"とは、何かが起きたときに、自分の持っているまっ白な紙に、何を書くかをコントロールするためのスキルのことである。

過去に起こったことがどんなことであっても、あなたの目の前にあるのは白紙の未来。

もしかすると、会社のスタッフが礼儀知らずで、無遠慮で、思慮のない行動をとり、リーダーとしてのあなたは途方に暮れることがあるかも知れない。

そんなときでも、対応するか反応するか、その区別を冷静にしなくてはならないのだ。

その区別こそ、スタッフとよい人間関係を築くための要素となる。


心の叫び

コンサルタントでマネジメントの専門家である私の友人は、そのことについて、こんな助言をしてくれた。

「押しつけがましいふるまいや、悪意に満ちた行動は、必ずしもだれかを傷つけようとしているわけではない。それとは逆に、その当人の方が傷ついていることが原因となっている場合のほうが多い」


どうだろう?

つまり、そんな行動に出る人は、自分が傷ついていることを気づいてほしいだけなのだ。

「あなたにとって許せない行動はすべて、助けを求める心の叫び」

あなたに何か問題が起こったときに、この言葉を思い出して対処できれば、あなたはかなり優秀なリーダーになることができるだろう。

許せない行動は、助けを求める心の叫びであるという事実を認識し、受け入れることで、リーダーとして、また1人の人間としても、今までより落ち着きのある、分別をわきまえた取り組み方が容易にできることになるはずだ。

あなたには成功者として、あらゆる状況に対応し、正しい選択を行い、スタッフを見直し、組織やあなた自身のための大いなる助けとなってほしい。

もしかすると、あなたの心の中にも、反応するメカニズムが組み込まれているかも知れない。

でもそれは言い訳にすぎない。
そのような言い訳は通用しないのだ。


では、今日はこのへんで。

また明日
るたより

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