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ステージ01 序盤で魔王は無理すぎる

 竜宮院聖哉は盾の勇者の世界
 異世界エメラルドに立っていた
 帝都メルロマルク
 聖哉「全く、神界で修行無しでほっぽりだすとは
 難易度SSSの世界で俺を殺す気か...
 まあいい、俺が求めているものの代償
 としては縛りが強いと考えればいい
 今まで戦ってきた技とスキルは全て使える
 イクスフォリアのような初手殺しが無いだけマシか。
 治安は悪くなさそうだがそれは表向きで実際は
 汚職と暗殺の巣窟かもしれない。
 周辺調査の後にこの後のプランを練ろう。」
 一週間かけて周辺調査を終了させた聖哉は
 道具屋で住み込みバイトをしながら筋トレを開始する

 バイト代で調合を片っ端から試しながら
 商売を行い資金とレベルを稼ぐ
 道具屋の娘「聖夜君、貴方お陰で売り上げが
 10倍も上がったから仮店長に昇格...。」
 住み込みの部屋が
 自作のトレーニング用具と作成アイテムで溢れ帰っていた
 バーベル、チェストブレス、ラットプルダウン、ダンベル
 ショルダーブレス、アブクランチ
 リスタルテが用意してくれなかったものが置いてある
 道具屋の娘「ウチの空だった予備の物置が...いっぱいに...。」
 聖哉「用件はなんだ?」
 道具屋の娘「あ、はい、ボーナス。売上貢献の報酬
 貴方の取り分よ。」
 ボーナスの額を確認する聖哉
 かなり羽振りがいい
 当然だ成果給に絶対の自信がある
 聖哉「よし。」
 道具屋の娘「たまには飲みに行っていいのよ?
 たまには息抜きも必要よ?」
 聖哉「物件を買いに行こう。」
 道具屋の娘「買い物ダイナミィック...。」
 
 聖哉「そろそろ魔物の周辺調査だな。」
 レベルを50まで上げた聖哉は周辺の調査に乗り出した

 聖哉はバルーンを岩影から眺めると
 アニメ第一話の如く4回ぐらいスキルをぶつけて
 消滅させる
 聖哉「アトミックスプリット...!!」

 聖哉「MPの消費が激しいな...。」
 ※当たり前です
 聖哉「何匹か倒したがちっともレベルが上がらん
 餌のトラップを置いてまとめて倒してもこの様だ
 筋トレでレベルアップが厳しくなってきたから
 倒しに来てみたらどうもわりに合わん。
 これでは24時間体制で筋トレをした方が効率がいい
 なにが魔物を倒した方がレベルアップが早いだ
 リスタの嘘つき。」
 そんなことを言いながら歩いていると
 スライムが現れた
 水色のプルプルした円形のきれいなやつ
 ゲアブランデよりクオリティ高いスライムだな?
 警戒しながら近づく聖哉
 能力透視をしたがレベルは1
 ステータスも一桁
 しかし勇者は
 スライム「お?」
 聖哉「はぁぁぁぁぁぁ......!!」
 全くもって手加減をしない
 剣を構えてスライムと目を合わせる聖哉
 スライム「お、おう、ず、随分気合い入った冒険者だな...。」
 聖哉「食らえ!!アトミックスプリットスラッシュ!!」
 剣から放たれる最強の一撃がスライムを襲う
 スライム「ふきゃーーーーーーーーーーー!!」
 爆風が晴れる
 スライム「と思っていたのか?」
 しゃべった
 おまけに無事
 『刺突耐性』
 聖哉「耐性持ちだと!?ならば...地獄の業火(ヘルズファイア)!!」
 業火がスライムを襲う
 スライム「あ、わりいそれ効かないわ。」
 『耐熱耐性』
 聖哉「くっ!!ウインドブレイド(二刀流裂空斬)」
 『自己再生EX』
 攻撃をぶつければぶつけるほど出てくるスライムのスキル
 スライム「いやあ駆け出しの冒険者からかうって
 面白いなぁ~♪雑魚と思っていたらラスボスでした~
 みたいな反応がたのすぃ♪」
 聖哉は焦り始める
 聖哉「これならどうだ?メテオ・ストライク(小隕石飛来衝)!!」
 頭上に小隕石を発生させて、 それを地上に向かって落下させる
 スライム「おい!!いくらなんでもそれはやりすぎだぁ!!」
 ドコォオオオオオオオオオン!!
 スライムに直撃する
 聖哉「やったか...だが念のためもう一度...。」
 「殺す気かお前はぁあああああ!!」
 聖哉は驚愕した
 地面の中から髪の青い青年が這い出てくる
 聖哉「生きている...だと!?こいつは一体!?」
 再度能力透視を行う
 
 『大魔王リムル・テンペスト』
 種類:竜魔粘性星神体(アルティメットスライム)
 Lv300 HP:10360000/MP:561600
 攻撃力:897000/防御力:777700/素早さ:577777
 魔力:999999/成長度:最大値

 5番目の"竜種"
 究極スキル「虚空之神(アザトース)」
   魂暴喰、虚無崩壊、虚数空間(対象を隔離)
   時空間支配(瞬間移動、時間跳躍)、多次元決壊(絶対防御)
 究極スキル「豊穣之王(ジュブ・ニグラト)」
   能力創造、能力複製、能力贈与、能力保存

 神智核:大賢者が変化したもの、名をシエル、
 思考加速、並列演算、解析鑑定etc...

 聖哉「...。」
 これは無理だ
 なんでこんなやつがさっきまでレベル1ステータス一桁
 という偽装をしていたのか
 始まりの町でいきなり魔王はいくらなんでも反則過ぎる
 一目散に全力疾走で逃げる
 こんなステータスなら国が攻められるようなら一日で滅ぶだろう
 下手したら星が滅ぶ
 ケオスマキナから逃げる時さえ余裕のあった聖哉は
 見たこともない必死の形相で一目瞭然全力疾走で逃げる
 リムル「おい!!ちょっと待て!!」
 追いかけてくるな!!
 こんな核弾頭が追いかけてくるような恐怖は味わいたくない
 強敵との戦いで血が凍ったことはあるが
 準備未完全の状態でしょっぱな魔王は反則にも程がある
 聖哉「くそっ...リスタが居れば神界に逃げられるのに...。」
 煙幕をありったけ使って逃げる
 リムル「おい!!待てって!!」
 『魔素感知』
 煙幕使われようが執拗に探知して追いかけてくる
 聖哉「駄目か...なら飛翔で!!」

 飛翔のスキルで空を飛んで逃げる
 聖哉「いくらチートスライムでも空は」
 リムル「飛べるんだなこれが。」
 聖哉「!!!」
 真上にいた
 背筋が凍った
 コウモリっぽい翼で飛んでいた
 リムル「はい捕まえた」
 がじっ
 捕まった
 聖哉「離せ!!」
 ステータス差が圧倒的すぎて振りほどけない
 リムル「落ち着けよ、倒そうとしてるんだったら
 初手でやってるって。からかってすまなかったな...
 怖い思いをしたろ?おごってやるから落ち着けって。」

 メルロマルク レストラン
 そこには恐怖に震えた竜宮院聖哉と
 向かいの席にはリムル・テンペストがいた
 聖哉(どうしてこうなった?)
 リムル「いやあからかってすまなかったな、
 怖い思いさせちまってほんとすまない
 ステータスを素で見破られたら誰も気軽に
 話してくれなくなっちまうから擬態を
 使ってステータス隠しこの世界に旅行にしにきた
 だけなんだ。」
 聖哉「俺をどうするつもりだ?」
 リムル「どうもしねーよ、友達になって世間話聞くだけだ
 純金の金貨を持ってれば大概の世界の料理は食える
 お前も好きなの食えよ。」
 聖哉「この店が既に買収されていて毒が入っていたら」
 リムル「そんなことしねーよ!!」
 聖哉「もしかしたら配下にする呪いの食材が
 入ってるかもしれない」
 リムル「入ってねーつってんだろが!!
 だから魔王って肩書きだけど魔物を平和に治めて
 楽しくまとめる役の魔王であってお前たちが
 思うような残虐非道な魔王じゃない。
 元の世界で言う一族の長みたいなもんだ。
 俺の名前はリムル・テンペスト
 お前そのレベルにしてはステータスたっかいな
 俺の育成した幹部より強いんじゃないか?
 面白そうだから話しかけてみたんだ。」
 聖哉「タイミング計って洗脳してくるかもしれない。」
 リムル「疑い深いな...人間不振の塊か?
 まあ初対面の人間を信用しろなんて無理はいわなけどさあ...
 倒せるんだったらこそこそ隠れて背後から襲えば
 良かった事だし、残虐非道で仲間をつくるんだったら
 監禁して洗脳すればいいことじゃん?
 もっとも俺はいいやつだからそんなこと し な い !!」
 聖哉「そ...それもそうだな...それだけステータスも高ければ
 できなくもないプランだ。」
 リムル「だろだろ?お前は転生勇者かなにかか?」
 聖哉「どうしてわかる?」
 リムル「俺のスキル『神智核』ならそいつの事を
 ちょちょっとわかったりするんだ。」
 聖哉「まさか偽装も筒抜けか?」
 リムル「うん、そうだな。」
 恐怖が増えた
 リムル「怖がるなよ~悲しくなるじゃん...
 俺は楽しく会話がしたいだけなのにさぁ...。」
 聖哉(この時間が早く終わってほしい...。)
 リムル「じゃあさじゃあさ、俺の転生前の話を
 聞いたら緊張感解けるか?いやあ
 そこら辺のやつにこういう話できなくてさあ
 俺転生前は37歳の大手ゼネコンサラリーマンでな」
 聖哉「ほう、なんでこんなおそろおそろしい魔王に?」
 リムル「通り魔に刺し殺されちゃってさあ
 気がついたらスライムでしたーーーーって訳なんだ」
 聖哉「どんな無慈悲な神にそんなことをされたんだ?
 日頃非道な行いをした因果応報なのか...
 顔と名前と性格が知りたいものだ。」
 リムル「俺が知りたいよ...極悪非道な事なんてなにもしてないのにさあ
 自分でいうのもなんだが善人だよ!!善人!!因果応報成り立たねえよぉ...
 そこから色々な冒険と年月を経て
 成長して世界の秩序と平和を壊す転生魔王を倒し
 今や異世界を旅できるまで成長できたって訳よ。
 なあ?少しは親しみやすくなっただろ?」
 聖哉「そういって野心を持っていないとは限らない
 経歴がぶっ飛びすぎてて信憑性にかける。」
 リムル「本当疑い深いな...まあ信じられないのも無理はないか
 でも俺のレベルとステータスが全てを語ってるわけだし
 信じられなくはないはずだ。じゃあさじゃあさ
 お前の冒険の経緯とか土産話とか聞かせてくれない?」
 聖哉「だったら最初から『神智核』で見ればいいじゃないか?」
 リムル「そりゃできなくはないよ?でも俺はむやみやたらに
 人の過去をほじくりまわすより本人から苦労話を聞いて
 仲良くなりたいじゃん?コミュニケーションだよ
 コミュニケーション。」
 聖哉「俺ははやくおうちに帰りたい...。」
 リムル「話せない事情があるのか...じゃあお前
 悪いやつじゃ無さそうだから特別に好きなスキル覚えさせてやるよ。
 いっぱいもってる自慢のスキルさ、どれを選ぶんだ?ほら!!」
 能力透視してみた
 『水圧推進』『溶解、吸収、自己再生』『水流移動』
 『熱源感知』『毒霧吐息』『麻痺吐息』 『粘糸,鋼糸』
 『超音波』『超嗅覚,思念伝』『死者之行進演舞』
 『操糸妖斬陣』『混沌喰』
 聖哉「せめて人間の覚えれるスキルにしてくれないか?」

 レストラン退室
 店員「ありがとうございました~。」
 リムル「いやあ、お前人間不振の塊で接するの苦労したけど
 お前...それはそれで面白いやつだな。」
 聖哉「やれやれ...悪趣味なやつだ
 こっちは一瞬にしてゲームオーバーに
 ならないかひやひやしたというのに...
 まあ覚えられるスキルは教えてもらったし
 大きな収穫はあったと言えよう。」
 リムル「料理も味見しないと食ったりしないし
 味見して旨いって言ってもスライムと人間とは
 体の構造が違うから解らないって言うし
 どうしてそこまでお前は慎重なんだ?」
 聖哉「お前に言う理由はない。」
 リムル「どこまでもつれねえ奴だな...
 なにかそうなっちまうトラウマな出来事でもあったか?」
 聖哉「.........。」
 リムル「まあいっか。今日はきかないでおいてやろう
 この世界のことはこの世界のナビゲーターになるやつに
 教えてもらうことにしよう。またな。」
 聖哉「また会いたくはないがな...。」
 リムル「俺はそうは思わないけどな。」
 そういってレストランを後にした
 聖哉「よし...多少は苦労するが安心する基準になるまで
 再度筋トレだ。」
 
 竜宮院聖哉はいつものように住み込みの道具屋で
 筋トレをしていた
 その時町に魔物が突然異世界から溢れ出る
 逃げ道の無い状態での戦いに竜宮院聖哉はため息を漏らす
 リスタが居れば神界に帰って避難しレベル上げがもう少し
 できたのに...。
 そんなことを思っていると魔物達が人々を襲っていた
 聖哉「やめろ...これ以上町を破壊すると...備蓄の
 完成していないアイテムが無くなる!!
 よし、魔物の戦闘力を正確に計るために予備戦力を使おう」
 小さな笛を鳴らす
 するとデカイチョコボみたいな鳥の魔物が三匹集合する
 聖哉「こんなこともあろうかと荷物持ち兼戦闘力として
 フィロリアルを鑑定スキルで卵くじをイカサマをして
 3匹を選別し、孵化させていた
 できれば戦闘用3匹荷物持ち3匹予備で3匹飼いたかったが
 餌代と暴走した時の兼ね合いも踏まえて3匹に押さえてある」
 フィロリアル「『エルル』『リスタ』『マッシュ』只今参上!!」
 聖哉「よし、お前ら初戦闘だ。勝てないと判断したら
 情報伝達の為に撤退をする事。魔物の情報をより多く
 俺に提供し正確な戦闘力を教えろ。」
 フィロリアル「イエッサー!!」
 聖哉「これで万が一あのスライムみたいな化物と
 遭遇したときフィロリアルを犠牲に遠距離から
 無事脱出できる。経験値がパーティー扱いで
 入るのもメリットだ。」
 慎重に慎重を期して戦闘をあえてしない選択肢を取る
 双眼鏡でフィロリアルが狩り取る魔物をじっくり観察しながら
 メモを取っている。
 マッシュ「マスターー!!こいつは厳しい!!」
 聖哉「落ち着けマッシュ、チームワークを駆使して倒せないか?」
 マッシュ「倒せた!!」
 聖哉「よし、戦闘を続行しろ。」
 鍛え上げられたフィロリアル部隊を影で指揮しながら
 オートマティックフェニックスを展開して迎撃陣形を取り
 シャイニングアロー・オートマティックガルーダを使って遠距離から
 魔物の数をゴリゴリ減らしていく
 聖哉「ふん、勇者の格好をした連中は全く役に立っていない
 そういえばあの魔王スライムはどうした?」
 リムル「さてさて見えないところで補食調査と...。」
 魔物を手から伸びた青いゼリーで取り込んで消化している
 聖哉「見なかったことにしておこう。」
 こうして聖哉は魔物と直接戦わないと言う選択肢を取ることにした
 
 川澄樹「知らない間に魔物が全滅していたな」
 天木錬「俺達の他になにかがいる?」
 北村元康「光る鳥と燃える鳥とが魔物と
 潰しあってたな。」
 弓・槍・剣の勇者は
 光る鳥の魔物への突撃は
 魔物の潰しあいとしか見てなかった
 
 無論隠密にやっていたため報酬は貰えない
 しかし道具屋で合成アイテムを売っている
 聖哉にはなんの関係も無かった
 聖哉「調査の結果王の娘の犯罪が目を覆いたくなるレベルだな
 これでは王が味方だとは限らん
 敵の可能性も踏まえて潜んでおこう
 収入なぞ王に貰うより稼いだ方が安全だ。」
 
 聖哉はいつものように筋トレを住み込み倉庫で
 行ってレベル上げをしていた。
 道具屋の娘「聖哉~バイトだよ~。」
 
 バイトの発注から合成
 売上会計を詳細に行い生計を立てて準備を行う
 もはやバイトの範疇ではなく店主である
 聖哉「税率、フィロリアルの餌代、食費雑費
 発注、維持費を売上から引いて純利益を算出。」
 兵卒長「おお!!その筋トレマシンいくらなんだ」
 仕事で暇なときに使っていた手作りの
 トレーニングマシンを買い求められた
 聖哉「ハンドメイドだから高いぞ?」
 兵卒長「いいだろういただこう。」

 聖哉「こんな吹っ掛けた値段でも買ってくれるのか
 まあ売ってる店が皆無だから仕方もないか。」
 兵卒長クラスの人間たちによく売れた
 聖哉「錬金術のスキルを図書館や図書店の書物で
 ハマって応用してたらすぐにできるようになった
 空いた一分一秒が惜しい、また波がレベルアップして
 襲ってくるようなことになれば無事で済む保証はない
 学習と鍛練を客の来ない空いた時間全てを費やして
 店番を行う、これで上がりきるところまでレベルを
 上げていく。」 
 もう十分マッチョなのだが更なる進化を試みる聖哉
 
 久しぶりに休みが取れたので
 仕入れる素材探しにメルロマルクを回る
 聖哉「フィロリアル部隊に俺への経験値献上と
 アイテム詮索の為の遠征に向かわせた
 ここでもうめぼしいスキルもアイテムも
 出し尽くした感があるな。」
 リムル「よお。」
 一般人に化けた魔王もどきが話しかける
 聖哉はすかさず逃げようとする
 リムル「待てよ!!」がじっ
 捕まった
 聖哉「いやだ、俺はお前の配下にはならない。」
 リムル「いや言わねえよ!?お前の武勇伝脚色済み
 でいいから聞かせてくれないかな?」
 聖哉「敵とも味方ともわからないやつに
 情報を渡してメリットはあるのか?」
 リムル「まあまあ、聞かせてくれたらこれをやるからさあ
 スキル隠してしょうもない実話を延々と話してくれる
 だけでいいんだ。」 
 聖哉「それを参考に俺を倒すつもりか」
 リムル「いいや倒すんだったらここで倒すよ?今すぐ。
 ねえ苦労人のせーちゃん、面白い話聞かせてよ~。」
 袋から『魔晶石』と『エリクサー』と『魔鋼』と
 『アダマンタイド』を取り出して見せる
 聖哉「これに呪いがかけられているようなことは?」
 リムル「するか~い。少しでいいんだ
 お前のしょうもない話でも面白かったら収穫なんだ。
 お前のステータス全力で隠蔽した話とか
 お前の仲間の話とかでいいからさあ~。」
 聖哉「はぁ...(逃げられそうもないから...
 リスタの話をするとするか。)」
 リスタの話ならばステータスを出すような
 話でも無ければ俺以上に失敗も多く脚色しやすい

 メルロマルク レストラン
 リムル「いやあそのリスタって女神ベテランの欠片も
 感じられないなあ~。」
 聖哉「全く何がベテラン女神だ、女神は死なないと
 言っておいて敵に殺されかけるとは...慎重さが足りない。」
 リムル「まあどんなに慎重でも天才でも無知には
 勝てないからな~知ってる範疇の外から攻撃されたら
 どうしようもない。」
 聖哉「......。」
 リムル「?」
 聖哉が何か意味深な暗い表情をしたので話題を変えることにした
 リムル「じゃあさじゃあさ、異世界で苦労した敵の話をしよーぜ?」
  
 リムル「おもしれえけど苦労が多いなお前は。」 
 聖哉「面白いと感じるのは端から見た人間だけだ
 俺はあらゆる危険を必死に想定して準備をしているだけだ。」
 リムル「そっか、じゃあそれをやるから頑張れよ。」
 アイテムを渡すとリムルは去っていく
 聖哉「...今日も無事別れることができた...。」
 そんなこんなで胸を撫で下ろした聖哉の帰り道

 髪の毛の銀色の盗賊女に話しかけられる
 盗賊女「やあ君、ちょっと待ってくれる?」
 剣を構えて睨み付ける聖哉
 盗賊女「ええっと...いきなりそういう態度は
 勘弁してほしいかな...。」
 聖哉「何の用だ?」
 盗賊女「貴方の金貨100枚でいいスキルを教えてあげる」
 聖哉「ぼったくりを疑う金額だな、見合うスキルじゃなかったら
 容赦なく殺す。詐欺で奪い取っても帰還中のフィロリアルを
 集合させて感知させて殺す。」
 盗賊女「そんな怖い目で睨まないで...教えるスキルは
 スティール。相手の道具を盗むスキル。
 ねえ、金貨100枚なんて事足りそうなスキルでしょ?」
 聖哉「犯罪教唆か、感心できんな。」
 盗賊女(うっわあめんどくせえ。)
 聖哉「いいだろう、後々役に立つかもしれんから
 教えてもらおう。」
 盗賊女「冒険者カードレベル20位ね、
 これぐらいポイントあれば覚えられるわね
 はい、習得完了。じゃあ私から実践して見せるね
 『スティール』!!」
 有り金袋を掠め取られる
 盗賊女「はい、奪えました~さあ貴方の番...。」
 ドカーーーーーーーーーン!!
 有り金袋が爆発した
 盗賊女「へ?」
 聖哉「スキルの代金は俺が後で直接払う
 万が一すられた時に備えたリスク回避のために
 爆弾岩の入ったフェイクの有り金袋をいくつか入れてある」
 盗賊女「危ないでしょ!?っていうかそれ装備してて
 自分が危ないとか思わないの!?」
 聖哉「大丈夫だ、俺の体から離れた瞬間爆発するように
 術式を施してある、体に密着している限りは爆発しない」
 盗賊女(なんなのこのめんどくさい剣士...。)
 聖哉「じゃあ今度は俺の番だ。」
 盗賊女(ダガーとか手袋とか石ならまだいい...
 パンツだけは絶対止めて!!って何願ってるんだろう私。)
 聖哉は手を差し出して唱える
 聖哉「スティール!!」
 ぶちっ!!
 盗賊女「痛ったあ!!」
 髪の毛を抑えて涙目になる盗賊女
 盗賊女「もう!!最近の冒険者は女性へのセクハラ
 流行ってるの!?どうして髪を抜いたの!?」
 聖哉「アイテムとして認識されたからだろう。
 まあ代金をこれから礼金として払いたいところだが...。」
 剣を盗賊女の首筋につけて聖哉は聞いた
 聖哉「お前...魔女神だな?」

 次回予告
 聖哉「うむ、合成素材だ早急に引きちぎらないと」
 エリス(クリス)「ちょっと!!誰が合成素材よ!!引きちぎったら罰が当たるわよ!?」
 聖哉「スティール、スティール、スティール、スティール。」
 エリス「やめてえええええ!!」
 次回 このめんどくさい勇者に髪の毛を
 エリス「はげちゃうでしょーーーーーーー!!」