書き重ねる:2020/11/13
面白い書き方を思いついて、最近実行している。それは、毎日同じテーマで文章を書き始めるということだ。そのやり方を、「書き重ねる」と呼んでいる。noteだから、物理的に紙が重なっているわけではないが、昨日書いた文章に今日書いた文章が重なっていく様子をイメージしたからこう読んでいる。
どうしてそれが面白いのか。初め、幅広いテーマの文章を書くことがすごいことだと思っていたが、いざ同じテーマで書いてみるとその考えが改まった。同じテーマの中にも、面白さがある。それは毎日書くからこそ気がつくことができる奥深いものだ。
私自身、自分を広げていくことや新しいことを始めることは好きだが、好きなゆえに同じものを何度も見たり、丁寧に体験し直したりしてこなかった。
その性格は、今でもあまり治っていない。文章は書きっぱなしで投稿する。一つの言葉に頭を悩ませるのが嫌なのである。
しかし、書きっぱなしで書き続けているとなんだか手応えがなくなってくるのである。そして、自分の文章がどうでもいいものに見えてくる。自分でも、上手くかけたとか、工夫して見るとかの気力がなくなってくる。思いついたことをメモのように書いて終わり。そんな書き方に近くなってくる。
そこで、もうちょっと作品性を高めようと工夫したくなった。ただ書いて終わりなだけではなく、日々書くことが何かの上達であるように書きたい。そんな考えから始まったのが、「書き重ねる」というやり方だ。
毎日、一つのテーマについて書き続ける。テーマを決めたらあとはいつものように、思うままに書くだけだ。それ以外は何の変わりもない。添削もしない。書きっぱなし。
それでは何も変わらないのではないか?
今までの書き方を変えているとは言い難い。
確かにそうだ。ただ、心構えや視点を変えただけだと思う。書きっぱなしで、直さないというやり方は私にとって、それが一番自然なものだ。だから、頑張って変えようとしてもうまくいかないだろう。その代わり、その書き方でどんなものが書けるのか、どんなやり方なら質の高い文章が書けるのかを代わりに考えることにした。
その結果、一つの文章を直すのではなく、一つのテーマで何度も書き直すというやり方で、文章の質を高めるのが良さそうだと思い至った。それなら、面倒な直すという作業をしないで済む。いや……していないかのように書き続けることができる。書いた後の、あの細かく読み直す時間が面倒に思えるのだ。とにかく書いていたい。とにかく書いて直すのなら、書いた後に直すのではなく頭から書き直したほうがいいだろう。
そんな単純な考えである。
「書き重ねる」最初のテーマは、書き重ねること自体についての説明にした。私がそうやって書き始めた理由から、整理する。ここ最近、自分の書き方の説明ばかりしている。
何度も、書いた後に直すのが嫌と書いていると一回ぐらい直してもいいんじゃないかとすら思えてくる。
書いても直さないとか、読み直さないとめんどくさがるのは鏡も見ずに踊りの練習をするようなものだ。書き重ねることは、自分の文章の修正の意味も込めているのだから別に、読み直したっていいだろう。
何度も書いていると、そうした心情のブレも出てきて面白い。