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21/04/25 カブトガニフェス

第一回カブトガニフェス@稲毛海浜公園のふぁみゆレポートです。

都内には緊急事態宣言が出された25日。千葉市は辛くも緊急事態宣言外のエリアのため、開催決定の連絡があった。迷ったし、都外に出ないことも選択肢ではあったが、仕事の都合もあり、稲毛へ。土地勘は殆ど無いが、中央線を乗り継いで行くと、思ったよりも近く感じた。
珍しく少し早く会場に着いた私は、リハの音漏れを聴き流しながら浜辺へ。ゆっくりと時間を過ごす人々の様子にほっこり。

リハが終わると急に日差しが出てきた。この時に写真撮ればよかったな。青空の下の客席のベンチでケータリングをいただく。メインの出汁巻き玉子サンドイッチを頬張って、プルプルじゅわっとした食感を楽しんでいるうちに、少しづつ見知った顔が増えていく。総勢20名ものOB・OGが集まり、さながら同窓会のよう。マスク越しでも変わらぬ笑顔に安心する。

ふぁみゆの出演バンドは最後の2つ。
ピアノジャックバンドは、結成当初に公式のコピバン大会で優勝し、ウィキペディアにも載っている実力派。奇しくも当日、本家のピアノジャックは新木場でライブをしていたが、そちらに負けない演奏で熱く盛り上げる。個人的なハイライトは「台風」。雨粒のようにビートが叩きつけられる曲だが、台風の目のように曲が凪ぐと、穏やかな風が会場を包んだ。最後はバイオリンも加えたスペシャル編成の「情熱大陸」で会場が一つになる。

トリは主催バンドのカブトガニ。世代を越えた編成と選曲で、時代もジャンルも縛られない ふぁみゆらしい自由さのあるバンド。じっくりとギターを聴かせる「ホテル・カリフォルニア」。結成のきっかけとなった「カブトムシ」は井口理ラジオ版に合わせたアレンジ。海際の爽やかさにぴったりなジュディマリの「OVER DRIVE」から「完全感覚Dreamer」で客席のボルテージは最高潮に。会えない、合奏ができない、演奏会にもいけない、まだ我慢の日々は続く…この1年間の、いやそれ以上に現在進行系で溜まっていく鬱屈したモヤモヤを晴らすようなロック。

手作りイベントでありつつも、天候と生音という野外フェスの醍醐味をしっかりと味わうことができた。この会場自体は格安らしい。しかし、私達は知っている。演奏会を開くというのは並大抵のことではない。出演者と観客とスタッフを集め、機材を運び込み、音響を整え、チケットで人の出入りをコントロールし、ランチボックスとドリンクを適切に提供し、スケジュール通りに事を運ぶ。もちろん、感染症対策をしながら。卒業しても、コロナ禍でも、そんな活動ができるなんて…太陽みたいなエネルギーを浴びて、なんだかちょっとだけ日焼けした。