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共感強化週間

ネタを書くにあたり僕にまず足りないこと。
それは「共感力」だ。


ネタを書く時、僕はこんなだったらいいなと、
あるものとあるものを掛け算にかける。
交わらない2つで変な状況を作る。


この作り方で歪なネタを作る方法が自分に向いてると思ってるし、この感じで作るネタが好きだ。


でもこれだけで書くのはしんどい。
完成させるには足りないものがある。
それがその共感力だ。


この人物ならこの時こう言う考え方をする。
命を吹き込み動かすのではなく、今までは台本、一本の物語として書いてきた。これからネタの質を高めていくためには共感して感情移入して作っていくことが大切そう。うん、大切そう。


そこでだ、共感強化週間始めるよ!


幸い、僕はコンビニでアルバイトしている。
人とたくさん話せる。感情を移入する器が溢れている。


さぁ、僕の感情移入の練習の風景を見てもらおう


①注文の多いお爺さん
この人は注文の多いお爺さん。
カップ味噌汁を買って包装を剥いで、
味噌とかやくをカップに出して、
お湯を注いですぐに食べれる状態にするまでが
コンビニ店員の仕事だと言い張ってくる。
それをやらないと
「気が利かないよ」
「俺はお前らの為に言ってんだよ」
「お前ら全員クビだ!クビ!!」
と大声で吠える。
この前は消費税の意味がわからないと言われて、
説明してあげた。

共感強化週間前の僕は
怒りたいだけなのかなぁ、
コンビニに吠えにきてるのかなぁ、
もっと良いストレス発散法ないのかなぁ、
とか思ってた。


しかし、今の僕は違う!

移入!


僕はお爺さんだ。大きな声を出して目立つんだ。
なぜ目立つんだ。何の得もないぞ。

そうか、僕は寂しいんだ。
話し相手が欲しいんだ。
子供は家庭を持ち、孫は自立して、
コンビニ店員なら気軽だ。
説教してやろう、確実に下だと思うから
それだけが生き甲斐だ。
理不尽な怒りも後からこじつければ説教にできる
感情に任せて怒っても、あとで理屈を足せば、
それは説教になる。


そうだ説教だ。
一流は人を残すと言うよな。
俺には何が残せただろう。
俺の人生に意味なんてあっただろうか、
そうだ、人を残そう、
ストレス発散できて人を残せるなんて
一石二鳥じゃん、すげー!効率!
せーの!

お前ら全員!!クビだ!!
クビ!!


おじいさんにもドラマがある。
ドラマのない人間なんていないんだ。


②ピリピリサッカーママ
ピリピリしてるサッカー男子のママ。
急いでるのか常にキレてる。
急いでるのに温めたりする。
急いでるのにたくさん買う。
そして時間がかかるのでキレてる。
温め頼んで時間通り温めてると
「なんでそんな温めるの!!」とキレる。
とにかくキレる。キレる時間がもったいないよ。


せーの!
移入!!


私はサッカーママ…、ピリピリサッカーママ…
電車の時間がギリギリだから焦ってるわ…
集合時間に遅れたらダメなママになってしまうから…焦ってるわ…、どうしようかしら…、全部ギリギリで行動した私のせいなんだけど…
いや!私のせいじゃないわ!コンビニ店員にキレてやるわ!みてなさい!

このブリトーあっためて貰えるかしら!
急いでるけど!あっためて貰えるかしら!
遅れそうだけど!美味しい温度で食べたいから!
すぐに食べたいから!遅れそうだけど良い思いをしたいの!わかる?人間良い思いをしたいの!コンビニ店員風情が!私に文句あるの?温めなさい!何温めてんのよ!そんなに温めなくて良いわよ!何やってんの!あぁ、外的要因のせいで遅れるわ!私悪くないのに!なんで!?

この人は焦ってるのだろう。
この焦りは正直異常だ。多分命が関わっている。
時間内にブリトーを指定の場所に持ってこないと
遅れた分数だけ父親の爪が剥がされる。
爪がなくなった場合は皮を剥いでいく、
皮の次は…、分かるな。ブリトーの温度は問わない。ある程度美味しく食べられたらな。

こんな感じで脅されてるのだろう。
そうでなければあんなに人間の汚い部分は出ない


わからなかった人がわかってきたこの調子だ。


あとはほかほかエピソード

③公共料金を払いにきた子供
公共料金を払いにきた姉弟。
まごまごしてて可愛い。圧倒的不慣れ。
姉が仕切るけど、よく分かってないから、
離乳食くらい噛み砕いて説明する。
この子たちになんてドラマしかないだろ


移入!!


👧🏻「お母さん…、元気出して」

👦🏻「おかぁーさーん…」

👩🏻「ゲホゲホ!ごめんね…、大丈夫だから」

👦🏻「おかぁーさーん、元気出して」

👧🏻「何か力になりたいな…」

👧🏻「あっ、これは公共料金ってやつだ!」

👦🏻「なぁにこれ」

👧🏻「お母さんが月末、月始めにいつも払ってる」

👦🏻「じゃあ僕らこれを払えば…」

👧🏻「お母さん喜ぶかも!」

幼い姉弟は公共料金を最寄りのコンビニに払い入った。距離にしては数百メートル。しかし、彼らにとってはこれは小さな冒険。そう、これは母親を喜ばせるために奮闘する小さな戦士たちの物語。


そう考えるととても愛しく思えて、
離乳食ほど言葉噛み砕くのも苦じゃなかった。

ありがとう!バイバイ!
ってしたら手を振り返してくれた。
お前らだけは幸せになれよ。

幸せになってほしいな


いや、幸せにならなくちゃ


幸せになってやるッーー!!


思わずナ行マサラ活用してしまった。

共感するのマジで楽しい。
過度に共感するのが楽しい。
もっと続けられそうでよかった。

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