和紅茶とは?
最近は和紅茶が徐々に広まってきており、和紅茶専門店も増えてきています。日本生まれの茶品種を日本で栽培し、製茶された和紅茶は茶品種や栽培地域によって味わいが変わり、様々な個性を楽しむことができます。
広まりを見せている一方、和紅茶は美味しくないという方もいらっしゃいます。もちろん味の好みはありますが、茶品種も味を大きく左右します。
別のページでも書いていますが、紅茶も緑茶も同じ木(チャノキ)から作られます。つまり、どんな茶品種も紅茶と緑茶の両方を作ることができるのです。
とはいえ、茶品種には紅茶向きのものと緑茶向きのものがあります。日本の緑茶で圧倒的なシェアを誇る「やぶきた」、爽やかでスッキリした味わいの「おくみどり」などは緑茶品種で、アッサム系の「べにほまれ」やにのらく茶園で育てている「べにふうき」は紅茶品種です。
緑茶品種で紅茶を作ると一般的な紅茶とは違った味わいになることがあり、「あれ?」と思われることがあるかもしれません。べにふうきはアッサム系の「べにほまれ」とダージリン系の「枕cd86」から生まれた正真正銘の紅茶品種ですのでしっかりと美味しい紅茶を味わうことができます。
逆に、紅茶品種であるべにふうきで緑茶を作るとふしぎな味わいになります。イベントなどでべにふうき緑茶を試飲していただいた時は「紅茶っぽい」「番茶みたい」「出汁のような」と多種多様な感想をいただきます。それだけ一般的な緑茶とは味わいが異なるということですが、基本的にはスッキリとした味わいです。
特ににのらく茶園のべにふうき緑茶「葉月の素」は農薬や化学肥料を一切使用していないのでエグ味のない後味でお子さんでも飲みやすいのが特長です。(10分ほど煮出した時に実感できるかと思います)
日本で紅茶作りが始まったのは明治初期のこと。元々江戸幕府の幕臣だった多田元吉さんが明治政府の方針により、日本で紅茶づくりを始めました。生きるか死ぬかの思いでインド視察を行い、人生をかけて紅茶づくりに取り組んでくれたことが今の和紅茶につながっています。和紅茶を語るときは決して外すことのできない方です。
その後日本の紅茶産業は成長し、昭和初期までは輸出も盛んでした。戦後の紅茶輸入自由化等によって海外産の安価な紅茶があふれ、国産紅茶は一旦下火になってしまいますが、最近は全国各地で紅茶が作られるようになり、多様性を楽しめるようになっています。
ぜひお店に行かれたとき、和紅茶を探してみてくださいね。
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