”金持ち”は2通り 〜こうして、堕落したリーダーが生まれる〜
”金持ち”は2通りある。
・金持ち自慢し持ち物を自慢する人
・(金があっても無くても)普通に暮らせる人
私は、全国規模で経営者の集まる”学びの場”に参加してきました。
その際に出会った経営者は、少なくとも延べにして10,000人は超えます。
創業間もないベンチャーから上場企業まで規模も様々です。
経営者以外では、コンサルタント・政治家・芸術家・プロスポーツ選手・芸能人などと交流してきた経験からの結論です。
本物の金持ちは、決して金持ち自慢しない。
その理由は明確で、金持ち自慢するような人には、①金目当ての人間が集まる ②詐欺師が寄ってくる ③茶坊主ばかりになる ④夢を諦める からです。
①金目当ての人間が集まる
ビジネス的に考えるとそうなりがちですが、公私共に、大きなビジョンに向かって努力する「励まし合う仲間」が離れていくことになります。
例えば、(日本にデータがないので)米国のデータでは、プロスポーツで100億1,000億単位の富を築く方々の70%が、とんでもなく派手にお金を使い3年以内に破産するそうです。
②詐欺師が寄ってくる
詐欺行為で金(カネ)を失うのは、「金をひけらかす」言動に、脇が甘くなり”つけ込まれる”隙(スキ)があるからです。
③茶坊主ばかりになる
経営者・政治家などの2世3世には、周りを”茶坊主で固める”のは多く見受けられる現象でしょう。茶坊主といると「何でも思い通りになり」心地いいからです。現場(顧客や国民)が分からない「裸の王様」になります。
こうした権力や権威にひれ伏すような取り巻きを「慰め合う仲間」と言います。
④夢を諦める
1億円の売り上げなら10億円、
10億円なら100億円、
100億なら1,000億円
という高みを目指さなくなり、堕落し現状に満足してしまいます。
「(金があっても無くても)普通に暮らせる人」には、どのような特徴があるのでしょうか。
いくつかの実例を紹介します。
・昭和当時の東大生には財閥系の御曹司も多くいましたが、ほとんど慎ましやかな生活をしています。学生の身分で、高級車に乗り放蕩するのは、地方の中小企業の成り上がり御曹司が多い。財閥系は、そういった家庭での躾や教育をしているからこそ、何代にも渡り繁栄します。
・私の周りの一代で上場した創業社長という方々は、銀座や祇園で一緒に飲んでいても、とんでもない”派手なお金の使い方”をしません。並々ならない苦労の末に得たお金の価値が分かっていることと、億万長者になっても毎日飲み歩くより、”仕事”が楽しみであり、たとえ、飲みに出ても「励まし合う仲間」を選ぶからです。
・本物の経営者というのは、百億・千億単位の資産を作っても、経営を引退しません。(直接存じていませんが)有名なところでは、孫正義氏(211億ドル・3.2兆円)、柳井正氏 (353億ドル・5.3兆円)などの経営者が代表的でしょう。
・私の尊敬する超一流の企業コンサルタントや弁護士・会計士の方々は、毎日飲み歩くよりも、コンサルタント・士業として”一流”であり続けるために、(いくつになっても)誰にも負けない努力をし続けています。
・成功し続ける経営者と交流してきましたが、車や持ち家や時計や高級バッグを自慢する経営者は(私の周りには)ひとりもいません。平成の若い世代の成り上がり経営者が、車やタワーマンションなどをひけらかす姿を見ていると「この経営者は大成しない」と直感的に感じます。実際に、沢山の事例を見てきましたが、すぐに没落してしまいます。 ”持ち物”で自分を大きく見せようとする輩は、詐欺師たちにも頻繁に見受けられます。
・先日もこんなリーダーがいました。「僕は、月に何百万も稼ぐようになりたい。だから頑張るし(仲間には)ついてきて欲しい。」と言うのです。私の親交している経営者で、自分が金持ちになるために、社員に向かって「あなた達は頑張ってくれ」と宣言するような大バカはいません。立派な経営者というのは、自らの身を削って社員の幸福や顧客・社会の利益に貢献することです。
つまり、私が一流と思える、”普通に暮らす”お金持ちとは、「社会への貢献と恩義」を強く意識し、いくつになっても夢やロマンを追い続け、健康と体力の続く限り仕事に専心している方々です。
数えきれない程の経営者・リーダーたちを見てきましたが、物や金(カネ)に現(うつつ)を抜かし固執している人に、一人として真の成功者や心から尊敬できる人はいないのです。
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