【ガストロノミー】大江静也誕生日 記念Short Story:おねだりMy Master
このお話は【ガストロノミー】のある日のサイドストーリー、ヒロイン目線のお話です。
※アプリゲーム内ガチャシナリオをアレンジして再掲載です(アプリは現在サービス終了しています)。
<アプリシナリオ>
おねだりMy Master
とある休日、静也さんが家の大掃除をすると言い出した。
大江静也「最近忙しかったからな。そろそろやらないと」
あなた「でも、静也さん。どのお部屋も充分にキレイだと思うのですが」
大江静也「お前がマメに掃除してくれているおかげで確かに清潔だ。しかし、今日は普段は目につかないところまで徹底的にやりたい。そういう気分なんだ。趣味なんだ」
静也さんは仕事でうっぷんがたまると掃除を始める癖がある。
あなた「なるほど。じゃあ汚れてもいい服に着替えてきますね」
大江静也「……ちょっと待て。それなら、ちょうどいいのがある」
あなた「え?」
静也さんは部屋を出て行くと、数分もしないうちにあるものを手に戻ってきた。
あなた「これって……」
大江静也「メイド服だ。これなら汚れてもいいだろう。以前買った服のひとつだ」
あなた(フリルがふんだんにあしらわれていて、ずいぶんかわいらしいメイド服だわ)
大江静也「どうした」
あなた「いいえ。汚すのが逆にもったいないような気がして」
大江静也「……着るのが嫌なら、無理にとは言わないが」
ふいに視線をそらして、呟く。
大江静也「そのメイド服を着たお前は、かわいいと思う」
その一言で、私はメイド服に袖を通さざるをえなくなった――。
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ロングスカートのメイド姿でおずおずと部屋に戻ると、静也さんは満足したように頷いた。
大江静也「ああ、いいな。確かにその格好、汚れるのは惜しいくらいだ」
あなた「あ……ありがとうございます」
大江静也「じゃあ早速、始めるぞ」
着替えている間に、部屋には水の入ったバケツや雑巾等が用意されていて、私たちは手分けして各部屋を掃除していく。
あなた(……あ、電球のところ、少し埃がたまってるみたい)
気づいて電灯の下に椅子を用意し、その上に登って電球を拭き始める。
すると、静也さんが驚いたような声を出した。
大江静也「何をしている」
あなた「?電灯の掃除を」
大江静也「椅子が動く。押さえないと危ないだろう。
それに、そういうのは俺がやる。降りろ」
あなた「え……でも」
静也さんが椅子を押さえようとした寸前、グラリと視界が揺れた。
大江静也「危ない!」
落ちる、と目を瞑って衝撃を覚悟したが、代わりに与えられたのは力強い男性の胸の温もりだった。
大江静也「まったく、お前は……。だから言ったのに」
あなた「静也さん……すみません、助かりました」
ドキドキしているのは、落ちかけたせいよりも抱きしめられているせいだった。
胸の鼓動を落ち着かせていると、床のバケツが転がって水が零れているのに気づく。
あなた「あっ……静也さん。裾が……」
大江静也「……ああ、けっこう濡れてるな。気づかなかった」
あなた(私を庇った時に、バケツを蹴ってしまったのだわ)
「ごめんなさい。私のせいで……。取り換えますから、すぐに脱いで下さい」
大江静也「……ここで脱いでいいのか?」
あなた「え? あ……っ」
大江静也「それとも誘っているのか」
あなた「そ、そういうわけじゃなく……、でもはやく脱がないと、汚れが……」
大江静也「そうだな。ではお前に脱がせてもらおうか」
あなた「えっ」
大江静也「どうした。お前が脱げと言ったんだろう」
あなた「……そうですけれど」
促されて、躊躇しながらもベルトに手をかけ、ガチャリと不器用な音を立てる。
やっとのことでベルトを引き抜いたと思ったら、顎をくいと上向かされた。
大江静也照「そんなに、恥ずかしそうな顔をするな」
あなた「……だって」
大江静也「その恰好でそんな表情をされると、本当にメイドとして奉仕させたくなる」
あなた「えっ……」
そのまま口づけられて、徐々に深まる舌遣いに、陶然とさせられる。
大江静也「いや、気が変わった。俺がお前に奉仕してやろう」
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気づけば、外は夕暮れだった。
行為で作ってしまったソファの上の汚れを拭こうとすると。
大江静也「そこは俺がやる」
あなた「……いえ、私が……その、すみませんでした」
大江静也「どうして謝るんだ」
あなた「……掃除をしていたのに、逆に汚してしまって……」
大江静也「違う。汚したのは俺だ。それにこれは汚れなんかじゃない。
お前と愛し合った痕が、汚いはずがないだろう」
そう言ってソファを拭き始めた静也さんに、私は赤面するしか無いのだった──。
END
シナリオ:NINOYA