不妊の原因を知りたい!夫婦で知っておくべき理由|初めての妊活Q&A
「不妊の原因ってどんなものがあるの?」
なかなか子供を授かれない場合、自分または、ご夫婦での不妊の原因はなんのか気になり、専門クリニックや病院に相談してみようと考えることがあります。
わたしの家庭でも実際に、妻がはじめにクリニックに相談を依頼し、その後一緒に受診したことがあります。
この記事では、不妊の原因について男女それぞれの要因について解説しています。
妊活をしているけど不安を感じて不妊原因を調べている方、不妊症といわれたけどご夫婦での話し合いが少ない方など、ご夫婦で妊活を取り組めるようにご覧いただきたい内容です。
不妊の原因はなに?わたしの不妊原因について知りたい
女性の場合の不妊原因
日本生殖医学会では、以下のように女性不妊の要因をあげています。
排卵因子(排卵に関する問題)
卵管因子(閉塞、狭窄、癒着)
子宮因子(子宮筋腫や子宮内膜症、ポリープなど)
頚管因子(子宮頚管の炎症、子宮頚管粘液分泌の問題など)
免疫因子(精子を受け入れない抗体があるなど)
排卵因子
基礎体温は不妊のスクリーニング検査としても有効であり、基礎体温を測定していて二相性の波がない場合や正常周期の25〜38週からずれる場合は、排卵障害の可能性があります。
考えられる要因としては、高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、過体重による障害や低体重による無月経などがあります。
卵管因子
性感染症などにより卵管の炎症がおき、卵管閉塞や卵管周囲の癒着により卵子が通過しにくい状況などをさします。子宮内膜症がある場合、周辺組織の癒着がおきることもあるため疾患がある場合は注意が必要です。過去に、腹部手術や腸の炎症性疾患を患った経験がある場合は、卵管因子のリスクがあがります。
子宮因子
子宮内膜症は、不妊症女性の9〜50%に認められるという報告もあり、子宮内膜の問題は不妊要因としてあげられます。子宮筋腫は発生場所により種類がありますが、受精卵の着床を妨げる要因となるため、不妊期間があり検査をすると子宮筋腫が発覚した場合に手術を行うケースもあります。
頚管因子
子宮頚管の先天性異常や手術による狭窄により粘液の分泌を障害する要因となります。なぜ粘液が大事かというと、頚管粘液の分泌量が少ない場合に精子が子宮内を通過しにくくなるということがあるためです。
免疫因子
何かしらの免疫異常により精子を障害する抗体が女性にある場合、頚管粘液内にその抗体がみられ、精子の子宮内への通過を妨げる要因となります。通過の障害がある場合、人工授精により精子を子宮内へ注入することもありますが、精子抗体をもつ場合に卵管内で精子の通過が妨げられてしまうこともあるようです。
原因不明
いままでは検査をすることによりわかる原因でしたが、検査をしてもわからない要素があります。卵子が質が低下している場合です。質を検査する方法はなく、しかし、加齢に伴い卵子は老化することはわかっているため35歳以上の女性では「卵子の質」に関する要因も考える必要性がでてきます。
よって、加齢的要因が少ない35歳までにはお子さんを産めるようなご夫婦でのスケジュールや体作りが大切です。
男性の不妊原因
女性要因と同様に、日本生殖医学会であげられている要因は以下の通りです。
造精機能障害(射精される精液中の精子の数が少ないこと、精子の運動率が低いなど)
性機能障害(勃起障害があり性交できない、勃起はするが射精がうまくいかないなど)
精路通過障害(精液の通り道が閉塞されている)
男性要因は、また別の機会に詳しく解説する予定です。妊活は夫婦ふたりで進めることがよいので、女性側も知っておけるように、こちらの記事でも簡単に紹介していきます。
造精機能障害
精巣で作られる精子が少なかったり、作られた精子の運動性が悪い場合、また、精子に奇形があることも受精する働きが弱くなります。
卵子と異なり、精子は作り変わるため生活習慣の見直しにより精子の質が改善することはあるようです。
中には、ホルモン異常によるもの、染色体異常によるものなど影響要因はいくつかあるので、精液検査はやっておいた方がいいと感じます。実際、検査結果で問題はないとされても、精子の質までは検査場でしっかり把握できないので、飲酒習慣がある方は特に油断してはいけないです。
性機能障害
勃起障害はストレスやプレッシャーに関する心因性のものや、神経の問題、血流による問題などがあります。射精障害は、射精はできるけど精液が膀胱内に逆流してしまう逆行性射精という状態、精鋭機がでなくなる無精液症、早漏・遅漏などの本人が満足のいく射精ができない場合もさします。
精路通過障害
精子は作られているものの、精液中に精子がでてこない閉塞性無精子症というものがあります。先天的に精子の通り道である精管が欠損している場合や炎症による炎症性閉塞などがあります。
精巣内の精子を回収する手術により、その後顕微授精をすることで妊娠・出産まで進められるケースもあります。
原因は女性・男性半々の割合
以前は、女性側に焦点が当てられることが多かった不妊症ですが、現在は男性側にも割合として半分の要因があるとわかってきました。このことから、夫婦生活があり1年間妊娠の反応がみられなかった場合は、医療相談を受ける場合ご夫婦で一緒に話し合い、受診することがよいと思います。
実際、女性がパートナーに特に受診することや治療していることを話しておらず、時間がどんどん過ぎているという話もきいたことがあります。女性側だけの問題ではありません。男性も不妊の要因をしっかり把握していきましょう。
年齢にあわせたタイミングで医療相談を
35歳以上では、卵子の質の影響から妊娠率、出産率の低下、また、流産率の増加、遺伝子異常児の可能性というリスクがあるため早めの妊娠、出産計画が必要なことがわかります。
30歳以降で妊娠・出産となりそうな場合は、時間を効率的につかっていくために妊活をはじめて半年以内には医療施設へ相談することを考えてもよいと思います。医療施設での見解はさまざまですが、年齢要因を考えて早めの相談がよいでしょう。
20代のうちにと考えている方には、1年間経過をみてもよいと提案する医療施設もあります。ご夫婦二人での時間を有効に過ごしてもらうという気持ちを汲んでの意見があるようです。これも、担当医師とご夫婦での価値観のすり合わせが大事なので、まずはご夫婦お二人のライフプランを話し合うことが大事です。
まとめ:不妊の原因を理解して対策をねっていこう
不妊の原因について、女性側、男性側の要因をまとめました。西洋的な検査をもとに診断されるものでしたが、東洋的な見解もあるため後日まとめます。
不妊症の原因について
女性、男性の不妊症の割合は半々
二人のライフプランを練っておきましょう
現在、妊活中、不妊クリニック通院して不妊治療しながら経過をみているなど、体作りや対策方法についてなにか気になることがある方は、気軽にお問い合わせください。