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妊娠しやすい体作り5ステップ!|はじめての妊活の進め方④生殖の働きを促進

「妊活のために体質を変えたい!」

「妊娠しやすい体質はどんな状態を目指すといいのかな」

「血流をよくすると妊娠しやすいけど実際どうやるの」

妊活をしていく際に、排卵や着床などについて検査をしたり、知識について調べたことはありませんか。

この記事では、生殖機能の基礎知識を確認し、妊娠しやすい体作りの進め方を解説しています。

長年不妊治療をしていて、なかなか授かれていない方はもちろん、妊活を始めたばかりの方も産後を見すえた体作りについて確認できる内容です。

妊娠しやすい体作り5ステップ!|はじめての妊活の進め方④生殖機能を高める

妊娠しやすい体作りは、余分なものを排泄し、良質な栄養を吸収できる環境が整え、今までより更に良好な体の環境になるように順応させていきます。そして、生殖機能を高め、受精卵がお腹の中で育つ一歩をふめるように迎え入れます。

妊娠しやすい体作りを5ステップで解説

  • ステップ①:体にたまった余分なものを排泄する

  • ステップ②:良質な栄養を吸収する

  • ステップ③:妊娠しやすい体質に環境を変える(順応)

  • ステップ④:生殖の働きを促進する⇐今回はここ

  • ステップ⑤:受精卵を育てる

これらの5つの項目のステップ④では、生殖機能について解説します。体質を改善することで、妊娠しやすい体内環境となり、生殖機能を高めることができます。赤ちゃんを迎え入れる生殖機能について学んでいきましょう。


ステップ④:血流を改善させ生殖機能を高める

妊娠しやすい環境には、血流が大事なポイントになります。生殖機能について基礎的な内容を確認し、不妊症と照らしあわせながら着床機能について解説します。


妊娠するために生殖機能についておさらい

生殖機能とは、子孫を残すために必要な機能をさします。

女性側:性欲、排卵、受精、着床、出産などに関する能力

男性側:精子の生産、性欲、勃起、射精などに関する能力

生殖機能を細かくみると、女性側でも性欲、排卵、受精、着床、出産と複数の働きがあり、今回の記事では「着床」について解説します。他の機能も大事なので、別の機会にまとめていきます。


不妊症の病態と女性側の原因

不妊症を生殖補助医療の観点から説明するとき、何かしら病的な状態や機能障害があり、医学的な治療を必要とする際に分類されるものは3つ。

  • 体内における受精障害

  • 配偶子の妊孕性消失

  • 子宮・母体側の異常

体内における受精障害は、女性の体内で、卵子と精子の間の受精が起こらない問題。女性側では、卵管の問題、卵管への卵子のピックアップ障害、排卵障害などがあります。

男性側の要因には、射精障害、性交障害、精路通過障害、精子減少症・無力症などがあります。


妊孕性の消失とは、卵子、もしくは精子のいづれか、もしくは両者に妊娠できない原因があることをさします。女性側では、加齢による卵巣機能不全をさし、量的、質的に卵巣の機能が低下している状態です。男性側では、無精子症などの精子の形成に関わる問題が含まれます。


子宮・母体側の異常とは、受精卵が着床して妊娠を維持する機構が問題をおこし妊娠が成立しない状態をさします。子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、慢性子宮内膜炎、子宮内膜増殖症、その他子宮内膜異常が含まれます。


このような病態を知っておき、次の不妊症の要因についても一緒に確認しましょう。女性側の不妊症の病態を排卵の要素なのか、子宮の構造的な要素なのかなど、どのような原因が関係していたかという視点から分類されるものは、大きく5つ。それ以外のものは、「その他」として分類されます。

  • 排卵因子

  • 卵管因子

  • 子宮・頚管因子

  • 子宮内膜症

  • 卵巣予備能の低下

  • その他

この中でも、生殖機能としては排卵、受精、着床の3つを確認する必要があります。今回の記事では、着床について注目します。


着床するために必要なこと

受精した後に、胚は6〜8日目で着床するといわれています。この胚は、正常な子宮内膜における「着床の窓」という着床しやすい時期でないと受け入れられないということがわかっています。この時期とは、排卵直前に黄体形成ホルモンが大量に分泌されるLHサージ後6〜8日間といわれています。


遺伝子異常などで明らかに死滅することが濃厚である胚が子宮内膜に着床すると、流産を繰り返すことになります。これを避けるために、子宮内膜にはしっかりと成長していける胚をチェックして、成長していける胚のみを受け入れるようなシステムがあると考えられています。


このような複雑なシステムがありますが、そもそもの子宮内膜は血流によって厚みを増していきます。その厚みを増すことは、ふかふかのベッドで胚を受け入れる準備をするイメージです。次から子宮内膜と血流の関係を確認します。

血流と子宮内膜の関係

子宮内膜は、ストロゲンの作用で成長が進み、排卵後のプロゲステロンの作用により受精卵が着床しやすいように安定します。内膜が厚みを増していく際には、子宮内膜の基底膜に枝をのばす螺旋動脈をとおして血流が供給されていきます。ホルモンと血液の流れが大事になります。血流を整えるためにどんな工夫をしたらよういか、運動面に着目して解説します。

子宮内血流を高めるための運動


子宮内膜を育てるために、子宮内にしっかりと血液を送る必要があります。冷えや筋肉の硬さがあり、循環が悪そうだなと感じる方はこちらの対策を確認しましょう。ポイントは、子宮に届く血管近くの筋肉を動かしたり、腰・骨盤周りのストレッチを行うことです。

子宮内血流を改善!骨盤ストレッチ

仰向けで実施できるストレッチ。腰回りの筋肉の緊張をほどき、腹部から足にそそぐ血管の圧迫をゆるめ、循環が滞りなく行われることを目的にします。

  • 仰向けになり両膝をたてる

  • 両膝をあわせたまま、片側に膝を倒していく

  • このとき、息をはきながら、腰回りがストレッチされている感じを確認する

  • 息を吸いながらもとの状態に戻し反対側も行う

  • 左右交互に3回ずつ行う

腰回りからお尻あたりにかけてほぐすことができる方法です。腰からお尻周りは、子宮や会陰を支配する神経が位置する部位です。この部分をリラックスさせて、骨盤内への血流を十分に促す準備をしてみましょう。

子宮を潤す!スクワット運動

下半身の筋肉をつかう運動を行うと、脚の筋肉に栄養をおくる血管への血流が多く配給されます。総腸骨動脈→内腸骨動脈→子宮動脈へと血流が行き届くことで、子宮内膜を成長させる準備をしましょう。

  • 両手でタオルをもち、腰幅に脚を広げて立ちます

  • バンザイの状態をとりお尻を後ろに突き出すようにして腰をおとします

  • 胸を反りながら腰をおとしたら、もとの状態まで戻りましょう

  • 腰をおとす際は、膝が足の爪先からでないようにします

  • この動きを10回1セットとして3〜5セット行いましょう

こちらの記事で、スクワット運動と不妊対策の内容についてもまとめています。スクワット運動の動画もあるのでぜひご覧ください。

子宮をあたためる!骨盤底筋エクササイズ

腸腰筋と骨盤底筋を使う運動を通して、子宮への血流を整えるための運動です。

  • 小さなボールを一つ用意します(100均で売っているゴムボール)

  • ボールの上にお尻をのせて体育座りします

  • 床に手を付きバランスをとりながら足踏みをしましょう

  • 脚の付け根から足踏みすることで下腹部に力がはいる様子を確認します

  • この動きを30回1セットとして3セット行いましょう

このエクササイズ後は、お腹周りが暖かく感じることも多く、もともとお腹周りの冷えがある方や生理痛が強い方にはぜひ実践していただきたい運動です。

まとめ:血流を整えて着床しやすい環境をつくる

今回の記事では、生殖機能について学び、子宮内膜を成長させるためにはどのような対策をするとよいかについて触れていきました。

  • 生殖機能について

  • 子宮内膜と血流の関係

  • 子宮内膜を育てる子宮温活エクササイズ

次の記事では、ステップ⑤「胚の成長」について解説します。お腹の中で胚が成長し、赤ちゃんらしく成長するための要素を確認しましょう。

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