見出し画像

切迫早産を予防するためのリラックス方法

「切迫早産になって急遽入院した友達がいたけど私もなったらどうしよう」

「切迫早産で強制安静になっちゃった。赤ちゃんも私も大丈夫なのかな」

このような不安をもつ方の悩みに答えていきます。


記事の内容

  • 切迫早産になりやすい原因

  • 切迫早産の予防方法について

  • 産予防の取り組み実践

この記事を書いている私は、妻が長女妊娠中に切迫早産で緊急入院、次女が切迫流産を経験して子宮頚管縫縮術をした経験があることから、切迫早産の予防方法についてリサーチしている理学療法士です。

妊活、妊婦さん、産後の体のケアについて臨床的&科学的視点からご案内します。

切迫早産の原因・なりやすい特徴

切迫早産とは、お腹のはりや痛みが頻回におこり、子宮口が開き、予定日よりも早期に赤ちゃんが出てきそうな状態のことです。

日本産科婦人科学会では、以下のように述べています。

  • 1 早産経験のある方

  • 2 子宮頚部の病気(子宮頚癌や異型性など)のために円錐切除術を受けた経験のある方

  • 3 双子や三つ子などの多胎妊娠

  • 4 細菌性腟症の感染

  • 5 子宮頸管長が短くなっている方

私の妻のケースは、長女出産前に一度化学流産経験があります。妊娠6週目でのことでした。

その際に、胎嚢を取り出すために掻爬手術をすることに。掻爬手術にて子宮口が開かれることになるので、早産になりやすい要因になったなと判断できます。

いまだからこそ冷静に判断できますが、当時はなんでこうなってしまったのだろうとお互いにいろいろと悩むことが多かったです。

当時のことについては、こちらで綴っています。


では、つづいてリラックス実践方法をご案内します。

切迫早産の予防のためのリラックス方法


具体的な方法は、下記の通り。

  • その①:深呼吸でリラックス

  • その②:腰回りを優しくストレッチ

  • その③:胸を開く肩甲骨体操

切迫早産の診断があり、急遽入院となった場合は、お腹の張りを抑えるための点滴を行うことが一般的です。

その入院中に行えることや、自宅安静として待機することになった場合でも実践できる方法を紹介します。

ポイントは、いかにリラックスできるかということです。

その①:深呼吸でリラックス

深呼吸を通して緊張を落ち着かせます。子宮も筋肉なので、呼吸法を利用して筋肉が張った状態を落ち着かせていきます。

  • 仰向けになり両膝を立てる

  • 目を閉じて鼻から息を吸う

  • 口からゆっくり息を吐いていく

3秒吸ったら、6秒かけて吐くように調整します。

大事なのはやるタイミング

ポイントは以下にまとめます。

  • ふだんから取り入れる

  • お腹がはったときに行う

  • 安静が強いられてる時は、ベッド上で1日3回は行う

※病院で入院加療しているときは、定期的に看護師がお腹の状態を確認するためにモニタリングしてきます。

ある程度時間がわかっていたら、その前にできているといいですね。

その②:腰回りをやさしくストレッチ

腰回りのマッサージにより陣痛が起こった際の痛みを軽減できるという研究データがあります。

こちらをもとに以下のような方法を妊婦さんには指導しています。

  • 仰向けになり両膝をたてる

  • 両膝をあわせたまま、片側に膝を倒していく

  • このとき、息をはきながら、腰回りがストレッチされている感じを確認する

  • 息を吸いながらもとの状態に戻し反対側も行う

  • 左右交互に3回ずつ行う

腰回りからお尻あたりにかけてほぐすことができる方法です。腰からお尻周りは、子宮や会陰を支配する神経が位置する部位であり、リラックスさせることができればお腹の張りの緩和にも関与できるといわれています。

その③:胸を開く肩甲骨体操

肩甲骨まわりを整えることで、上背部を緩めていくための方法です。

簡単にいうと、上背部を緩めることで交感神経の働きを落ち着かせ、お腹の張りを整えることが目的。

  • バスタオルを折りたたみ丸めて、円柱のようにする

  • タオルを背骨にあたるようにして仰向けに寝る

  • 両手を体の横において、手のひらを天井方向にむけて胸を開く

  • 深呼吸を10回行う

  • 腕をバンザイした状態で同様に深呼吸を行う

上背部にある背骨は胸椎が位置しており、胸椎の横には交感神経が背骨に沿って位置しています。

この方法を利用して、自律神経のバランスを調整し、リラックスさせていきましょう。

胸郭がもちあがりやすくなり、呼吸がしやすくなる効果もありますよ。

お腹の張りを管理するにあたって

入院中に行う切迫早産妊婦に対するリハビリテーションの有効性について示される研究データはまだ少ないですが、産婦人科医である重見先生の研究がその有効性について述べています。ただ安静にしているだけでなくベッド上で行える筋力・体力維持のためのケアをリハスタッフを行うことで早産のリスクが減らせたということもわかっています。

緊急入院となってしまい、家族との大事な時間を過ごすことが難しくなったという話はよく聞きます。

お腹の赤ちゃんを守りために必要なことではありますが、不安や後悔などの感情があらわれやすいです。

なるべく少しでもお腹の中で大きく育つことで、早産児が抱える合併症のリスクを減らせるということもあるため少しでも対策できる可能性のある方法は知っておくといいですね。

  • 切迫早産になりやすい原因を知っておく

  • 切迫早産の予防方法について

  • お腹の張りを軽減するケアの取り組み実践

今回の記事は以上となります。
参考になれば幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!