"「アタリショック」の嘘と誤解"の嘘と誤解
2007年6月27日、Webリブログ任天堂雑学blogにて投稿した記事の転載です。
以下転載
「アタリショック」の嘘と誤解
http://d.hatena.ne.jp/hally/20040514
↑2004年の記事なんですが、
とのことでしたので、完成版がアップされるまで反論しないでいたのですが、すでに3年が経過しているのにアップされず。
このままこの情報がネット上に定着してしまうのもアレなので、このへんで重要な部分にだけ反論しておきたいと思います。
「アタリショック」と言う言葉が登場する以前(1990年以前)には
「ファミコンが上陸するまで、北米市場全体が壊滅状態にあった」という歴史認識そのものが定着していなかった」
とのことですが、これは完全に誤りです。
1983年から1986年の間にかけて新聞・雑誌で報道されています。
私の手元にある資料だけでも、
「日経産業新聞」
「証券アナリストジャーナル」
「週間東洋経済」
「週刊ダイヤモンド」
「創」
と複数あります。
逆に「北米市場は壊滅状態にはない」とする記事は見たことがありません。
このことから
「ファミコンが上陸するまで、北米市場全体が壊滅状態にあった」という歴史認識は定着していた」
としてよいのではないでしょうか。
主張の骨格ともなるべき前提事実が誤っているのです。
この記事へのコメント
ゼットン金子
コメントありがとうございます。
当時の日経、日経産業新聞ではリアルタイムで北米ゲーム市場の動向が詳細に伝えられています。
hally氏がお書きになっている市場崩壊の経緯と殆ど同じ内容です。マグナボックスについては触れていませんでしたが、他2社については触れていますよ。
それと週刊東洋経済1985年7月13日号は最も明確に北米ゲーム市場全体が崩壊したことについて描写しています。
2008年05月16日 07:18
hally
ご指摘ありがとうございます。多忙につき検証が遅れており申し訳ない限りです。現在資料が手元にないので確たることは申し上げられないのですが、当時の記事にはアタリ=市場全体という誤認がしばしば見受けられます。ご指摘の記事のうち、コレコ・インダストリーズ、マテル、マグナボックスの動静に触れているものはどの程度ございましたでしょうか。参考までにお教えいただければ幸いです。(少なくとも「週刊ダイヤモンド」および「創」は、当方でもチェックしていたかと思います)
2008年05月16日 07:18
tenten
トラックバックを遅らせていただきました。
週刊東洋経済の記事を引用させていただきました。
2008年09月06日 22:25
トラックバック&コメントありがとうございます。 ”アタリショック”に関しては、日本の記事はほとんど網羅しているのですが、米国の記事については手つかずでしたので、非常に参考になります。エントリ”アタリショックの嘘と誤解”はその提示事実こそが”嘘と誤解”に満ちているというが私の結論です。が、私にとっての唯一の未解決の命題は”米国においてリアルタイムには「崩壊」を意味する言葉が使われていなかった” ということでしたが、やはりこの命題も"偽”だったのですね。
2008年09月07日 00:28
tenten
私の調査で調べ切れなかったものに、「アタリショック」の言葉自体の初出があるのですが、ゼットン金子さんは何かご存知ですか? 私自身は「ファミコン通信」で見た記憶があるのですが、残念ながらとっくに破棄してしまって今はもう確認するすべがありません。
2008年09月08日 12:38
"アタリショック"の初出はこのエントリで引用している日経エレクトロニクスの記事が初出だと思います。
~ショックという言い回しは日経系列のメディアで頻繁に使われているので、特に意味はないのだと思います。
2008年09月09日 05:33
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