衆議院比例得票数予想

今回、野党の候補者乱立など、選挙区でどうなるか予想が難しいので各政党の比例票について勝手に予想してみる。
政権支持率、支持層離れなどを考慮したものとなる。前回の得票からの増減。投票率は前回と同程度(55~58%)を想定。一応書いたのは公示日の前だが、国民民主については情勢調査を踏まえて少し修正した(ほかはほぼ変更なし)。
 
与党
自民党 1991万 →大きく減少(1500万~1650万)
公明党 710万 →減少(550万~650万。600万割る可能性も)
 
野党
立憲民主党 1149万 →やや増加(1200万~1400万)
維新 805万 →減少(600万~750万)
日本共産党 416万 →同じかやや増加(400万~500万)
国民民主 255万 →増加(300万~500万)
れいわ 221万 →同じかやや増加(200~350万)
社民 101万 →同じかやや減少(80万~100万)
 

一応比例票の大まかな動向予想。
まず、自民党が比例票を減らすことは確実。実は前回の1991万票は実は2000年以降の自民党の比例最多得票だった。総裁選の盛り上がりに加えて、立憲共産党は嫌だという支持層に広げることができていた。
今回は裏金問題で自民党に対する信頼感が大きく下がっていることに加えて、立憲と共産が競合しているため立憲共産党批判が使えない。さらに総裁選結果を受けて前回は自民に投票したであろう安倍信者を支持する岩盤保守層(ネトウヨ)が維新、日本保守党ほか他党に流出する可能性が極めて高くその票だけで100~200万程度減少する可能性がある。裏金議員を比例重複に公認しない方針転換で多少無党派層の比例は戻るかもしれないが、自民党に対する不信感から選挙区で自民に入れても比例では他党に入れる可能性が高まっている。情勢調査でも支持者の票を固めきれていないことが鮮明になっている。
公明党は池田大作というカリスマの死亡が大きい。弔い合戦で盛り上がるかはわからない。特に選挙区で裏金自民を支持したくない学会員もいるだろう(比例は公明に入れるだろうけど)。早期解散を主張したらしいが、選挙期間が短いことも必ずしも公明党に有利に働かない。与党の逆風の影響を考慮し、600万割れもあり得るとみている。
立憲民主党は立ち位置を中道左派から中道右派に変えた。立憲支持層は野田を支持しており(理由は不明)が、世論調査を見る限りそれなりに期待されている。政党支持率も前回衆議院選挙と同等であり、立憲共産党でなくなったぶん前回逃げた中道系の票が戻ってきたり、無党派層から自民批判票として受け皿としてある程度機能するだろう。候補者も前回より多く擁立しており、全体として比例票を積み増すとみている。
維新は政党支持率の下落を考慮して比例票は減少予想。情勢調査を見ても議席減予想が目立つ。候補者を前回よりも多数立てているため関西で減らした分をほかの地域で埋められる可能性もある。減ると予想されるが、意外と前回と変わらない可能性もある。
日本共産党は前回よりやや増加予想。前回は立憲民主と候補者一本化に応じて候補者を減らしたが、今回は200近く立てているのでそれなりに比例票が乗るだろう。さらに立憲民主が中道右派に寄ったこと、裏金問題が騒がれている選挙で、政党助成金、企業団体献金を受け取らない共産党の立場はまれで、自民党反対する意思を示すために投票する人がいてもおかしくはない。
国民民主党は、前回から与党自民党に大きくすり寄っていったがトリガー条項などを実現できておらずあまり目立つ存在ではなかった。いまのところ実績と呼べるものはない。だが、自民石破も立憲野田も緊縮派のなかで、消費税5%を掲げるなど経済政策は他よりましに見える。ほかにもれいわ、共産、社民が消費税減税を掲げているが、中道から右派系の積極財政派の受け皿になっている可能性は高い。情勢調査を見る限りかなり伸ばす可能性があるが、今回1番予想が難しい。ひょっとしたら2017年に希望の党に入れた人たちが一部戻ってきている可能性もある。
れいわ新撰組は筋金入りの積極財政派で、国民民主同様伸ばす可能性がある。立憲民主が左から真ん中に寄ったことで左派票が立憲から一部流れる受け入れ先になる可能性もある。が、大石など議員の発言でマイナスに触れる可能性も。
社民は減少予想。ライバルの共産が大量に候補者を立てたことや、裏金問題を暴いた関係で存在感が薄くなり、比例は減らす(ただ九州で上積みすれば議席自体は増やすかもしれない)。最近地方選で負け続けの沖縄選挙区で虎の子1議席を守り抜き政党要件を維持できるかの戦い。
 
そのほか
参政党は前回の参議院選挙では反ワクチンを掲げて注目を集めて参議院で議席を確保したが、新型コロナ収束や内部対立に加えて日本保守党へのネトウヨ票分散で得票減少予想。
日本保守党は、河村たかしを候補者に立てるなどいろいろやっているが、現時点で安倍派(ネトウヨ)の比例投票先候補になっている可能性があり、参政党から乗り換えて議席を確保する可能性があるとみている。ただ、ネトウヨ300万票を参政党と奪い合うため、200万行けばいい方だと思う。
 
全体的な票の流れとしては、前回と比べて
自民右派 →日本保守党へ移動
自民党支持の無党派層 →立憲民主へ移動
自民支持の無党派層のうち積極財政派 →国民民主、れいわへ移動
大阪以外の維新支持の無党派層 →立憲民主、国民民主へ移動
立憲左派または減税派 →共産、れいわへ一部移動
 
のような動きになると予想。

・情勢調査はあてにならない
ちなみに前回はマスコミの情勢調査どころか出口調査すら外れている。
その反省か、今回はわたしのケータイに1社、家の固定電話に2社調査がかかってきた。かなり徹底した調査をしているのだと思われる(わたしは家に母親がいたので調査に答えなかった。ケータイは散歩中で出られなかった)。
とはいえ、今回自民の議席減は誰が見ても確実で、前回立憲議席減予想をしていた朝日新聞でも他社と同様の傾向が出ており、NHKの政党支持率も岸田内閣と比べて8ポイント以上低く、石破政権の支持率も一部で28%となっており、外れるとしたら終盤からさらに自民の獲得議席が下振れる(自公合わせて200割れとか?)場合だろう。
 

参考1 前回のマスコミ各社の出口調査と実際の数字
NHK 自民 232(212~255) 立憲 120(99~141) 振り幅も中央値も×
日テレ 自民 238(205~274) 立憲 114(82~143) 振り幅は○
テレ朝 自民 243 立憲113
TBS 自民 239 立憲115
テレ東 自民240 立憲110
フジ 自民230 立憲130
 
 
結果
自民261、立憲96
 

参考2 2021年衆議院選挙の比例得票数と獲得議席
 
得票数
議席
自民党
19915713
72
公明党
7104282
23
与党合計
27019995
95
立憲民主党
11492111
39
日本共産党
4166076
9
れいわ新選組
2215648
3
社民党
1018588
0
野党共闘合計
18892423
51
維新の会
8050836
25
国民民主党
2559370
5
N国
796778
0
新党やまと
16970
0
政権交代によるコロナ対策強化新党
6620
0
日本第一党
33661
0
支持政党なし
46142
0
野党合計
30402800
0
合計
57422795
0
 

参考3 比例第1党第2党の獲得議席比較

比例第1党、4回連続で自民…維新は北海道除く全ブロックで議席獲得11/1(月) 19:09https://news.yahoo.co.jp/articles/72587d8ca5d51bc22f7ff125ebaf4f0ca5a50619


参考4 過去衆議院選挙の無党派層の投票先

自民、比例区で支持層固める 無党派層からも安定した支持 出口調査 10/31(日) 22:36 https://news.yahoo.co.jp/articles/cdad9e91447a16575ce62f23d758ea173d148e4d


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