デミロマンティックを自認している私の恋愛観を体験談などに即して語ってみる
◆はじめに
皆さんは『デミロマンティック』という言葉を聞いたことあるでしょうか?
※デミロマンティックとは
私はこの『デミロマンティック』を自認しています。
実際にanone診断というセクシュアリティを診断するサイトでも、
このような結果が出ました(画像の恋愛指向の部分参照)。
私は、私自身が抱える
この『デミロマンティック』というセクシュアリティについて、
いろいろと悩んだり考えたりすることが良くあります。
ということで、よく言われるデミロマンティックの特徴について
自分のありのままの恋愛観や価値観を
私が感じていることや体験に即して言語化してみたいと思います。
その過程で同じような悩みを抱えている人たちや
デミロマについて知りたいという人たちの参考になればいいなと願って
お伝えしていきたいと思います。ちょっと長めですが、ざっとでもいいので全部見てくれると嬉しいです!
↓↓↓↓ 前回のデミロマの記事はこちら ↓↓↓↓
※参考
扱うデミロマンティックの特徴や記事の内容は以下を参考にしています
デミロマ会議さんの記事
スイ@HSPさんの記事
この二人のnoteは自分にとって共感できること、モヤモヤを言語化してくれたことが多くありました。
それを見て自分のことも書いてみたい!記録に残したい!と思ったので
もしかしたら内容が被ることもあるかもしれません、ごめんなさい。
私なんかよりよほど有名ですが
仮に私の記事が最初に目に入ったデミロマの方がいれば良かったらこの記事を見てみてください!!
それではいきます!
◆共感できたこと
巷で言われているデミロマの特徴でこれは共感できるなというものから書いていきたいと思います。
一目ぼれをしない
これ、マジでその通りです。巷では「一目ぼれから恋が始まる」ということはよくあるのかもしれないのですが、私はその感情の存在があると「理解」はしても「共感」ができないのです。原理がわからないのです。
一目ぼれ(ひとめぼれ)とは、
※ということで、一目ぼれは容姿のみによって引き起こされるという前提で話します。
例えば、誰か初対面の人や関係性の浅い人がいたとき私は容姿について「可愛いなあ」とか「かっこいいなあ」と思うことはあります。ですが、それだけです。
そこから、恋愛に繋がることは考えられません。性格を知ってからではないと恋に落ちるというスタートラインにすら立てないのです。
相手のことを深く知る前に、容姿だけで相手を好きになるというのはありません。美男美女を見て「目の保養になる」と言う人がいる。その言葉はしっくりきますが、それから恋愛には発展するということにはつながらないということです。
人を好きになるのに時間がかかる
これも分かります。
「いいな」「好きだな」と思っても、そこから恋心をきちんと自覚するまでが、一般的な人よりも長いと思います。
正確には、相手に対して思う喜怒哀楽は自覚するのですが、それが恋心から来ているとハッキリ実感することができない。というかこの喜怒哀楽の感情や「好き」の気持ちが恋人由来か友達由来なのかがずっとわからない、みたいな感じです。
つまり友情と恋愛感情の区別があまりつかず、自分の恋愛感情になかなか気づきにくい傾向にある、ということです。
自分の実体験としても“両想い”という同じゴールを目指しているのに、相手との恋愛のペースが違いすぎてすれ違ってしまうことが良くありました。
相手に対して「好き」が恋人由来か友達由来なのかがずっとわからない状態を経て、「恋人由来だ!」と私が自覚できたときには相手はすでに友達だと思っている(それが態度として現れ始めている)……みたいな。
相手が恋愛相手の時は自分は友達として接しているし、自分が恋愛相手として認識しているときには相手は友達と認識しているというアンジャッシュばりのすれ違いが起きているのです。
こういう経験を経てから、
私は「恋愛としての好き」と「友達としての好き」の違いについてよく考えるようになりました。今も良く考えます。ただ、いまだに明確な答えなんて出てきませんが笑
友情に無く恋愛にある要素としてよく言われるのは
ドキドキするか
独占欲があるか
ずっとその人を考えている
とかが浮かびます。
でも明確に言語化できるものでもないから難しいんですよね。
例えば相手に対して感情がはっきりしていなかったとき「ドキドキしている」としても「独占欲はまだないな」と感じているから恋愛とは違うなとか。独占欲って今これある状態なのかな?とか考えすぎて訳が分からなくなるとか。あとは「この人といっぱい会いたい」みたいな気持ちは、変な話同性異性・恋愛友情関係なく抱いたりするのでこれまた判断が難しいなと思うとか。様々な思考を巡らせてしまって、でも言語化できないから悩むみたいなことが多いです。
また、失礼な話ですが以前の人ほどはドキドキしてないなとか独占欲ないなとか比較をして「じゃあ違う、恋愛じゃない」と判断してしまった時もありました。
今振り返ると間違いなくその相手のことを恋愛として好きだったんだなと思えるパターンもあるのですが、その当時はわからないんですよね。
後述しますが、関係の浅い人からのアプローチに抵抗があるので友達からの延長線上であることがマスト(友達からじゃないとそもそも強い信頼関係を築けないから)、つまり関係性はグラデーションです。
だから「いつから」「どの気持ちが現れたら」「その気持ちがどの程度までいったら」友達としてと恋愛としての「好き」に違いが現れるのかが明確化できないのです。
人を好きになる頻度が少ない
これも分かります。
巷では「恋人が途切れずずっと続いている人」や「別れて数週間で別の人と付き合う人」がいます。はっきり言って自分の感情としては全く「共感」ができません。本当にそれって好きなのかな、と感じてしまいます。
アニメが昔から好きだった影響なのか「お互いが好きと認識している状態」から告白という確認作業を通して付き合うという工程が普通だと思っていました。実際に「それが普通じゃない?」と感じる人も多くいると思いますし、そのパターンがないとは言いません。が、周りとのギャップをこの点ですごく感じています。
実際は「とりあえず」付き合ってみて後から好きになるパターンもあるからです。むしろ、完全主観ではありますが、このパターンの方が多いとすら感じます。これが衝撃だった。え、それアリなの?って。恋愛に対するフットワークの違いに愕然としました。
例えばマッチングアプリ。成功例の人たちはまさに「徐々に好きになっていく」を体現していると思います。恋愛前提でマッチングをして会うという作業は少なくとも「好きになってから付き合う」ではないですよね???
ただそれが分かったところで自分の感情としては「とりあえず付き合う」の選択肢がないし、デミロマの特徴通り“強い信頼関係が結ばれないと恋愛感情を抱かない=付き合えない”のを自分でも自覚しているわけなので頭を悩ませているわけですが、笑
あと「恋で盲目になれる」ことに凄く羨ましさがあります。
そして「人を好きになる気持ち」ってすごいなって感じます。
よく恋愛相談であったりするのはここが不満だとかここを直してほしいとかそういう話です。しかもそれが何回言っても治らない、みたいな悩みを聞いたりします。また、その不満のMAXは「浮気」だったりします。
これを聞いて自分は思います。「それでだめならもう無理じゃん。自分だったら別れるな」と。この時点で「強い信頼関係」がすでに崩れている状態だからです。
でもその人は相手に対して不満なことや許せないことがあっても根気強くそれを直してまで一緒にいたい(=それくらい「好き」である)と思っているのです。
そのことにとても尊さを感じます。「浮気」についていえば私は1回されただけでもう愛は冷めると思います。でも好きだから、その人といたいから許すということが巷のパターンとしてあります。友達からは「別れなよ」と言われても付き合い続ける、みたいなのをよく聞きます(いわゆる恋は盲目ってやつです)。
本人からしたら情緒不安定にもなるし振り回されるし、たまったもんじゃないという気持ちでしょう。しかし、第三者として聞く分には私はどうしても足る信頼がない、裏切られた場合はすぐ冷めてしまうと思うので恋愛で盲目になれるほど人を好きになれるということに羨ましいと感じるのです。
関係の浅い人からのアプローチに違和感
これは今までの話ともつながりますね。わかります。
強い信頼が無いと恋愛感情が生まれません。
だから好きになるのに時間がかかるし、人を好きになる頻度も少ない。
逆に「相手から来られる」のもすんなりと受けいられるものではない、
ということです(贅沢な話だとは思いますが)。
ただ、私は関係の浅い人からのアプローチに対して「嫌悪感」は抱きません。こんな自分に有難いなと思います。ですが、シンプルに「疑問」なのです。関係の浅い人からアプローチをされたとして「え、なぜ相手のことを何も知らないのにそんなにグイグイ行けるの?」と思うのです。関係性の無い人からアプローチされたらびっくりします。
それこそ相手は一目ぼれをする人だとして、その要因は大まかに外見や容姿だとして、でも自分は竹内涼真みたいな超絶イケメンではないし、仮にドンピシャで奇跡的に好みの顔として当てはまってたとして、でもそれだけで自分を好きになれちゃってるの……?性格とかミスマッチ起きちゃったらどうするの??とかそんな感じの思考回路です。
これは「自己肯定感が低い」っていうのともちょっと違います。
とにかく「疑問」とか「驚き」って感じです。
自分には相手のその感情に対して(理解ができても)共感ができないから相手の熱量についていけないまま友達として対応する(その態度に対して、相手に「恋愛的に脈がない」と捉えられても仕方がない)みたいな。
先程、人を好きになるのに時間がかかるから恋愛のペースが違いすぎてすれ違うことがあると先述しました。これはつまり、相手からいきなり好きになられても同じことなのです。
自分から好きになっても、相手から好きになられてもなかなか恋愛ペースが合わないから難しいんです。
自分でも感じます、恋愛に関して超めんどくさい人間だと笑
それって普通じゃない?と言われてモヤモヤする
これもまさにその通りです。
詳細はもう一つデミロマの経緯を語った記事で書いているので良かったら見てみてください。
マッチングアプリが向いていないと思う
ちょっと話に出しましたが、今までにこうした特徴とかを書いていてまさにこれを感じます。
実際にやったことはありませんが、マッチングアプリはデミロマには向いていないと思います(これってデミロマの読者の皆様も共感できますかね?)
まずとにかく「数をこなす(とにかくいいねを送ってその中からマッチングして)」というスタイルが強い信頼を築くのに向いてないと思います。さらに、実際に会ったとしてもいきなり恋愛として割り切ってから人づきあいをするのが難しいなと思うので一人に対して、だいぶ時間を要すると思います。「恋愛前提の初対面」が本当に自分の中で想像がつきません。気持ちがついていかないと思います。友達作りとしてならまあわからなくはないですが。
※やったこともないまま想像で書いている部分もあるのでもし読者の方の中でマチアプ熟練者の方がいれば「そこ誤解だよ!こうだよ!」みたいなのがあれば教えてください笑
フックアップ・カルチャーが理解できない【デミセクシュアル】
※これはデミロマンティックではなくデミセクシュアルの話になるかもしれませんが少なからず関連する話だと思うのでここで述べます
フックアップ・カルチャーとは
とのことで、要は「一夜限り」「ワンナイト」というやつです。
結論から言うと私もあまりしたいとは思いません。抵抗感があります。
「風俗」と言う文化がありますがそういうものだと理解はしても、同じ理由で自分が行きたいとは全く思いません。ですが、性欲がないわけではありません。ビデオを見ることもあります。他のデミロマ(デミセク)の方だとそれすらも無理と言うのを聞いたことがありますが、私はそうではないので考えてみました。
おそらく「創作物・ファンタジーである」と言う一つの線引きが為されているからだと考えました。私が実際にホイホイそういった関係を持つことに抵抗はあってもビデオを見る分には私は一人の視聴者に過ぎない。干渉しない。だから嫌悪感なく楽しめるのだと思います。
デミセクシュアルを自覚している私にとってこの世は「性欲」が原動力になっていることが多く感じます。これは良い意味でもです。例えば、恋愛ひとつとっても性欲が人よりない故に他者よりモチベーションの無さを感じます。頑張れない、のです。彼女が欲しいは欲しいけど誰でもいいわけじゃないから良い人がいれば頑張ろうという気持ちです。上記に述べたマチアプも同様にむしろ性欲由来だったらもっと頑張れるのかなと思ったりします。
恋愛したくでもできないタイプのデミロマもいる
デミロマの体験談で
“恋愛することが当たり前”のコミュニティに置かれていて辛い。
「私は私」であり必ずしも恋愛がすべてとは限らないはずなのに、
無理して合わせて恋バナをしていることにギャップを感じる
と言った内容を目にすることがあります。
この価値観を否定するつもりはもちろんないです!!
好きになる相手はもちろん、恋愛する・しないだって選択肢のひとつだしそこはフラットにあるべきです。
そのうえで、私は恋愛がしたいと思っているにも関わらず自分の気持ちや価値観を尊重するとどうしてもなかなかできない。そのあたりに、周りとのギャップや合わせなきゃいけないことへの辛さを感じることがあります。
「恋愛至上主義やめてほしい」というよりも「恋愛がしたいのにできていない」と言う方向で悩むことが多い、ということです。
「無理して合わせて恋バナをしている」のはわかる部分もあるのですがその根底にあるのは「みんな恋愛してんな~、自分とは違うなあ羨ましいな」と言うような感情や違和感です。
つまり悩んでいるベクトル方向性が違うってことを言いたかったのです。
私はずっと「恋への憧れ」を抱えていると思います。これは私自身小さいころからアニメを見ていて培われたキラキラした理想です。小学校の時から「高校」の舞台に憧れていました(青春アニメの舞台になるのが多いのが高校だから)。
ところがどっこい、高校生になってもそんな恋愛は私には全く訪れませんでした(女性陣が魅力的でなかったとかそういうことではない、私の性質とかの問題)。
誰か特定の人と親密になるような時間が取れないまま月日が過ぎるし、
そもそも「好きな人」ができずらかったからです。ちなみに、実際できませんでした。
「恋愛」に憧れがあるがデミロマンティックという性質を抱えているので好きな人ができずらく、ずっと「恋に恋している」状態が続いている。
「好きな人が欲しい」とかそういう段階です。
そんなイメージです。
◆共感できなかったこと
巷で言われているデミロマの特徴だがこれはあまり共感できなかったなと言うのがあるので書いていきたいと思います。
関係に名前をつけたくない
と思う方もいるようです。これはジェンダーにおけるラベリングの必要性の議論になると思いますが、私個人としては「名前がある」ということは重要だと思っています。理由としては私の実体験が大きいです。
↓↓↓↓ 詳細はこの記事に書いているのでよかったら見てみてください ↓↓↓↓
もちろん、名前なんかなくても良いのではという考えも言いたいことはわかります。正しい正しくないという話ではないし決まった正解はない話なのであくまでもこういう考えもあるのだなと思っていただければ幸いです。
創作物に感情移入できない、楽しめない
そもそもこれってどういうことかというと
デミロマだから創作物の恋愛に対してそうはならないだろ!と思ってしまい感情移入できないみたいな意見を見ました。
例えばよく恋愛系の創作物であるのは、例えば主人公にヒロインが目が合っただけで一目ぼれするという展開とかですかね。
これ結論から言うと半分共感出来て半分共感できないみたいな感じです。
私個人としては理解できなくても「それはそういうもん」と割り切って楽しめます。なので全く感情移入できないと言う意味では共感はできないです。
一目ぼれをしたヒロインがいたとしてもなるほどねと思って見続けるし、
それによって起きるあれこれにキュンキュンしながら楽しめます!!
ただ一方で、半分は共感できます。
例えばどういうことかというと、具体的な作品とかはないですが
主人公がヒロインに一目ぼれしてそのまま物語が進行していって
作中時間で数日とかしかたってないのに危機が訪れたヒロインのために
主人公が命を賭してでも救いに行く的な展開があったとしたら
「よくそんな関係性で命まで懸けれるな~」と感じてしまい
それがノイズにはなると思うからです(それでも普通に楽しんじゃうとは思いますが)。
また、この場合「一目ぼれ」よりも主人公にヒロインが惚れる理由が
ある程度説明されている方が感情移入しやすいのは間違いなくそうです。
例えばかぐや様は告らせたいとかめっちゃ良いです。
(ちょっとネタバレするので見てない人は飛ばしてください)
何でもできる才女 四宮かぐやが生徒会長 白銀御行を好きな理由は「キリッとした目元」という外見のこともありますが「困っている人に手を差し伸べる白銀の優しさ」だったりします。また唯一「勉学」においてのみかぐやが本気を出したうえで敗北を味わった相手が白銀でもあります。
逆もそうです。白銀がかぐやを好きになったのは一年の時にかぐやが(打算もあったとはいえ)臆することなく泥の中に飛びこみ溺れる生徒を助けた瞬間を見て一目ぼれしたからです(ここでの一目ぼれは行動に対してであり外見ではない)。そこから血のにじむような努力をして生徒会長の座に上り詰め維持し続けたわけですが「その姿」は読者の私も主人公に好感が持てます。また「その姿」は白銀をかぐやが好きになるということの一つの説得力に繋がるから感情移入しやすいのです。
かぐや様は私の中で一番「作中の登場人物が恋愛的に好きになった理由」が感情移入しやすかったので例を述べました。
ですが、「恋愛的にその人を好きになった理由の説明」としては別に何でもいいのです。ハンカチを拾ってくれたでもいいし、お人よしでもいいし、喧嘩から守ってくれた、敵から助けてくれたでも良い。
なんなら惚れさせる魔法とか薬とか、逆にギャグ漫画的に主人公に会うヒロインは「全員惚れちゃうのだ」と最初に説明されてるとか振り切っちゃっても良いです(100カノとか)。
「それだけで惚れる要素にはなりえないだろ」と現実では思いそうなものでも、とにかく説明が為されてれば(感覚として共感できるかは別として理解はできるので)私個人的には全然創作物は楽しめます。おもしろいです。
◆さいごに
ここまで、いかがだったでしょうか。
私の主観、偏見も大いに含まれていると思います。
共感できるところできないところあったかもしれませんが、
この記事を読んでくれたあなたが
「こんなデミロマンティックの人もいるんだな~」
と思ってくれたら嬉しいです。
そしてあわよくば誰かの役に立っていれば良いなと思います!!
ここまでお読みいただきありがとうございました!!🥰
コメントや感想、スキお待ちしております!すごく励みになります
↓↓↓↓ 前回のデミロマの記事はこちら ↓↓↓↓