見出し画像

日記 2024.8.30(金) 季節のない教室、さようなら。

3時ごろに目が覚める。すごい雨の音で少しこわいくらいだった。疲れているはずだけれど目はぱっちり。雨が落ち着いて、もう一度うとうとしながら8時前に起き上がる。

また雨が強くなってきた。これは長靴の出番だとちょっとわくわくしながら今日着る服を決めていく。長靴には短パンかワンピースかな。足元をすっきりさせておけば台風が近くたってこわくない。

朝の準備をしていく。今日はお弁当を作らないから楽ちんだ。番茶と野草茶のミックスをナルゲンに入れ、今日も大体いつも通りの時間に家を出た。今日で朝の混雑時の電車に揺られることがなくなるのは嬉しい。

変わらず一番に教室に着く。今日はもう教室に電気が付いていて机には名札と書類が置かれていた。今日の修了式は午前中いっぱいの予定と書いてあるけれどそんなに時間がかかるだろうか。朝ごはんのバナナ一本ではちょっとお腹が空いてしまいそうで、食堂の隣の自販機でパンを買う。自販機の前でわたしと同様にいつも朝早く来られる方に会った。最後だし今日はちょっぴり個人的な話を聞いてみたりした。最後の最後になって皆さんのことをどんどんと知ることになっている、面白い。

修了式はあっという間、一時間で終了した。拍子抜けするくらい最後はあっさりとしていた。名残惜しさを感じる間もなく、ハローワークで手続きをする方達はそそくさに教室を去っていく。何人かの方は教室で少しお話をされたりしていた。わたしのところにも最後にとお話に来てくださる方がいて嬉しかった。冗談ぽくさみしいけれどさようならーと言ったりしたけれど、内心ちゃんとほんとにさみしくなっている自分がいる。あっけない終わり方に少々戸惑いを感じながら、季節のない教室での三ヶ月間は無事に終わった。
わたしのことを隠さずさらけ出して見せ、わたしのことを好きになってくれる人を探す旅、ここでの時間はわたしにとってコミュニケーションの実践の場だった。

お昼前に学校をあとにし、久しぶりにこだわりの八百屋さんへ寄って帰ろうと電車に乗る。無印へも寄って化粧水などの小分けボトルなど買う。やっぱり湯治場へ行ってみたいという気持ちがある。久しぶりにゆったりひとり旅をしてみたい。のんびりしたい。岩手への宮沢賢治と石探しと湯治の旅を具体的に計画してみよう。

お昼ご飯を食べてこだわりの八百屋さんへ。久しぶりでわくわくする。昨日実家からたくさんの野菜と果物が届いたので野菜は買わずに玄米1kgと煮干しを買うに留めた。最近スーパーや産直市場ではお米の棚がガラガラになっているけれど、ここはいつも通りの品揃えだった。

小雨になったところで八百屋さんを出て図書館へ。本を読んでゆっくりと考えことなどしよう。教室でのおしゃべりが楽しかった分、ひとりの時間をなかなか受け入れられそうにない。ぽっかり穴の空いたような気分はしばらく続くかもしれない。ちゃんとさみしさを噛み締めてみる。

ホットコーヒーを買って、図書館のふかふかソファーに座る。力が抜けてぼーっとする。昨日の夜は元住人と電話をつないだままで4時間くらいしゃべっていた。いつものように、わたしの話を聞いていないようで聞いてくれている感じが心地よかった。ラジオを聴いているくらいに思ってくれているのだろうか。いつもほとんどわたしばっかりしゃべっているような感じなのだが時々思い出した話をぽつりと挟んでくれたり、どう思う?と聞くと自分の考えを述べてくれたりするので半分くらいは聞いてくれているかもしれない。彼は、わたしの話をそんなに聞いていなくてもいいとわたしが思っていること、知っているのだろうか。ただしゃべりたいわたしに時間が許す限りいつも付き合ってくれる。友だちだろうが恋人だろうが、元恋人だろうがまったく関係なく、いつも変わらずにいてくれる彼にほっとする。

岩手について調べ始める。なんとなく考えているのは一日目に盛岡まで行き一日観光し、夕方新花巻へ移動、大沢温泉の湯治場へ宿泊して次の日に石拾いなどしたり宮沢賢治記念館へ行き、戻ってくるというルートがぼんやり浮かんでいる。なかなかいい流れではないだろうか。新幹線の駅からはバスがあるようなので移動は心配なさそうだ。あんまりしっかりと決めず、気ままな旅がしたい。

お母さんから電話。昨日届いた荷物のこととかしゃべりたいことたくさんだったのでさっき電話していたのだった。お母さんはいつも携帯を不携帯なので、あとから気づいてお母さんのタイミングで折り返してくれる。荷物についていろいろ聞きながら、今日も電話口でわたしとお母さんの話の取り合いが始まった。あいづちとか打っているとすぐに話を奪われるのでどちらも必死でしゃべりまくるのがわたしたちのいつもの流れ。だからとにかく早口になる。でもどの話もだいたい二人で爆笑しながら進んでいくから電話が終わるころには二人ともすっきりと満足している。今日もそんな感じだった。学校を修了したこと、どこへでも物怖じせずにぐんぐん進んでいくお母さんをお手本にしたらたくさんの方と話すことができたこと、ありがとうと伝えた。台風や大雨のあとなのでこの後も引き続き注意しようと言い合い、夕飯を作るということで電話を切った。さみしさと、しゃべりたい気持ちを、今日はお母さんに助けてもらった。

わたしの中にだけでなく、信頼できる人のところにも安心を散りばめておくといい。声を聞いて話をするだけでほっと安心できる存在がいてくれること、ありがたいなと思う。わたしもあなたに信頼される人になろうと思う。相手を信頼することでわたしの安心感はどこまでも広げていけるのかもしれない。自分と、あなたと、対話を続けることをこれからも実践していこう。

いいなと思ったら応援しよう!