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孤独のための化粧品-ヘアワックス編-


量は多く、硬く、太い、これがわたしの髪質。皮膚に髪の毛が刺さることもあるほどのパワーがあります。強そうなのにとても痛みやすく、トリートメントなどしても長持ちはしません。美容師の友だちからも難解な髪とお墨付きをいただくほど。と言う話はシャンプー編でもお話ししました。

お風呂上がりには髪の毛をとかしてドライヤーで乾かしていますが、乾かした髪の広がりとパサパサ感はなかなかのものです。それでもO by Fのシャンプーに出会ってから随分解消はされ、洗い上がりの髪の状態は良くなっていました。
ところが、ドライヤーを当てるとどうしてもパサパサになってしまいます。コンディショナーを使っていないからなのかもしれません。それでもコンディショナーはなるべく使いたくない。葛藤は続きました。

朝のスタイリングには、トリロジーのエブリシングバームやヴェレダのスキンフードをワックス代わりにずっと使ってきました。クリームとしてとても優秀なそれらは、スタイリング剤としての役割はやや弱めかもしれませんが、ボディに塗ったついでに、もしくは髪の毛に付けたついでにボディにも、ということで大変便利です。たくさんの化粧品を使い分けるのが苦手なわたしにとって、気持ちの良い使い方だったので満足していました。

元々少し苦手だったということもあり、無職になったのを機に美容室に行く回数は減りました。
傷んだまま伸び続ける髪の毛、ボリュームは満点、ごわごわと広がり続けてドライヤーの度にガシガシの手触りがどんどんと気になるように。
鏡をみる度に残念な気持ちになるので、髪の毛はいつも束ねるように。これはなんとかせねばと思い、きちんとヘアワックスを見直そうと思い立ちました。

そこで出会ったのがリサーチのヘアバターです。思いっきり硬めの触感は最初は少し抵抗すら覚えるくらいでしたが、柚子のとても良い香りが気に入り購入してみました。やっぱり硬すぎたかもと一瞬不安になりましたが、その不安はひと晩にしてなくなったのです。

まさにバターのような見た目で美味しそう。
手に取り体温ですっと溶けていく触感。

朝まで待てないわたしは、買ってきたその日のお風呂上がり、タオルドライした濡れた髪に使ってみました。
ドライヤーをあて乾かしてみても髪の毛はなんだかしっとりとしたままです。なかなか乾かないななんて思っていたら、しっとりとまとまっているだけだったということにびっくり。それなのにワックスをつけたあとのべたべたとした感触もないんです。髪の毛自体も柔らくなった感じがします。何が起きたのかまったく分かりませんでしたが、とにかく嬉しくて何度も何度も自分の髪を触ってそのまま寝ました。

次の日の朝、しっとり感は落ち着いたものの髪の毛の広がりはありません。
わたしの肌は乾燥するけど部分的にはオイリー。頭皮はオイリー気味なので、髪の毛にオイルを付けて時間が経つと酸化したような香りになったり、べたつくことがあり気になっていましたが、そんなかんじもありません。
「シンプルな材料だけで作られているので安心して使えます」、スタッフの方がそうおっしゃっていたのを思い出し成分表を見てみました。シア脂とユズなどの何種類かの精油の表記、以上。確かにシンプルです。
このシア脂に何か秘密があるのではと調べてみると、シア脂、シアバターは人の脂に近い成分で構成されているため人間の肌になじみがよく、しっかりと浸透してくれるそう。紫外線や乾燥からお肌を守り、保湿効果が高く肌を再生する力があると言われているようです。
時間が経っても違和感なく頭皮のベタつきやにおいが気にならなかったのはそういうことだったのかと納得しました。
これまでの悩みが一気に解消され、踊り出したくなるような気持ちになりました。毎晩シャンプーのあとのケアが楽しみで苦手だったドライヤータイムも大好きな時間になってしまったくらいです。

ただ残念なことに新宿のBiopleさんに先日行ってみたところ、こちらの商品のお取り扱いは終了してしまっていました。
ウェブストアなどで探してみようかと思いましたが、成分がシンプルということは、シア脂があれば自分でも作れるのでは?と思いシアバターとオレンジの精油を買って自分でも作ってみました。あのユズのさわやかなよい香りには到底かないませんが、使い心地は変わらずとっても良いです。
作ってみたことで、やはり、シア脂、シアバターがわたしの好みの使い心地だということに気づけて満足しています。髪の毛に塗ったついでに顔にも手にも全身に使えるのはやっぱり使い勝手がよいです。
これからコスメを買う際には成分のほうにも着目してみてみたいと思うようになりました。

とにかく小さい頃から髪型や髪の毛へのコンプレックスがあったわたしですが、近ごろはとても良い商品や成分に出会うことができて嬉しいです。
きっと、今よりも良くしたいと願ってアクションを起こしているからかもしれませんね。

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